2013年08月のアーカイブ

源平酒造

8月31日
源平酒造
福井県大野市には酒蔵が多かった。現在4蔵が営業中である。福井県酒造組合理事長の花垣酒造は、規模を追求するよりも地産地消の酒づくりの本道を歩んでおられる。大野は盆地で冬の気温が低い。まわりは県内最高の峰々にかこまれ、独特の気候、風土が出来上がっている。源平酒造はその大野の酒蔵の老舗である。私は源平酒造の3年古酒「万寿恵」が好きだ。冷やして飲むと格別。3年熟成なので大量生産はできないが、人気商品である。先日、源平酒造の新しいオーナー萩原さんの来訪を受けた。酒造りで最も大変な、独自の工程である「麹」づくりに立会った時の感激を聞いた。増資の引受依頼であった。源平酒造の未来を信じる私ではあるが、今は一番大事な苦労の時である。まず、正常な酒造りを一日も早く軌道に乗せるようアドバイスした。萩原新オーナーの手腕に大いに期待している。「麹」を生かす新商品やワイン造りへの投資を求められたが、私は「地酒」を育てたいの一念なので、右顧左眄は困るという主義。地酒一筋に堂々と経営の正常化を成し遂げた暁には、次の展開が開けてこよう。それを信じたい。今夜のマンションの集いに源平酒造の「万寿恵」2本を差し入れた。

地方都市再生

8月30日
地方都市再生
高齢社会の時代を迎え、国交省はまちづくり三法を1998〜2000年に施行したが、その後成功事例が少ない。これは実際にまちづくりを担当する窓口の市や県が、市会や県会の議員の賛成を得られず、都心部への資金の投入が出来ないことに原因がある。国を上げて総務省、国交省、経産省、厚労省、文科省すべての協力の下に都心部への重要施設集約化を実行していかなければ、郊外への無駄な投資が続いていく。日本の財政にムダは許されない筈だ。21世紀型の国土は地方都市再生のはずである。勇気ある決断と実行を期待する。

ブータン大使館

8月29日
ブータン大使館
外務省の発表によれば、ブータンに大使館を新設するとのこと。今では、駐インド大使がブータン大使を兼務している。その為、ブータン王国の駐日大使館はなく、名誉総領事館が東京に、そして大阪、九州に名誉領事館がある。ブータン王国側から見れば、世界中でも大使館を出している国は少ない。ブータンに大使館がある国も当然少ない。国交はありながら、大使館を交互に設置するのは、小国にとって経済的、財政的な負担が大きすぎるとの意見はブータンの高官の弁である。逆に大使館を置くことで、お互いの意志の疎通がスムーズになり、援助や支援の確度を高めることが可能になる。駐ブータン大使館の新設が一日も早く実現することを願っている。

異常気象

8月27日
異常気象
暑い夏だ。猛暑が続いた。極端に雨が少ない地方がある反面、集中豪雨で被害がふくらんだ地方も多い。幼い頃の「夕立」の思い出とよく似ていると思うが、気温の高さにしても、雨量の多さにしても、観測史上最高と発表される。猛暑日がまた多く、そして何日も何日も続く。日本だけかと思っていたが、この異常気象は世界的規模でおきている。何が原因しているのだろうか。南極北極ヒマラヤの氷がとけ出している。自動車生産は年々増えている。石炭、石油、ガスの発掘は際限ないほど増え続けている。地球が数十億年かけてつくった地下資源を、今、私達はむさぼるように浪費しているのである。私はブータン王国のGNH思想、また滋賀県の森建司さんのMOH思想に感動し、この哲学を私達の生活にとりいれ、そしてこの哲学を世界中に広めるお手伝いをしようと考えた。それを残された生涯の仕事と考えた。異常気象は一過性のものではない。増幅しながら繰返し発生するであろう。それを止めるのは私達の知恵であり、勇気である。

市民団体講習会

8月25日
市民団体講習会
「つながろっさ」という名の市民団体の講習会が開かれた。何回目かの参加であるが、いつも最年長で少し恥かしい。皆さん小規模ではあるが、真面目に熱心にボランティア活動に取組んでおられるのを見て、いつも感心する。悩みは共通のものが多い。運営の為の財源確保が最大のネック。次がコアメンバー(正会員)の定着率の低さ、更に会員増強が大変とのことである。私達も同じ悩みを抱えている。予算規模が大きいだけに、なお深刻である。協賛金、補助金、寄付金等と名前は変るが、外部よりの資金の流れが定着するまでは、NPOは大変である。またイベントの告知、活動報告などの対外的なアピール方法も工夫が必要だ。コネづくり、ネットワークを広げる努力を続けていきたい。フェイスブックやHP、或いはブログやツイッターの活用方法を勉強しなければと思いつつなかなか実行できないのがもどかしい。

