2015年11月のアーカイブ

日本文化の特長

11月29日
日本文化の特長
世界を歩くと日本に対する自分の知識の乏しさに気づかされることが多い。自分の国を紹介したり、質問に答える必要に迫られるからである。例えば「日本の文化の特長は」という質問が来た場合、どのような答を用意したらよいのだろうか。まず答に窮する人が多いと思われる。日本の文化の特長は、まずその独自性にある。大陸から渡ってきた文化が島国にとどまり、そのまま長い年月をかけて熟成してきたのである。そして、日本語という独自の言語に守られ、深められて進化してきた。過酷な自然条件の中で、自然に対する畏怖と慞憬を併せ持ちながら、その自然の懐の中で育てられてきたのが日本文化である。チャイナウェアとして知られる陶磁器と並び称されるジャパンウェアは漆器である。漆の木はブータンからはじまるモンスーン地帯に分布した植生で、そこに発達した漆文化は、日本に至って漆芸として芸術にまで高められた。沈金、蒔絵、螺鈿など精密な技術と数十回に亘る塗りと磨きの工程を経て完成される至高の芸術品である。この宝物とも思われる漆器を日常生活や晴れの日、祭事、葬儀など一般家庭で大切に使われてきた。更に茶道に代表される華道、香道、書道、絵画、陶磁器、鋳金、食文化に至るまで、とことん極めつくすのが日本文化の特長ではあるまいか。スポーツでさえ日本では道をつける。弓道、柔道、相撲道とすべてに「道」がつく。これ等も精神性を重んずる日本の特長である。また、日本文化となると日本独自の日本酒を忘れてはなるまい。この酒造りの方法は、ワイン、ウイスキーなどと異なって、独自の並行複発酵方式で作られる。この日本酒文化、そして呉服とよばれる和装、着物文化を上げたい。この日本酒文化と着物文化復活のため、微力を尽くしたいと考えている。

習慣

11月28日
習慣
早朝4時に起床する習慣を意識するようになり、早や20年になる。晩酌の後の混濁した頭では、本を読んでも、考え事をしても効果が上がらないことに気付き、早起きを実行した。朝は心が澄み、物事の判断がしやすくなる。間違いが少なくなり、公平、公正な姿勢がおのずから生まれてくる。人は往々にして利己主義に陥りやすいが、朝にはそんな発想はおきない。世の為、人の為という生き方に素直に従える。そんな思考回路が用意されている。他人の為に使う知恵はいくらでも出てくる。心の中から絞り出すのではなく、天から降ってくるのである。アイデアや知恵は苦心惨憺して絞り出すのではない。突然天から降ってくるのである。ブータン王国の友人は朝晩30分から60分の瞑想の時間を持つという。そこで何を得るのであろうか。私は朝の3時間で数多くの知恵を天から授かっている。

ブータン国王よりの糸杉

11月27日
ブータン国王よりの糸杉
金閣寺住職の有馬頼底猊下のお使いの左藤滋光先生がブータン国王よりイトスギ(ブータン国樹)の苗木をいただいたとのことで福井のブータンミュージアムへお届け下さった。早速植樹をと思っていたが残念乍ら枯死し、また新たにもう一本お届け下さることとなった。これを福井県に依頼してどこかに植樹していただくようにしたいと考えている。100年もたたないうちに30メートルを超す大木に成長するとのことである。今度は日本の、福井の土に根付くことを期待したい。

ペマ・ギャルポ博士を呼ぶ

11月25日
ペマ・ギャルポ博士を呼ぶ
ダライラマと一緒にチベットからインドへ亡命。その後日本へ留学。ブータン王国のGNH研究の権威。ブータン首相顧問を二代に亘って勤め、ブータン国王や、首相等の来日の折には通訳として同道している。「幸福のかたち」という企画展を開いているブータンミュージアムへ、開館3周年記念行事の講師として招聘した。博士とは旧知の仲で、その著書「ワンチュク国王から教わったこと」を読んで感動した私は、この本を福島県下の全小学校・中学校の図書館へ寄贈させていただいた。来年度もしっかり働いて福井県下の中学校へ寄贈しようと計画している。

