2013年04月のアーカイブ

インフレターゲット

4月28日
インフレターゲット
2%のインフレターゲットを日銀の黒田総裁が掲げた。先行指標の株価は昨年以来急速に値上りしだした。株式を保有している富裕層が日本経済の先行きに心理的な安心感を強く抱くようになった。株式のデートレーダーは小口の数多くの売買をくり返し、かなりの利益を上げつつある。長い間デフレ経済の中で萎縮していた投資マインドが、まず株式市場で開花しつつある。そして注目すべきはリート市場である。不動産を組込んだリート市場が様変わりとなった。これは近い将来の土地をはじめ不動産の値上りを確実に予言する動きである。京都や金沢という地方の中心部や駅前の物件が大きく値上りしている。東京都心、令会都市の地価は完全に下降から上昇に転じている。インフレターゲット2%の実現の可能性はもう間違いない。大切なことは、その後に思いを致すことであり、早急な対応の必要性がある。

マリンカの会

4月27日
マリンカの会
今年に入って、各団体から「ブータン王国」についての講演依頼や寄稿依頼が来るようになった。「ブータンミュージアム」という日本唯一のブータン王国に特化したミュージアムが珍しいからであろうか。オープンしてまだ半年も経過していないが、人々の注目を集めているようだ。小浜市に本拠がある「マリンカの会」から講演依頼を受けた。この会は「公費を使って海外研修をした女性の会」だ。海外研修で受けた貴重な体験を生かし、国際交流活動を深め、相互の親睦と地域活動を推進することを目的としている。設立35年になり、活発に活動している様子を見て、見事な女性パワーに感心した。僅か1時間半ほどであったが逆に私の方が大きな感動をいただいた。95才になる男性は(傍聴された男性の3人の内のお1人)大岸さんは昨年6月ブータンを訪問され、今回ブータンがなつかしく、私の話を聞きたくておいでになっていた。小雨の中を自転車にのって帰られる姿にまた感動した。
会員48名の中で、20名余りが出席とのことであった。小浜のNPOの竹内君が手伝いに来てくれて、大いに助かった。往復共にJR小浜線を利用したが、春の花々が美しい中、沿線の家々を眺め、乗降客の多さにも感慨ひとしおのものがあった。ささやかな奉仕活動の中での醍醐味であろうか。のどかな若狭路を満喫した一日となった。北陸新幹線の若狭ルートの候補地とはとても思えない、生活感を色濃く残している沿線の景色であった。

日本文化

4月26日
日本文化
古来より日本人には清貧に甘んじる心があった。欧米人にとって「貧困」は屈辱的で惨めで一日も早く脱出したい状態をいう。日本を訪れた明治維新前後の欧米人は、日本各地を旅して「日本は貧しい寒村もあるが、日本人はみな幸せそうだ」と驚いている。戦争のない300年の江戸時代を通して「幸福とは何か」を体験した日本人の表情から欧米人が気付いたのは「幸福」と「日本人」の関係であろう。日本には自然の美しさと共に、世界一のレベルにある富の蓄積、築き上げてきた技術力、1.2億人の均質で高度で優秀な人的パワー、そして世界有数のソフト開発力がある。日本語を軽視する傾向にあるが、この言語を使うことにより、常に脳を刺激し、脳を活性化することが出来る。日本語を使う日本人の知力が世界的レベルを遥かに超えているのは、日本語で生活してきたことにも大きな影響を受けてきた。この分野は自然環境や清貧の思想と共にもっと研究される必要がある。日本や日本人、あるいは日本語や日本文化を知らない人々があまりに多い。「もののあわれ」という人情の細やかさを感じる繊細な心や、「以和為貴」という道徳心などは、なお更知られていない。これは単純に「日本語」という言語の壁のせいである。英語や北京語、関東語を使って「日本の幸福」を世界に発信すれば、日本を見たい、知りたいという人々が多くなり、日本を訪れる人々が増えてくる。そうなれば平和を愛する日本人の本当の心を知るであろう。幸福を求めつづければ、戦争のない平和な世界を手にすることが出来る。そんな世界の到来を私は願っている。

