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2015年06月のアーカイブ
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2015年06月30日
日本の風土
6月30日
日本の風土
世界を地理的に見てみると、大きく分けて「砂漠」と「草原」そして「モンスーン地帯」となる。日本は照葉樹林と広葉樹林におおわれている。そしてまた、全体がこのモンスーン地帯に含まれる。自然環境は変化に富み、天変地異が至る所で起きている。砂漠の国、草原の国のように大きな変化が起きないところと私達のモンスーン地帯とは大きく違うのである。その為に常に天変地異に備えなければならない。すべてを一時に失う危険が至る所にひそんでいる。油断もスキもない。私は祖父から、日本は農業の国、農業はお天道様次第といわれ、無常観を大切にせよといわれて育った。無常とは何か、無常観とは何かを考えさせられた。「色即是空、空即是色」の世界である。今、ブータン王国との関わりの機会をいただき、風土と無常観を考え続けている毎日である。感謝。
2015年06月28日
福井県は海の国？
6月28日
福井県は海の国？
福井県は海に面しているが、海のない岐阜県や滋賀県に接している山の国でもある。京都、滋賀、岐阜、石川の四県と境を接している。接するところは山脈で分けられており、その山脈沿いに数々の山の珍味を味わえる。恐竜博物館のある勝山から金沢への山越えは恐竜の発見現場が連なっている。その県境近くの北谷にいわな山菜料理で有名な「いわなや」がある。私は20年以上も前からこの店へかよっている。いわな(岩魚)は清流に生きる。この塩焼きと「小魚のからあげ」が好物で、年に数回必ず訪れる。おみやげも「小魚のからあげ」が定番。あとは季節によって山菜や果物そして今日は「ふきのとうみそ」を買った。私はこだわりがきついせいか好んで訪れる店が限られている。この「いわなや」は私にとってなくてはならぬ山の宿である。「おいしい」を連発するとよく家内に笑われる。地元の久保本店の地酒一本義の冷酒をいただき、家内の運転でうつらうつらしながら帰るのも楽しい一時である。
2015年06月27日
緑の中に住む
6月27日
緑の中に住む
私の住むマンションには周辺の土地を含むと約1500坪(5000��)の広い土地に75世帯が暮らしている。敷地には駐車場が150台分あり、免震装置のあるシャレたマンション何より私が気に入っているのは高いケヤキのシンボルツリーを中心に桜が10本余り、その他数多くの木々に囲まれている。花は毎月次々と咲きつづけ目を楽しませてくれる。室内やベランダにはグリーンを配置し、緑や花々を愛でている。通勤の途中には並木道がつづき、あちこちの屋敷の樹木や生け垣にいやされる日々である。毎日の私の散歩コースはさくら通り（全長数キロとつづく日本一の桜並木）の中心に立つ私の勤務するブータンミュージアムからさくら通りを通り、キリスト教会(すぐ裏手)を回って中央公園に出て福井城址のお堀に沿って桜並木の下を福井駅前近くへ出る。そして駅前で仕事をすませてまたそのコースを戻ってくる。今度は電車通りのケヤキの並木を愛でながらゆっくり歩いて帰ることも多い。日々が緑のシャワーの中で暮らしているようで、とても有難い。福井のよさを日々発信している理由がこの自然との共生から生まれてくるのである。
2015年06月26日
東京から呼んじゃえ
6月26日
東京から呼んじゃえ
待っているだけでは事態は何も変わらない。まず自ら扉を開く努力が求められる。東京には人が集まる。だから大抵のことはやり遂げられる。ところが地方にはすばらしい能力を持った人材はいるが、残念乍ら層が薄い。数が少ないのだ。人材不足に悩んでいたら「人材が欲しいのなら東京から呼んじゃえ」との意見が出た。目からうろこの発想だ。なにかを求めて東京へ行くのではなく、東京から呼んだ方が賢明である。東京と福井を比較してみるとその意味がよく分かる。東京は貧しい（若者たち）、物価が高い、家が狭い、騒音うるさい、ストレス強い、食べ物まずい、せわしいなどの特徴がある。反対に福井は豊か（若者たち）、物価が安い、家は広い、静か、ストレス弱い、おいしい、ゆったりなどのよい点ばかりが目立つ。それを知り、体験した人は決して東京などにあこがれない。仕事も福井で創ればよい。必要なら東京から呼べばよい。私達も東京日帰りができるように東京から来る人も日帰り可能である。毎月東京周辺から呼ぶ内外情勢調査会の講師も必ずといっていい程日帰りしていく。「東京から呼んじゃえ」という考え方は至極当然であり、地方に住む私達が東京の人を雇うのである。地方創生の根底にある考え方である。