87回キラリ会

11月24日
87回キラリ会
年10回開催(毎年12月、1月は開催せずのルール)しているキラリ会の第87回目の会合を例会場ホテルフジタ福井17階銀座で開いた。今月のスピーカーは杉本達治副知事。テーマは「ふるさとに人口と活力を取り戻すために」である。参加メンバー22名で久々に活発な意見が相次いだ。まず、福井ブランドの確立では「幸福」「ハピネス」をスローガンに定め、数々の日本一を持つ福井県を内外に強くアピールしようとのこと。次に平成30年、2018年のNHK大河ドラマに「由利公正」をアピールしようとのこと。三つ目は少子化時代の東京一極集中は日本の陥没につながるので地方創生により地方への人口分散をはかろうとのこと。その施策のための企業減税制度の提案を聞いた。人口減少を止める方法は福井県へ東京から移住させることに盡きる。福井はすべての条件が整っている暮らしやすい、働きやすい、子育てに優しい幸福県である。福井県へ移住すると生活が安定し、子づくりに励むことができてそれが幸せにつながる。生き甲斐につながる。その為に福井県に本社を置く企業に対し、優遇税制を適用すべしとの意見や、○○省を省ごと福井県へなどの目からうろこの意見も出た。私の持論は「福井県をシリコンバレーのようなICT先進地にしよう」その為に「教育県福井」のアピールと「国立福井大学を中心とする大学コンソーシアムのレベルアップ」を日本国内だけにとどまらずブータン王国・スイス・スウェーデンなどとの提携により量・質と共に拡充をはかってほしいと思う。

観光白書

11月22日
観光白書
毎年国交省の観光庁から観光白書が発行される。2013年(平成25年)は、富士山が世界遺産となり、和食(日本人の伝統的な食文化)が無形文化遺産に登録された。日本の観光にとっては誠に誇るべき年となった。また、2020年オリンピック・パラリンピック東京開催も決まった。これを受けて観光庁は2020年(平成32年)に向けて2000万人の海外からの観光客の誘致を目指すとの高い目標を掲げた。そして2013年初めて1000万人(前年比24%増)の大台を超え、2014年は1300万人を超えた。今年は1900万人を超えそうだ。この要因は円安とビザ発給条件緩和と近隣諸国の経済成長によるものだ。そして官民一体となったクールジャパンキャンペーンの成果である。努力すれば必ず報われる。しかしこんなに早く目標が達成されると誰が予想できたであろうか。人口減少時代を迎える先進諸国にとって、インバウンド観光は力強い発展をもたらす力である。地方創生にとっても、ゆるがせに出来ない大切な施策であり、知恵を絞り、対策を立てなければと思う。特に環境整備、インフラ整備、表示方法の点検などが求められる。

有言実行

11月21日
有言実行
不言実行が男の美徳のようにいわれてきたが、これ程難しいものはない。孤独な作業になり、ついつい安易に流れ、途中で方向転換をしてしまう。ところが有言実行はやる前に自分のやりたい事、目標とする事を周囲に公表してしまうので、途中で諦めたり、方向転換をすることが出来ない。男として公言したからには万難を排して実行せざるを得ない。だから私は常に有言実行を旨としている。毎年毎年、毎月毎月、毎日毎日有言実行に明け暮れている。これが私の生き甲斐につながっている。何故なら一つ一つの成否を確認しながら生活でき、達成感を味わうことが出来るからだ。そして公言することで、思いもかけない支援をいただいたり、協力、助言を賜わることになる。世間を味方につけることほど有難いことはない。