水の惑星

8月24日
水の惑星
異常気象により、日本各地で水不足がおきている。その反対に集中豪雨による洪水がおきる所もある。日本は古来より治山治水が政ごとの最大の課題であった。人口爆発といわれる地球規模の人口増加により、水不足が問題になりつつある。アジア全体の灌漑率は38%。そして14%を利用している。水不足に悩むアフリカ大陸、特にサハラ以南では、灌漑率は4%そして3%を利用しているに過ぎない。先進国からの支援が必要である。水の惑星といわれる地球で、「水不足」による食料不足や疫病発生を防ぐことが出来ない筈はない。暗黒大陸といわれたアフリカを、21世紀中に緑の大陸にすることは決して夢ではない。

海外青年協力隊員(JV)来館

8月23日
海外青年協力隊員(JV)来館
先日、会員の時田修一郎ご夫妻とJV(ブータン)として活躍され今年3月に帰国された娘さんと、同じくJVとして活躍された友人が来館された。ブータン政府より贈られた「手編みのカラーの吉祥紋」や「手づくりのバック」「竹製のボンチュ」「白の長いショール」、英文の書籍などのご寄託をいただき、収蔵品リスト(写真付)に掲載させていただいた。福井市歴史博物館の収集方法について角鹿副館長にお聞きしたところ、収蔵物収集予算は開館以来数十年間ゼロとのこと。すべてを寄贈又は寄託に頼っている。特に松平家の本家、分家(松平春嶽公直系)から貴重な文物をお預かりしている由。ブータンミュージアムの今後の方向性について参考にする必要があると考えさせられた。

夏休み

8月22日
夏休み
お盆の墓参りに故郷へ帰った。義理の弟が今年逝去したので弔意を表して一族が長浜へ集まった。場所はエクシブ琵琶湖。妹一家と弟夫婦(子供2人は欠席)と私達一家併せて18人のパーティーとなった。エクシブの会員になり約10年程立ったが、なかなか希望日と希望場所がマッチせず、不満が多い。設備がよく社員の躾もよいので、リザーブシステムにもう一工夫すれば人気が出るであろう。オーナー重視の姿勢をより鮮明にする必要がある。最近は若い家族連れが多く、一般のリゾートホテルと何ら変わらない。しかし、これ程子供連れが多いということは「日本の人口問題の先行きは悲観する必要がない」との私の主張の正しいのを証明しているようだ。私は、現在の日本の人口1.28億人が先行き1億人を割る日が来ても全く問題ないと主張している。それより、1人1人の生活の質を高め、世界に貢献する人を育てなければならない。小さな国土、それも可住空間の少ない山国の日本に、世界第10位の人口が住んでいる。決して少なすぎることはない。長い日本の歴史の中で1.28億人が住んだのは2、3年前である。ピークをこえたと心配する必要など毛頭ない。視点を変えて、世界のために、どの分野で、どのような貢献をするのかを、もっと議論するべきだ。走りまわる孫達を見ながら考えた一日だった。

墓参

8月20日
墓参
長浜へは1〜2ヶ月に1回は行く。先祖の墓参り、寺参りは年2回が習慣となっている。親がいた間は毎月1〜2回は必ず顔を見せに帰っていた。両親への仕送りは就職以来殆ど欠かしたことがなかったが、驚いたことにそのまま残っていた。長浜の町は、湖北一市三郡の中心地として、私の幼い頃より賑わっていた。ところが徐々にさびれていき、1970年の大阪万博の頃がどん底となっていた。長浜は豊臣秀吉との縁が深い。長浜城は大きくはないが、当時の最新の城で、後の明智光秀の坂本城、織田信長の安土城そして後の井伊家の彦根城のさきがけの、湖水を引き込んだ湖岸の平野の城である。彦根城のいろんな所に長浜城を解体した部材が使われている。その長浜城再建が長浜のまちおこしのスタートである。そして秀吉が進めた楽市楽座の再建が始まった。まず、楽市として西友ストア長浜店がオープン。それと呼応して商店街の店々は店頭に絵画を飾って、町全体に芸術的雰囲気を醸しだした。全国から若い芸術家を集めて毎週イベントを開催した。長浜の賑わいを取り戻すもう一つの大きな施策は、米原で止っていたJRの快速を長浜まで延長したこと。これで一気に京都・大阪・神戸のお客を長浜へ呼びこむことに成功。1987年国立第百三十銀行跡の黒壁を第3セクターで買収し、長浜をガラス細工の町に衣替えした初代黒壁の笹原社長の努力を忘れるわけにはいかない。オープン以来観光客は1989年の12.5万人/年から2003年までの14年間増加を続け、220万人/年に達した。
全国のまちづくりの模範といわれた輝かしい成長を忘れることなく、発展が続くことを祈りたい。