日銀総裁

4月25日
日銀総裁
黒田東彦氏が日銀総裁に就任かというニュースが流れ出してから日本経済の流れが大きく変り出した。アベノミクスといわれる現象である。株の急騰と円安の実現がすすんでいる。20年来日本だけがバブル崩壊後の泥沼から抜け出せず、長い低滞感の中に沈潜してきた。そこへ黒田氏の日銀総裁起用のニュースが流れ、「インフレターゲット2%の設定」と「金融の量的緩和」と「滞留する資金の流動化」への動きがはじまった。過去20年間何度も提案され乍ら日銀も政府も真剣に検討しなかった政策を勇気を持って打ち出した炯眼に感服した。私だけではない。FRBのパーナンキ議長やIMFのラガルド専務理事、そしてイングランド銀行のカーニー頭取までもが賛意を示しているとのこと。今度ほど世界から日本の金融政策が注目されたことはない。グローバル時代の日本の指揮者として心からの賛辞を送りたい。

観光の魅力

4月23日
観光の魅力
福井県にブランド営業課がある。県内の有志に「ブランド大使」の称号をおくり、県産品の伝道士として協力を要請している。個人でも企業でも希望すれば大使に任命してもらえるので、私も数多くの友人に協力を依頼した。その趣旨は「福井県内の魅力的な観光資源の発見、開発そしてそのPR」である。協力を希望する方は、県庁のブランド営業課へ、コンタクトされることをおすすめする。
2015年に北陸3県でJRが実施を予定している「北陸ディスティネーションキャンペーン」に、ブランド営業課長は「観光の魅力」となる施設や素材を集めているようだ。2年後の北陸新幹線の開通にむけて、水面下で準備がすすんでいる。金沢駅が終着駅となるので、福井は無関係だと思っている人は、大きな間違いを起こすことになる。金沢駅を降りたお客様はどこを目指すのだろう。この大量のお客様をとりこむことが出来るのは「観光の魅力」である。金沢駅から1時間程度のところが有利といわれている。福井駅周辺の観光施設の整備や、魅力ある県産品の発掘が早急に望まれる。
私達は近隣の大名町商店街、駅前商店街、ホテル、百貨店とコラボレーションを行い乍ら「ブータンミュージアム」「ふくい工芸舎」「九頭龍地酒百蔵」などのPRに力を入れている。福井市中心市街活性化をめざしているのだ。

越前打刃物

4月21日
越前打刃物
冬物をかたづけようとして物置を整理していたところ、まだ使っていない包丁を見つけた。早速使うことにした。700年の伝統を持つ越前打刃物は、福井の数多くの伝統工芸品の中でも、異彩を放っており、1814年京都粟田口の御用鍛冶の名門千代鶴岡安の来福に遡る。そこで刀剣を作ると同時に農民の為に鎌を作り、それが越前鎌として全国に鳴り響いた。越前打刃物の祖として千代鶴神社が作られている。
越前府中藩の政策により、奨励された越前鎌は漆かき職人と共に全国を歩きまわりその切れ味が宣伝されていった。今でも越前市の中心部には越前打刃物の旧家が残っており、手づくり打刃物として料理人から好評を得ている。新しいデザインを採用した新商品も評判で、一度使うと手ばなせないとの声が多い。包丁の刃の刃紋は丸刈の輝きがあり、料理名人が愛好するというのも納得できるすばらしさだ。