カニ解禁

11月20日
カニ解禁
待ちに待ったカニが解禁された。11月6日であり。私はブータンへ行っていたので、帰国早々家内と今年の初のカニ丼を食べに行った。福井の丼は有名で福ドンという名でいろんな丼を紹介し、丼文化を盛り上げようとしているが、今年のカニ丼は美味しい。特に日本料理を渇望している身には酢飯がことさらおいしい。福井のカニはとくに有名で黄色のタグをつけた「越前ガニ」は高価である。一杯のカニで満腹する程身がぎっしりつまっている。地酒とともに味わうとまさに至福の一時が過ごせる。「福井で一夜を」と心からおすすめしたい。

BSジャパンの取材

11月18日
BSジャパンの取材
東京からの来館者があり、熱心に見ているのでスタッフが質問をしたところ、BSジャパンから取材に来たとのこと。早速面談した。来年2月に1時間番組で空撮により、空から福井を見て、そして地上で選ばれた数カ所を取材するとのこと。今迄であれば定番は東尋坊と永平寺であるが、福井の中心部というので養浩館庭園、一乗谷朝倉氏遺跡やブータンミュージアムを選んだとのこと。光栄であり、熱心に説明をした。福井を全国へ紹介してもらえる絶好の機会だと力が入った。福井にはすばらしい宝がありすぎて絞りきれずに損をしているが、私達は自信を持って「福井は日本のブータン」を主張しつづけたい。

思いは必ず通ず

11月17日
思いは必ず通ず
常に夢に思い描いていることは、不思議に現実となって表れる。それがよこしまな邪念でなければ…。そう信じている。クールジャパンが言われて数年が過ぎた。インバウンド2,000万人を2020年にという国の目標は、2013年初めて1,000万人を超えた。翌2014年が1,300万人を超え、今年は1,900万人を超える勢いである。新幹線開通ブームに沸く金沢、富山を見ていて、福井でも観光ブーム到来を願う人々が多い。強く念じて努力を続ければ福井でもブーム到来は間違いない。

GNH世界大会

11月15日
GNH世界大会
ブータン王国のパロで行われた世界大会に出席した。56ヶ国1,400人の研究者・学者が参加した。日本からは旧知のJICA幹部や大学教授、研究者たちと久しぶりの交流を楽しんだ。発表者は3日間で300人を超えた。これほど多くの研究者がGNHに興味を持ち、世界大会に集まってくることに驚嘆した。会場は陽光が燦々と降り注ぐパロゾン前庭の芝生である。3日間に亘る会議の合間には、ブータンの民族楽器の演奏を聞きながら、お茶の接待、昼食はフリーでブータン料理を楽しんだ。iPadでシナイ半島のテロやアフリカ難民のニュースを見ながら、このGNH哲学が地球上のすべての人々に受け入れられる日を強く思った一日となった。この世界大会を福井で開催したいと心に決めた瞬間である。もう一つ私達がネットで24時間365日放送しているgenjapanのバイリンガル動画放送をYoutubeから見ているブータン人に数多く会えた。最後の桃源郷といわれるブータンでさえ、ネットがここまで進んでいることを知り、まさに我が意を得たりと喜んだ。

近江商人の三方よし

11月14日
近江商人の三方よし
長浜市出身の私は、幼少の頃より太閤さん「豊臣秀吉」や近江商人の偉人たちの話を聞いて育った。近江商人の三方よしの考えもよく聞かされた。そして59歳の時一念発起して創業をした時、あらゆるステークホルダーのために働きたいと考え、三方よしを更に変えて仏教の十方世界にちなんで「十方よし」を社是とした。祖父が堤康次郎(当時衆議院議員だった)のことを康さん康さんといって親しくしており「大した男」だとほめていた。堤康次郎の座右の銘「報恩感謝」も社是に加えた。私の幼いころからの遊び場は長浜八幡宮の森とその中を流れる小川であった。その神域の中に舎那院があった。そこで断食修行をして大悟し、一燈園や光友クラブの活動に生涯を捧げた西田天香さんと私の祖父とはほぼ同年で私の生家へもよく便所掃除にこられた。「無一物中無盡蔵」の思想は小さい頃から私の血の中に入ってきていた。祖父母、両親ともに仕事に精を出し、「世のため。人のため」を口ぐせにしていた姿を忘れることはできない。みんな死ぬまで働いた生涯現役であった。「世間様」という言葉もよく聞かされた。そして社是に加えたのが「喜びの種、幸せの種をまこう」である。私にとっては祖父母、父母からの物言わぬ遺言のようなものである。