アグリビジネス

8月18日
アグリビジネス
日本の農業はTPP加盟によりどう変るのか。誰もよく判っていない。しかし農業のグローバル化が進み、大規模農業が日本でも定着するであろう。それと同時に農業は一次産業から脱却し、二次産業、三次産業への転進をはかりつつ、すべてを包含する六次産業への道を模索する必要がある。米農家の場合で考えると、単なる米生産農家から、米の流通への進出、輸送業、加工業そして直売所で弁当を売るところまで、変身していく可能性がある。酒造業への進出や、金融業への進出も、歴史上の事実なのである。農業は食文化の根幹である。食は安全でなくてはならない。安さ以上においしさを大切にせねばならない。地産地消という大前提を考えれば、TPPなど大した問題でないのかもしれない。食料生産の可能性は、日本ではまだまだ余地がある。それを実現し、アグリビジネスを世界一のレベルに引上げるのは、政治の責務である。GDPの1%以下にまで落ち込んだ農業総生産、耕地面積も1950年の600万haから現在の450万haまで縮小、農家も農業人口も減少を続けている。この現状を変える方策は何かと深刻に考えざるを得ない。食料危機、水不足は今、地球最大の問題なのである。

日本の農業

8月17日
日本の農業
安全で、おいしい食を供給してくれている農家の方々にいつも感謝している。世界の食料不足がいわれているが、飽食の日本では実感する人が少ない。アフリカをはじめ世界の各地で弱者である子供達が栄養失調で死んでいく。それを救うのは、私達でなければなるまい。
現在の日本農業は大きな問題を抱えている。就農者の減少とその高齢化である。2つ目は総農地の減少と1軒当りの耕地面積の小ささ(2ha全国平均)である。半分以上の農家は1ha以下で、家族経営の農家は全農業経営者の98%を占めている。即ち日本農業は零細、高齢の篤農家の方々の御奉仕によって成立しているといえよう。次世代へのスムーズな移行を可能ならしめる為には、農業法人化への支援がまず欠かせない。温暖化の影響で北海道での農業の可能性が高まり、北海道での1戸(社)当りの農地は拡大を続けている。経営分析をしたことはないが、今後の北海道や東北での農業のあり方を研究する必要があろう。「農は国の本なり」を忘れてはならない。

可能性

8月16日
可能性
福井県の繊維産業は出荷高で全国第3位である。これを人口割の基準で見直すと、第1位に躍り出る。物事の中身は同じでも、見方によって大きく変化する。福井県を評価する場合には、人口が少ないことを逆手にとって、「人口割」で全国都道府県と比較すると有利になる。国際的に見ても人口80万人の福井県は決して小国ではない。日本の人口1.2億人は世界第10位の大国である。福井県の人口より少ない国は、ブータン王国をはじめ27カ国もある。アジアで3カ国、アフリカで5カ国、ヨーロッパで8カ国、南北中アメリカで11カ国もある。最少国はバチカンの500人。サンマリノ32,000人、モナコ35,000人、リヒテンシュタイン36,000人、セントクリストファネービス53,000人、ドミニカ68,000人、アンドラ公国86,000人、セーシェル共和国87,000人と10万人以下の国が沢山ある。私は福井県を世界でも有名な観光地に育てる夢を持っている。それは国際都市として、福井を世界的にアピールするのである。例えばスイスのジュネーブは赤十字の本部があり、国連ヨーロッパ本部がある。スイスのローザンヌはオリンピック首都を名乗り、オリンピック競技の各本部がほとんどここにある。ニューヨークには国連本部がある。ニューヨーク、ロンドン、チューリッヒは国際金融の中心地である。福井県は国際都市として、どんな魅力的な顔を持っているのか、その可能性を毎日考え続けている。「幸福」や「信仰」、「自然」や「教育」が面白そうである。