インフレターゲット

4月20日
インフレターゲット
インフレターゲットという言葉が数多くとりあげられ、2%が高すぎるとか、不可能だとか言われていることに反論したい。そもそもインフレターゲットとは、政策的にデフレを解消し、デフレスパイラルを止めて正しい経済状況に戻そうとして、その経済成長のレベルを+2%にするよう目標を設定したのである。必達目標である。2%が高いというのは2014年4月から消費税が5%から8%に上ることを考えればおかしい議論である。まして70円を切るかといわれた円高が現在90円をこえて円安がすすむ現状を考えれば「2%」が高すぎるなどという議論は成りたたない。輸入品の値上げが相次ぐのは目に見えており、金融緩和により資金はまず株式に流れている。次いで不動産へ流入するのは理の当然である。2%はおろか、更にインフレが進む環境が整っているのに気付く必要がある。

幸福学

4月19日
幸福学
イギリスの法学者ベンサムは人類社会は「最大多数の最大幸福」をめざすべきだと提唱した。幸福学は心理学者、哲学者が人類史上はじまってからずっと論じてきた。宗教家にとっても最大のテーゼである。日本の憲法第17条にも「日本国民は等しく幸福になる権利を有する」と明示されている。ブータン王国のGNH政策にも色濃く反映された思想である。21世紀に入ってこの「幸福」についての言及が各分野においてふえてきている。学校法人同志社の総長大谷實氏は私の尊敬する先輩である。彼が同志社大学学長の時、私は福井県のOB会の会長を勤めており、何度も歓談する機会があった。更に近年総長に就任された後は益々会う機会がふえ、「幸福について」話がはずんだ。日本ブータン幸福学会を発足するに当たり、発起人をお願いした次第である。幸福学は今後法学の分野でも大いに取り上げていただきたいことである。同時に医学の分野ではクリオティオブラィフとしての視点から幸福学への参入を期待している。これからの医学にとっての大きな課題だと考えているからだ。

超高令社会

4月18日
超高令社会
日本は世界ではじめて超高令社会に突入する国となった。年金支給年令はアメリカが65才となっているが、日本も順次支給年令を上げていくことになった。数年で65才支給となる。更に支給年令を上げて2020年頃には70才支給開始となるであろう。となると現在60才定年を65才に引上げた日本は、更に70才定年に引上げる必要にせまられる。そして末就労働女性を労働市場へ引き入れて、厚生年金制度を支える側にすることになろう。
それ丈では年金制度を守ることは難しい。支給額の引下げも論議されると思われる。私が一番重要視するのは、70才以上の高令者の経験や知恵そして勤労を、どのように社会に活用してもらうかである。今そこでの議論は殆どなされておらない。70才から80才迄の人生は、かってのように「老人」として扱うには元気すぎる。決して老人ではない。知恵も人格も体力ですら若い連中に比べて大きな遜色はない。この人達を社会に有効に活用する道を工夫することで、日本の将来は明るくなる。

「ウェアラブルコンピュータ」

4月16日
「ウェアラブルコンピュータ」
中学生の頃、父が腕時計を買ってくれた。夜光塗料が塗ってあってとても興味を持った。その頃4球スーパーラジオの組立キッドが売り出されており、それが欲しかったが、父は既に立派なラジオがあるのに必要ないと買ってくれない。自分の小遣いで買える砿石ラジオのキットを買って楽しんだ。「腕時計」も「砿石ラジオ」もよく考えてみると最新の「ウェアラブル機器」の一種である。砿石ラジオを腕時計に組みこめないか真剣に考えた。時計の文学板を開けてトランシーバーのように使えると面白いとも考えた。すべて無線方式の機器を「ウェアラブル」にすることだった。
パソコンが携帯に近付き、いよいよウェアラブルになりつつある。アップルが「新型腕時計」を開発中である。私の中学時代夢みたことが既に現実のものになりつつある。電池の発達と広域バンドの活用により、コンピュータは小型化し、高性能化、多機能化し、身体の一部となりつつある。ソニーは20年以上も前にアイパットとよく似たパームコンピュータを開発したことがある。手のひらサイズのパソコンであった。あれが世界に受入れられていたら、アップルの今日はなかったかも知れない。可能性はまだまだ無限に広がっているのだ。