クールジャパン

11月13日
クールジャパン
今年の訪日外国人は急増し、一昨年の1000万人から昨年1300万人、今年は1900万人を超える見込みである。本格的なツーリズム時代が到来したようだ。40年前にミシガン大学のメキシコ人の同級生が帰国後、ツーリズムの職に就くといっていた。当時の日本の観光業の状況を比べて不思議に思ったことを思い出す。その頃、アメリカのビッグスリーが世界の自動車産業をリードしていたが、フォードのデトロイト工場を見学し、その非効率性に驚いた。そして部品は日本製が数多く使われており、将来のビッグスリーの凋落を予想したのを思い出す。自動車産業は私の予測通り日本がトップに躍り出たが、ツーリズムはまだまだこれからだ。クールジャパンを世界にアピールするには、すべての日本人が意識を変える必要がある。特に急ぐべきは英語等による表示の環境作りである。日本人が片言でもよいから英語での案内が出来るようになるとよい。もうそんな時代である。英語教育が日本語能力を減じ子供の思考判断能力にマイナスだという学者がいる。真に信じられない妄語である。世界のトップレベルの学者も経営者も数ヶ国語を話す人ばかりである。もっと広い社会に目を向けて時代に遅れないよう努力しなければならない。

英語と日本語

11月11日
英語と日本語
日本人の英会話能力を高めたい。特にディベートという討論する能力を高めたいと思った。また日本語を世界に広めたい。日本語を理解できる外国人を増やしたいと思った。二つの私の夢の実現のため、今genjapanというインターネット放送をはじめている。バイリンガルで発信したいと考えている。そしてその放送を通じて教育を受ける機会の少ない人たちに学ぶ機会を提供したいと考えている。ノーベル平和賞を受賞した少女マララユスフザイさんの言葉通り「教育こそ第一」だと思うからである。その私の夢を実現するためにインターネットによるインターナショナルスクールを開く準備をしている。小さな小さな芽ではあるが、時代の変化の中ですくすく育つことを願っている。来年の4月開校の予定。先生方、スタッフたちを交えて準備の日々が続いている。

板絵

11月10日
板絵
板絵の先生が大道芸人よろしく絵筆をふるっている。見事な筆さばきで、注文した地蔵の絵が出来上がっていく。もう少し時間がかかるというので、後で取りに来ることにした。200人のアーティストが路上の仮店舗で店を開き、自分の作品を売っている。29年目とのことで、最初の頃は全員が自作自演を忠実に守っていたが、近年では商売の人もいるようだ。でも手作り感はうれしい。観光客だけでなく、長浜のまちの人々も誘い合わせて歩いている。イベントでまち全体が活気づいている。長浜伝統産業館も手作りの小物類がよく売れた。「和もの」といわれる合財袋や浜ちりめんやビロードの小物である。かつて長浜のまちの発展に大いに貢献した伝統産業のことを口を酸っぱくして伝える日となった。取引先の近江ベルベットの代表者が来てくれた。昼食中でお会いできなかったのは残念だった。私の父も私も弟も縁につながる立派な伝統を持つ長浜を代表する老舗の企業の一社である。