幸水の出荷始まる

8月14日
幸水の出荷始まる
春先にあられやひょうが降った。へこみ・傷が多いが糖度十分とのことで店頭に並ぶのを待ちかねている。なしの幸水のことである。今週から出荷が始まったとのことで、毎日その姿かたちを見比べながら買い時をはかっている。幸水はその名の通り、水分が多く甘味も十分で私の好みである。若い頃、生産者を訪ねて、毎年送ってもらったこともあるが、今ではそんな贅沢をしなくても、スーパーに季節に応じて珍品が並ぶ。日本の農業は味も上々、安全性も抜群、誠に有難いの一言に尽きる。農業は農家が単独で完成品まで作り上げてしまう。そのままの状態で消費者がいただけるのである。これを6次産業という。農業と同様に日本酒の酒蔵も同じである。直接消費者に売ることが可能である。これからは、このような分野が急成長するのかも知れない。TPP論議をそんなことを考えながら聞いていた。

司令塔は日本

8月13日
司令塔は日本
原価低減の改善運動、先端技術開発も司令塔は日本だとトヨタ自動車が発表。コマツも同じ主旨の発言をした記憶がある。日本の高度成長時代に「資源のない日本は世界の工場となって刻苦精励努力しよう」と先輩達に教えられた。繊維、造船、鉄鋼、そして電気製品、自動車といろんな分野で世界でのシェアを伸ばしてきたのである。労働集約型産業が台湾、韓国そして中国へとシフトしていっているのも、かつて日本がアメリカやヨーロッパからシフトしてきたこととまったく同じ現象といえよう。大切なことは、私達が守るべき役割である。司令塔として何を守るべきかを十分検討する必要がある。先端技術開発、特に省エネ技術、医療部門の新技術、宇宙・海底開発など日本が司令塔となり得る分野は広い。

まち歩き

8月11日
まち歩き
自動車の普及率が高いのは、地方の特長である。それだけ公共交通が発達せず、転勤で福井へ来た人はみな車を持たないので困っている。車での移動が多くなると足腰が弱くなる。そこで友人達はみな万歩計を持ち、一日何千歩を目標にしているようだ。何千歩かは人によって差があるが、歩くところはよく似ている。福井は町の中心に足羽山があり、そのほとりを足羽川が流れている。その周辺が散歩コースのようである。私は「まち歩き」が好きで、毎日中心街をぐるっとまわってくる。並木道の緑の変化、町ゆく人の表情の変化、新しく開店する人、閉店する人、建物を建てる人、壊す人、それぞれ変ってゆく。まち歩きの醍醐味は、その変化を感じ、その変化のもとを見極めるところにある。町角で親しい人と声をかけあい、はずんだ声で短い会話をするだけで楽しい。福井のまちを歩くことで、大いにリフレッシュさせてもらっている。

年縞

8月10日
年縞
水月湖の年縞が世界標準になった。7万年間の地球の歴史を刻みこんだ「ものさし」が水月湖底の堆積物から発見されたのである。今迄は南極大陸の氷が「ものさし」であったが、今後は水月湖の年縞(すいげつねんこう)が地球の歴史のものさしになる。これを機会にこの「水月年縞」を福井県の宝に指定し、県外持ち出しを禁止する必要がある。研究者達を若狭にひきつける為にも「持出厳禁」にすべきである。若狭に「7万年研究所」を開設し世界中の学者のメッカ、気候変動学、地理学、地震学などの研究者の集う所に育ててほしいものである。2900年毎に地震が起きていると計測ができたと聞いていたが、不毛の活断層論を議論するより、年縞による危険性の判定の方がより科学的で、より説得力がある。研究が進むことを期待したい。

世界一の水月湖

8月9日
世界一の水月湖
またまた世界一が福井県に出現した。奇跡の水月湖といわれる三方五湖の一つから年縞という堆積物が発見された。7万年前までの過去の気候変動や自身の歴史を抜群の精密度で見ることが出来る。年縞の長さ(深さ)は約45m、1年分の年縞は約0.7mm以下であるが、それは世界最古の「歴史のものさし」である。この近辺で巨大地震の発生は2900年毎に起きている。これが科学的に説明された。また縄文時代の壷の製作年が1億6千万年前といわれていたが、これは1億5千年前と双方の炭素分析から正確な答えを得ることが出来た。この年縞を人類の宝として、嶺南地区に研究開発拠点を作りたいものである。この研究施設へ世界中の各方面の学者が訪問してくることを期待したい。ゆめゆめ東京へ持っていかれることがないように、地元の注意を喚起しておきたい。