2015年06月24日
中国の成長鈍化
6月24日
中国の成長鈍化
1980年代日本はアメリカに肉薄するかと思われるほど高成長が続き、アメリカの危機感を高らしめたことがあった。土地の価格、株式の価格も急上昇し、ビル、マンション、住宅、工場設備等すべての面での過剰投資がつづいた。そして1990年日経平均株価38,915円をピークとしてバブルが崩壊した。不動産に対する総量規制という奇妙な手法で日銀は必死の引き締めに急転換し、金利は一気に急上昇、企業の倒産がアイツイだ。中国は今、生産設備の余剰が問題となりつつある。そして住宅は以前から買うに買えない価格のために空室が目立つ。諸条件から中国の企業の操業率は低下しつつあるようだ。それは日本の1990年頃に近い状態のように見受けられる。成長の鈍化が鮮明になってきた中国の状況から目を離せない。
2015年06月23日
第6次産業
6月23日
第6次産業
1＋2＋3＝6であり、1×2×3＝6である。1次産業、2次産業、3次産業を足したり、掛けたりして新しい産業即ち第6次産業を創り出そうという考え方である。長野県の小布施町で十数年前から実施され成功しているのを研究させていただいた。この第6次産業化をTPP締結を前に混迷の度を深めている農業分野で行うことを検討している。そして地方創生の一環としてその新事業を地方都市（福井県庁所在地の福井市）のJR駅近くの空きビルを利用してこれを行うこととする。1Fは食の展示、販売コーナー休憩歓談コーナー、2Fは自然食無農薬レストラン、3F、4FはLED使用の2段式野菜ハーブ工場（約860�屐法�5Fは研究開発室、冷蔵室、加工室、屋上は太陽光による果実野菜等の生産。即ち農を中心として、植える、育てる、加工する、調理する、食べる、学ぶ、研究するそして見せて考える場を提供する。そんなアグリビルをまちの中心に作りたい。広く諸賢の意見をうかがい出来る丈早い時期にスタートさせたいと念じている。新しい農業革命の一翼をになえる試金石になれるよう努力をしたい。
2015年06月21日
植物工場
6月21日
植物工場
農業への企業の参入を求める声が高まってきた。先日も大林組（建設大手5社の一角）が6,000�屬旅�場を建設し、日産3万株の野菜の生産を始めるとの新聞記事を読んだ。福井県に問合せたところ、県内各地に既に20工場近くが稼働中とのことである。輸入関税に関する各国間の交渉が難航しているが、日本の農業の力が過小評価されている面と、弱点への対策の不足が問題であろう。グローバル時代である。世界は一つへの道は確実に実現へ向かう。その為の対応を急がねばならない。食糧自給率の引き上げであり、農業の競争力強化であり、就労者年齢の引き下げ（若年層の就農）である。同時に生産性向上が求められる。県内各地の植物工場の見学を行いながら、明日の植物工場の姿をイメージする日々が続く。
2015年06月20日
日本の資産家
6月20日
日本の資産家
日本の資産家は資産の約7割を不動産で持つ人が多い。その悩みは「資産の目減りを防ぎたい」「資産を上手に運用したい」だけでなく「健康で長生きしたい」「家族と共に仲良く余生を送りたい」「何か生き甲斐を感じて暮らしたい」などがある。私達は遊休不動産の有効活用を通して資産家の方々のために努力をつづけているが、最近では「資産運用は大丈夫」なので「幸せに暮らすためのアドバイス」を求める傾向が強い。その為に「世界一の幸福な国ブータン王国」と「日本一幸福な県、福井県」を結ぶ「ブータンミュージアム」を福井に開設し、幸福の研究に注力している。「幸福の原点は何か」「幸福に暮らすためにはどうすればよいのか」をアドバイスできるよう日本中の学者や研究者の知見を集め乍らお客様への提案ができるよう努力していきたい。
2015年06月19日
公務員
6月19日
公務員