感動を求めて

4月14日
感動を求めて
4月1日全国で新社会人を迎えて入社式が行われた。私達の会社も例年通り新卒5名を採用し、入社式の冒頭に訓示を行った。社是社訓の根本精神を伝えたのである。私達の会社は他の会社と全く異った社是社訓を持った会社であり、ユニーク経営を必死に追求していることを伝えたかった。それは会社の利益を追求するのではなく、まずお客様の利益を先に考えることである。そしてお客様の次に下請さん、仕入先、取引先のことを考えなければならない。金融機関、市・県・国その他地域社会のことも大切である。そして最後に社員のこと家族のことを考えてほしいと話した。
私は発想を変えることにより、会社も人も変ると信じている。地域や国も変えることが出来る。人は感動を求めている。自分を変え、会社を変え地域をよりよい方向に変えていくことで世の中はよくなっていく。大きなエネルギーが必要であるがその為の小さな第一歩を踏み出すことが大切だ。その緻密な経営計画を立て、3〜5年の中期計画を持ち、10年20年の長期計画を描きつつ感動ができる仕事人生を送ってほしいと切に願っている。

社会関係資本

4月13日
社会関係資本
私が「ブータンミュージアム」をNPO法人幸福の国という母体の上に作ったのは、「株式会社」の制度を超えて、「社会関係資本」という新しいグループを創立したいからである。「株式会社」は社会的に認められた公共のものである。個人のものではない。しかし「株主のためのものだ」という視点でとらえる傾向が強い。特にアメリカではそれが明瞭だ。私は「NPO」は「利益を追求しない組織」としては貴重であると思うが、それ以上の理想を求めたい。即ち「ブータンミュージアム」は社会全体の幸福のための組織にしたいと考えている。誰のものでもない、みんなのものだという組織にしたい。しかし誰かが「ブータンミュージアム」を支えなければ永遠の存在は不可能となる。そこで「社会関係資本」という概念が出てくる、数多くの人々の浄財や、無償の協力によって支えられる組織である。寄付もOK、無料奉仕もOK、小額の維持賛助会員(フレンドシップ)もOK、更に株主ではないが一定の基金の提供もOKという新しい組織である。私達は今、ネット時代にいる。この環境を生かして広く私達の理想社会の実現をはかりたい。「何事もユニークであれ」が私のやり方である。誰もやっていないやり方でやりたいと思う。そして「ブータンミュージアム」を通して世界一幸せなブータン王国と日本一幸せといわれる福井県との交流を深め、幸福の追求を通して「世界平和の実現」をめざしたい。21世紀という「心の時代」の先駈けとなれるようブータン王国の皆様そして志を同じくする「ブータンミュージアム」をご支援下さる方々と共に、すばらしい夢を見つづけたいと強く念じている。

山水画の祖、王維

4月12日
山水画の祖、王維
王維即ち王摩詰は政治家であると同時に、画家であり詩人であった。その発想の原点は、輞川の山中の荘園での生活にあるといわれている。荘園の山水の風景が理想郷であると感じ、その自然の中に住み、詩をつくり、絵を描くことに最高の幸せを感じていた。これはあたかもブータン王国の山中にいるようだ。ブータンは国全体が理想郷で、人々は高山の谷あいの川の畔に住んでいる。夏は放牧のヤクを追って山へ登り、冬は標高の低い農地に降りてくる。自然は厳しいけれど、豊かな恵みと、清楚な心の豊かさを与えてくれる。王維は南画の祖といわれ、その絵は日本の茶道会から最高の賞賛で迎えられている。王維の描く山中に住む仙人の姿は、老いてなお陋屋で瞑想する理想的な人生を表わしているのだろうか。