人の縁

8月7日
人の縁
転勤族の会合を企画して早や6年になる。名前をキラリ会とつけた。福井で過ごした数年間があとになって、「キラリ」と光ってみえる人生の一頁を作ってもらうとの趣旨である。そこで得た人と人との縁は貴重だ。2年から3年ごとに会員は入れ替わっていく。それぞれが高学歴で活動的で、転勤先が多いので、いろんな経験を積んでいる。そして半分くらいの人が単身赴任である。転勤してきた当時は土地不案内である。そんな会員に古い会員が声をかけて友情が芽生え、福井で生きる知恵を得ていくのである。福井を離れても、またどこかで会うチャンスがある。キラリ会という小さな組織が、福井という共通項の中で、あたかもAlma Mater(母校)のようななつかしさを醸し出してくれるのだ。転勤してきて4年目になる新聞記者がいる。私の息子達より若い。が福井をよく知っている。世間も広い。この若者をパートナーとして、私が常日頃思っていることを伝えたいと考えている。キラリ会のメンバーからの紹介で知り合った記者である。人との縁の不思議さにはいつも驚かされる。人の縁を尊び、人の縁に感謝する事しきりである。

レジリアンス(resilience)

8月6日
レジリアンス(resilience)
しなやかさが求められる時代が来た。それをレジリアンスという。辞書には弾力、はねかえり、回復力などとある。「レ」と発音するより「リ」と発音する方が正しいが「レ」の方が一般化している。要は「柔軟性を持て」ということか。私は失敗のたびに「ナニクソマケルモノカ」と常に反発し、成功するまで遮二無二努力した。しかし結局失敗に終わったことが多い。問題はそこにある。そこで意気消沈してしまうか、気を取り直して再出発するかである。再出発することをレジリアンスと呼ぶ。この考え方を敷衍して「生き方」にまで広げているのが最近流行のレジリアンスである。原発災害や自然災害が多発する中で、どん底から立ち上がる不撓不屈の精神もレジリアンスの仲間に入れたい。ブータン王国を訪れると、人々の明るさに驚く。くよくよしないのである。女性の笑いも「オホホ」でなく、「ガハハ」とおおらかに笑う。貧しさなど吹き飛ばすような自信なのだ。私達も世界にむけて、日本の良さを自信を持ってアピールしていこうではないか。

キャロライン ケネディ駐日大使

8月4日
キャロライン ケネディ駐日大使
女性の駐日大使は初めてである。オバマ大統領と親しいとのことである。今秋着任予定だが、私はこの時を絶好のチャンス到来と考えている。ケネディ駐日大使の着任時にオバマ大統領支援の勝手連、福井県小浜市の「オバマガールズ」にご出演願うのである。そこで小浜市PRをノリノリ調で行って、今世界から注目をあつめている大飯・高浜原発のある小浜市に対し、再びスポットライトを浴びさせたいとの思いである。これは先日、東京の友人と会って、ケネディ大使に話が及び、お互いに盛り上がった。ケネディ大使を小浜に招待する為に、「オバマガールズ」が大使到着時に成田空港やアメリカ大使館で「おめでとう」コールを繰り返してはどうだろうとのアイディアである。

長寿世界一

8月3日
長寿世界一
日本女性が長寿世界一に再びついた。平均寿命が86.41歳となった。男性は79.94歳で5位とのこと。3.11災害の影響がなかったこと、自殺者が15年ぶりに3万人を下回る2.78万人となったことで2011年より上回った。男女差は6.47歳。この差の原因はなんだろう。女性が男性よりも長寿だというのは世界の常識であるが、平均寿命上位の国々の中で、日本の6.47歳の差というのは最大。アイスランドが3.1歳差、スイスが4.4歳、オーストラリアが4.5歳、シンガポールが4.6歳、イタリアが5.1歳、香港が5.7歳と日本とは大きな差がある。日本女性が高齢になっても身体を動かして、家事や農作業で働いているのに対し、男性の出不精が影響しているのであろうか。また隣人や友人とのオシャベリも長寿の秘訣といわれている。男性の一人としては気をつけたいところといわざるを得ない。

子供の声

8月2日
子供の声
私が毎日通勤しているブータンミュージアムには、その裏側に駐車場がある。その駐車場の東側がキリスト教会で付属の栄冠幼稚園があり、車庫に入ると裏からは毎日子供達の元気な声が聞こえてくる。子供の声はいつも明るい。疲れた時にはとても癒される。特に仕事や人間関係で問題を抱えている時にはなお有難い。私は人間の幸福感は家族や友人との愛の絆から生まれると確信しているが、子供達の声が聞こえてくるだけでも楽しくなる事に気付いた。子供は子宝という。万葉の昔から黄金や玉よりも子供こそ最高の宝だと古人は歌っている。自分の子や孫だけでなく地域の子、世界の子も私達の大切な宝なのである。子供を社会全体で育てていくことが、みんなの幸福に直結する。今日もまた子供達の騒ぐ声が響いている。