学生の就職先に、公務員や教師を選ぶ傾向が顕著である。かつては「末は博士か大臣か」という時代があったが、戦後の長い混乱期には国家試験（公務員）や教師の採用試験を受ける学生は少なかった。民間と比較して公務員は給与面での待遇が低かったからかもしれない。その後時代は変わり、今では安定就職先として人気は高い。給与水準も上りつつある。ただ就職の目的が「高い志」にあるかどうかが問題である。公務員は国民に奉仕するのが仕事である。真に国民のためがその使命である。それを「公僕」という。即ち国民の「しもべ」として仕えることが求められている。最近の風潮では議員も公務員も「上から目線はだめだ」といい乍ら、逆に暗にその傾向を自認するかのようである。真に国民のために奉仕する公務員を私達は求めつづけなければならない。福井県鯖江市がオープンデータをはじめるという。市の行政データをオープンにすることで広く市民に活用できる環境づくりをするというのである。これこそ市民のための行政であると共感している。地方行政の改革の可能性は非常に大きい。それがまた地域活性化につながっていく。鯖江市の取組みに賛意を表したい。
2015年06月17日
景気動向
6月17日
景気動向
福井駅前の人出の動きは、駅西再開発ビル着工と同時に人の動きが工事の影響か、景気の影響か、いずれにしても低調に推移していた。ところが昨年3月以降回復がはじまり、今年に入り回復がより鮮明になってきた。特に3月は多くの人達が駅前を訪れた。これは3月14日北陸新幹線金沢まで開業のPR効果であろうか。久々の人出であり、売上増加の話は久々に聞く朗報である。金沢のフィーバーには及ばないものの、富山・金沢に遅れをとっていた福井駅前が、ドン底を脱しつつあるという希望の灯がついた。いよいよ福井もこれからだ。知事選、県議選、市議選も終わった今こそ、新しい県都福井の復活をめざし努力を続けたい。
2015年06月16日
景気回復中
6月16日
景気回復中
日銀の意向も景気回復を明言しだしたが、まちの景気ウオッチャーの私も同意見である。例えばドン底であった福井駅前の状況は昨年夏から前年比プラスの状況が続いている。特に３月の新幹線金沢開業以来その傾向は顕著になった。３月はよかった。そしてゴールデンウィークもよかった。西武百貨店も高級品を買う客が増えたようだ。スーパーを歩くと今迄は安い価格帯の品物から売り切れたが、最近では高い品物からなくなっていく。消費の動向が明らかに変わりつつある。株式市場はバブルの１９９０年の史上最高値の時価総額を抜いたという。1500兆円を超える日本の個人資産は、かつてその殆どを預貯金に置いていた。それが低金利に耐えられず、今では投信や株式へのシフトがはじまった。それが株価の上昇により、配当増加、資産効果に連動して、市民は明るさを実感するようになってきた。景気は回復しつつある。春のベースアップ効果と夏のボーナス期待でこれからは堅調な消費が続くであろう。
2015年06月14日
五百万石大名会
6月14日
五百万石大名会
今年度最初の会合をいわし屋で開いた。いわし屋は大名町通りから繁華街長者町通りを西へ少し入った料理屋で福井では最古の歴史を誇っている。今回の担当の蔵元は福井市小稲津の美川酒造場の美川社長。「舞美人」の銘柄の小づくり、木ぶねしぼりの特徴を持つ。社長みずから杜氏をつとめる。初夏に入る時期であり、純米大吟醸生酒にはじまり、地元の五百万石や山田錦の酒米を使い、すべて福井にこだわった地酒。山廃純米無濾過生原酒は口当たりがよく現代風の香りに好感がもてる。ついつい杯がすすむ。特別純米山田錦85とつづき最後のしめは吟醸2000古酒の逸品をいただいた。いつものことながら福井の料理のしめはおろしそばである。今回は4人の新入会員を迎えて大いに話に花が咲いた。福井の地酒の評価がどんどん高まっていくのを実感し、この会の発展を更に祈りたい。栗田幸雄会長は老いてますますお盛んである。
2015年06月13日
京都発サンダーバード
6月13日
京都発サンダーバード