金は天下のまわりもの

4月11日
金は天下のまわりもの
個人金融資産1500兆円は世界一の規模である。企業や銀行に滞留している約200兆円も世界トップクラスの規模である。金は天下の回りものといわれてきたが、日本経済の問題は、この莫大な金融資産が動く状態になっていないことである。これを動かす必要がある。安倍首相の三本の矢政策はこれを狙ったものであろうが、株が上昇をはじめ、円安にふれ、消費マインドも上り出した。東京上野の花見弁当がよく売れている。2,000円がベストセラーで、昨年のベストセラーの1,000円弁当の倍の値段が人気だという。株価が上昇し、地価が上昇に転ずると先行きに希望を持つことが出来る。やっとお金が天下をまわりそうな気配である。

孫とのパーティ

4月9日
孫とのパーティ
3月30日に孫が5人私のマンションに集まって、パーティを開くことになった。私が祖父母からもらった知恵を、私の孫達に伝える機会にしたいと考えたのだ。歴史的にみて、現在の日本は最高の状態にある。寿命がのびて高令者が多くなり、経済が豊かになり、国富が世界トップクラスのレベル。人口減少が盛んに心配されているが、実は現実は過去最多の人口1.2億人、これは世界第10位の堂々の大国である。考えようによっては、現在の日本はパラダイスである。しかし私達の持っている知恵やスキルが生かされる機会が減っている。そこで「孫とのパーティ」を今後しばしば開きたいと考えた。スキンシップと会話の機会が減っていることを憂慮してのパーティだ。祖父母からの伝言を孫達に伝えるのが私の役目と考える。

ブータン国王ご夫妻の来日

4月7日
ブータン国王ご夫妻の来日
今年の5月にブータンミュージアムの定期イベントとしてブータン王国への訪問を予定している。2011年11月にブータン国王ご夫妻が国賓として来日され、天皇、皇后両殿下とブータン国王ご夫妻との間で「御贈進品」が取り交わされた。ブータンの仏教画、銀製品と日本の奥田元宋の日本画、竹製の角花生が取り交されたとのことである。私達は今回、福井県特産の越前焼陶芸家五島哲先生に依頼した、茶道の「茶器一式」を、岡倉天心が書いた英語本「茶の本」を添えて贈呈する予定である。茶道はいうまでもなく日本の伝統文化の華である。茶道には建築、造園、華道、書道、日本画、陶芸、漆芸、竹工芸、釜などの鉄工芸。懐席料理、和菓子、和服、和装小物などすそ野の広い一大芸術が含まれている。その茶の湯の道具を国王ご夫妻に贈呈することで、文化交流の私達の意志をお伝えしたいと考えている。ブータン国王ご夫妻の訪日は、東日本大震災で大きな衝撃を受けていた私達に、勇気と希望を与えていただいた。すばらしいブータン王国の思いやりの心、利他の心を、私は忘れてはならないと考え、ブータンと日本の文化交流の道を一歩づつ歩きはじめようとしている。

株主優待

4月6日
株主優待
私達の会社では、創業以来、株主優待の制度をつづけさせていただいている。今年は「越前和紙」をお届けした。中身は「お福わけのテーブル」という名の和紙製品セットの詰合せである。「舞妓カード5枚」これは舞妓が名刺として使っていた小さな手漉き和紙。「コースター用紙5枚」半分に折ってコースターとして使う。「箸さき入5ケ」若狭塗箸の先をさしこむ箸おき。懐紙サイズの「御菓子敷紙6色各5枚入」。A4サイズの「御茶敷紙5枚」はテーブルマットに最適。そして「お福わけ袋5ケ」。最後に「八ケ目敷紙5枚」は何でも使える便利な和紙。これ等7種類の和紙セットを包み紙に入れた心憎い演出のプレゼントである。幸福度ナンバーワンの福井から、「福」が一杯つまった日本一の和紙、越前和紙を、全国の株主様におくらせていただくことが出来た幸せに感謝している。「福」はまた「福」を呼んでくれるのである。ちなみにこの「お福わけのテーブル」は、福井駅前の西武通り、エコライフプラザ2階奥の「ふくい工芸舎」の、ベストセラーの一品である。半年前の株主優待は「金津創作の森のガラス工芸白ヘビ」その前は「森八大名閣洋菓子セットと越前焼茶碗セット」と福井県の名産品の中から珍品を捜し出して年2回送付させていただいている。