ロータリークラブの活動で、しばしば京都を訪れていたが、最近では月に１回がやっとである。北陸新幹線の開通で変わったことがある。サンダーバードの終着駅が金沢になったことだ。これで関西、中京から富山へ行く人は乗り換えが必要となった。それに対して、京都発は「次は福井」というアナウンスがうれしい。約１時間２０分で福井に着く。京都の年間観光客は５０００万人を突破する。京都から福井へのルートを定着させるのは決して難しいことではない。その仕掛けを考え、それを実行したい。京都を訪れる客の中心は外人と修学旅行生であるが、一般の日本人も多い。京都と一味も二味も違う福井の良さをどう発信していくか考えたい。今日は観世会館、京都ホテル、おみくじの天津神社そして木屋町のギャラリーをまわった。数多くのアイデアを思いつき、有意義な一日となった。
2015年06月12日
沖縄及び北方対策担当大臣
6月12日
沖縄及び北方対策担当大臣
内閣府特命担当大臣として重要なポストであるが、現在の担当大臣は山口俊一氏である。長い歴史を持っているがその対策とその効果があまり議論されることがない。現在沖縄の米軍基地問題で地元と政府間でギクシャクしている。沖縄の問題点は1人当たり平均個人所得がずっと最下位を続けていることだ。1人当たり163万円/年と低い。また国の助成は逆に1人当たりで1番高い。ということは、産業基盤、生活基盤がいまだに確立されていないのだ。基地依存体質によるものか、歴代担当大臣の怠慢かそれとも各省庁の関心の薄さであろうか。とに角低すぎる。北海道はその成果を著しく上げており四国・東北・九州の各県と遜色ない。もう少し沖縄に対する政府の根本的な支援策を望みたいものだ。
2015年06月10日
歩いていける
6月10日
歩いていける
「住みよいまち」とはどんなまちかを考えてみよう。安全なまち。火災、地震、水害に強く、盗難などが発生しないまちが第一。これが安心につながる。続いて便利なまち。歩いていけるという条件が大事である。スーパー、コンビニが近く、医院病院などへ歩いていけるところ。その他百貨店、映画館、喫茶店などもほしい。図書館や書店なども歩いていけるところがよい。コミュニティが仲良く力をあわせているところが最高である。理想的なまちを考えると「歩いていける」ということが重要な要素であることに気付く。並木道や公園、山や川などの美しい自然環境がそろい、そして文学館、博物館、美術館などの文化施設があれば最高である。そんな理想的な住環境がJR福井駅周辺には一杯ある。是非他の理想の住みかといわれる所と比較してもらいたいものである。
2015年06月09日
クールジャパン
6月9日
クールジャパン
世界から日本に注目が集まっている。クールジャパン、ビジットジャパン政策のおかげである。私達はネット配信により、本年1月Genという動画サイトをはじめた。まず福井県の紹介からスタートしている。県内をつぶさに見渡してみると、あるわ、あるわ、魅力的な宝がいくらでもあることに気付かされる。それを毎日拾いあつめて撮影し、編集し、言語転換（英語への翻訳）をし、ネットへアップしている。現在まで完成し、ネット上で見ていただけるものは約60本。これを1日も早く100本の大台に乗せたいと考えている。最終目標は毎日24時間閲覧出来るようにするためには10万本が必要である。しかもその更新を考えると上限は更にふえる。1日1本のペースでは、274年間必要になる。1日100本ずつでも3年近くかかる。自主製作だけでは無理だと判断して、ネット動画の提供を受けることにせざるを得なくなった。ただGenらしさを堅持するために自主製作は1日1本ペースから社員を増員しながら徐々に増やしていきたいと考えている。新しい雇用の受け皿として魅力を感じていただける職場を創り出したいものである。
2015年06月07日
アイディオという会社
6月7日
アイディオという会社
1991年に15人のデザイナーと創立したケリー兄弟。僅か20年余りで世界10ヶ国に650人のデザイナーを配するイノベーティブ企業に育て上げた。現代は「カラーとデザイン」の時代だということを骨身にしみて感じ、その道一筋に生きてきたからこその成功である。1人の天才に頼らず、チームの力を信じたアイディオ。とことん考え抜き凝視しつづける手法そしてグローバルに活躍するフィールドの選択が彼等の成功を生んだ。日本人の感性からすれば特に変わった手法とも思えないが、その急成長の原因はやはり気になるところである。アイディオという会社を調べていくと、かつて電通が戦後日本の復興を牽引したドラマを思い起こした。日本人の可能性にあらためて気づかされ勇気づけられる。
2015年06月06日
女性パワー
6月6日
女性パワー