内閣府


内閣府
国際幸福デーが制定されその第1回目が、東京、京都で開催された。福井でもブータンミュージアムを拠点に「幸福について考えるイベント」を開催した。これは内閣府が中心になり、ブータン王国よりGNH研究の第一人者ダショーカルマウラ氏を招聘し、東京と京都でのイベントを企画してもらったおかげである。国連が制定した、世界的に「幸福」や「GNH」への関心が高まっている中でブータン王国が提唱し、第一回目の「幸福デー」が成功裡に終れたことの意義は大きい。来年は十分に事前協議を行い、福井でも更に有意義な会合となるよう内閣府をはじめ、県・市・大学関係・経済界との調整を行っていきたい。

ブータンの言語

4月4日
ブータンの言語
公用語は英語とゾンカ語である。英語は子供から大人まで理解がすすんでいるようだ。もう一つの公用語のゾンカ語の修得はかなり年月がかかる。片言のゾンカ語を四苦八苦して覚えていたら、旧知の西田文信先生(岩手大学准教授)より新刊の会話帳を送付していただいた。指さし会話帳ブータン編である。ページをめくってみるととても使い易そうだ。5月13日からのブータン王国への旅の友として、すぐ使いこなせそうで有難い。西田教授はアジア諸民族の言語研究を専門とし、特にブータン国内にある諸言語に興味を持っておられ、私は数回ブータン研究会で御説を聞く機会があった。「ブータン」をキーワードに、人脈がどんどん広がっていくので、高揚感を覚えると同時に、人の縁の有難さをしみじみ味わっている。

国際幸福デー

4月2日
国際幸福デー
1972年ブータン王国の第4代国王ジグメ・センゲ・ワンチュクが「ブータンはGNPでなく、GNHを国の目標の指数にする」と公言された。その後先進国では幸福のパラドックスにおちいる傾向が強くなり、「GNH」が世界から注目を集め出し、イギリスやフランスなどでは首相や大統領が「GNH」を国の目標にとの考えを打ち出した。そして昨年ブータン王国が提唱し、国連が毎年3月20日を「国際幸福デー」と制定した。「幸福の実現」が世界の目標となったのだ。
日本では東京、京都、福井で、第1回「国際幸福デー」を祝う集いが開催された。私は福井での会合の主催者として、東京と京都からの参加要請を断っていた。ところがブータンからダショーカルマウラ氏が京都であいたいと連絡が入った。早朝福井を出て、彼のホテルで逢うことが出来、約1時間の綿密な打合せを行った。
京都の「国際幸福デー」はオールスターの華やかな集いとなった。主催が京都府・市・京都経済同友会、共催が大学コンソーシアム、京大こころの未来研究センター、同志社大学、立命館大学、京都産業大学、龍谷大学、京都学園大学、後援協賛は多数。約300名で終日熱心な討論が行われた。内閣府の招待で来日したダショーカルマウラ氏を中心に東大島薗 進教授、京大吉川左紀子センター長の対談にはじまり、知事、市長、同友会田辺禎男代表幹事によるセッション「幸福が実感できる京都づくり」そして「新たな幸福への挑戦」特別セッション、堀場雅夫特別幹事の挨拶、歓迎パーティとつづいた。来年の第2回国際幸福デーの開催にむけて更に綿密な準備の必要性を痛感した。今年の福井は参加者70名余となったが、来年はより広くより大きい盛り上りを期待しよう。