福井県は女性パワーが強い。財布は女性が握っているケースが多い。共働き率日本一、世帯毎の預貯金（含保険）日本一が背景にある。福井県全体が女性パワーにあふれている。これは農業県としての長い歴史と伝統のせいである。農業は共同作業を必要とし、情報交換が頻繁に行われ、地域の結束は固い。また信仰心の強いことも影響している。報恩講をはじめ寺や神社を守っているのも婦人パワーである。女性上位の社会といっても過言ではない。サラリーマン世帯を見てみると亭主の小遣いは５００円／日〜１０００円／日が相場であるが、女性は生活費の一部をポイント制によって稼ぎ出す。年収５００万円平均の１％〜３％も不可能ではない。１３７円〜４１１円／日にも匹敵する。公民館組織活動やＰＴＡ活動が活発だが男性はお飾り、実際は女性パワーで運営されている。かつて親しくご指導下さった福田一元衆院議長の言葉を思い出す。「野坂君、選挙は女性だよ、１人５票の力がある。５×５×５≒１００票以上になる。１人の女性ファンは１００票以上につながるのだ」と教えられた。私の会社も女性パワーが強い。福田一先生の影響からであろうか。
2015年06月05日
利益を上げるには
6月5日
利益を上げるには
ほとんどの経営者は利益を追求している。利益を上げる一番の早道はコストカットである。「入るをはかって出るを制する」は近江商人の常識である。ところがこれがなかなか難しい。難しいがこれをやっている企業はどんどん成長していく。私はこの「利益」を「売上総利益すなわち付加価値」に置きかえた。全体で付加価値の追求とその向上を求めている。付加価値を生み出すことが私達の生存の意義だと思うからである。人はそれを使命という。いわゆるミッションである。ミッションを見失わないと同時に「むさぼらない」ことを忘れてはならない。足るを知る生活、質実剛健な生き方をしたいものである。
2015年06月03日
片山幽雪を偲んで
６月3日
片山幽雪を偲んで
片山幽雪師が御子息の現片山九郎右衛門の後援会能をはじめられて今年で１８年が経つ。その幽雪師はこの１月他界され、京都観世会館で行われた第１８回には、直面の舞の写真が置かれていた。私の席はいつもの「は列３８番」正面である。今回は御子息の清愛君の鷺と九郎右衛門の葛城、そして野村万作の見物左衛門であった。清愛君の清々しい舞、九郎右衛門の円熟味を増した流れるような演技に熱中できた。かつて幽雪師の薫陶を受けたわが身にとって、今回はまさに特別な会となった。演能の一部始終を撮影していたのが立命館大学の学生達とのこと。声をかけたが記録を主目的としているとのこと。ネットで能を世界に紹介したいと考えている私にとって、能の世界の扉を開けるにはまだ時間が必要である。日本文化の中心、能楽や茶道のネットでの発表には予想以上の抵抗があり、クールジャパン、ビジットジャパンのために活動している私にとっては大きな障害となっている。その為の知恵を絞り出したいものだ。
2015年06月02日
地方の人口減少
6月2日
地方の人口減少
人は都市をめざす。これは世界的な傾向だ。この結果は人類に重大な悪影響を及ぼす。即ち都市のスラム化がすすむ。そして都市への過度の人口流入は就職の機会を奪い、貧困層を増加させる。同時に地方の貧困層（移民をも含めて）の都市への流入も合わせると、都市での犯罪の多発をひきおこす。
久しぶりに東京へ続けて２、３回出張、宿泊をしたが、超高層ビルの谷間にうごめく人々を見て、日本一幸福な県といわれている福井に住むありがたさをしみじみ実感した。都市への集中は何としても止めなければならない。これは私達の使命である。文明の破壊をもたらしかねない都市への人口集中は、破滅につながる可能性が高い。最善の処方箋は、地方での魅力ある職場づくりがまず第一だ。松下幸之助さんはこのことに気付いて、全国すべての府県に工場を新設し雇用を確保した。今それ等地方の工場は海外へ次々と移転していってしまったが、その後を埋めるものがない。それを創る必要がある。日本はものづくりの国から、知の国へ変わらなければならない。既に第2次産業の比率は第3次産業の比率にとうに追いこされている。知の職場、即ちＩＣＴ産業の振興である。わかり易くいえば日本型のシリコンバレーを各地に作るべきである。そのために微力ながら励む毎日である。まず福井からその地方創生の旗を高々と掲げたいと努力している。