日本文化発祥の地

11月8日
日本文化発祥の地
「近江は日本文化発祥の地」と断じたのは白洲正子である。日本最大の湖のまわりは、比叡、比良、野坂山地そして鈴鹿、伊吹山地と四方をすっぽりと山々に囲まれ、縄文時代から神仏と共に生きてきた土地である。大陸や半島から日本海を渡ってきた人々はこの母なる湖を発見し、ここを永遠の地として独自の文化を形成したのである。
そしてそれが戦乱の最中でも深い信仰心によって守り育てられてきた。近江は寺院の数が日本一多いとされている(人口割)。湖北の山里を歩くと、思わず手を合わせて拝む優しいお顔の仏様にあえる。国宝や重文の仏像は多いが、村人に数百年もの長い間守られてきたことを考えると、信仰心の深さと同時に仏のご加護を思わざるを得ない。自然の中で神仏に守られて暮らす人々がまた神社や寺院を守っているのである。守り守られて数百年、それが子孫に伝わっていくことを願いたい。

都心

11月7日
都心
東京へ進出したアパの元谷代表は、都心の投資の効率は地方のそれの3倍はあると言っていたが、久しぶりにアパホテルに泊まって部屋に備え付けられたアップルタウンを開いてみた。あれから5年もたたない内に東京都心への投資を続けている。ホテルの宿泊代金の差は地方の4倍はとれるとのことである。急成長をしているアパグループの成長の源泉は何なのだろうといつも不思議に思う。その秘訣は私の見るところ、スピード最優先の即決即断経営にある。また他人の資本を入れずにオーナー経営を貫いていることで他人意見に惑わされず、自説を貫徹するところであろうか。あっという間にマンションディベロッパーから日本のホテル王へ駆け上がっていく。誠に頼もしい北陸出身の快男子とその夫人である。

尊縁

11月6日
尊縁
人と人との結びつきほど不思議なものはない。今日もその縁の強さに気づかされた。横浜からのお客様である。本田宗一郎の側近であった由。ホンダと本田さんについて話が弾んだ後、定年前にBMWへの転出に話が及んだ。BMWの最高級グレード車を購入してくれたお客様は、家族全員を食事に招待する制度があったとのこと。その時、当社の出縄顧問が買ってくれたので会食を楽しんだ話を聞いた。出縄顧問は公認会計士であり、グリーンシート創設者である。私は彼の非凡さに刮目し、旧東京タワー下の事務所を訪れた時のことを思い出した。意気投合し、その後全国の不動産業者を集めた講演会で共に講師を務め、ますます関係を深め、今は当社の顧問をお願いしている。またBMWも私にとって思い出のある車である。スイスの子会社の役員がその最上級車に乗っており、その性能の良さに驚いた。帰国後トヨタの第5チャネル「ビスタ店」の募集があり、福井県のビスタ店に名乗りをあげ、その代表者になってクレスタを売ることになったのはまた奇縁である。今日のお客様は二重三重のご縁を認識させてくれた。現在はそのお客様の土地をお預かりして、駐車場として活用させていただいている。感謝。

第19回五百万石大名会

11月4日
第19回五百万石大名会
おいしい料理で有名な福井のいわし屋で大名会を開いた。今年最後の会合で肌寒くなりだした時期なので熱燗用の酒を用意していただいた。今回の蔵元は福井県鯖江市の銘酒「華燭」の豊酒造の佐々木宗則社長だ。大量生産の方向に背を向けて、独自の工夫を重ねて作り上げた薫酒の数々を杜氏を兼ねる蔵元の説明を聞きながら味わった。乾杯の酒は平成21年度袋吊り大吟醸の氷温長期熟成酒(したたり)。次に純米大吟醸蔵内秘蔵酒50これが私の最も好きな酒。地域限定特別栽培五百万石仕込みなので私達のこの会の名にピッタリのもの。アルコール16度、日本酒度+2、酸度1.6と口当たりものどごしもすべて最高。くせのないよい仕上がりである。あと蔵内秘蔵酒40や非売品の24年もの大吟醸酒や五穀豊穣(辛口吟醸)や熱燗本醸などの銘酒に酔った。熱燗本醸は時節柄多くのファンを作ることと思われる。本当にあきのこないよい酒だと思う、冬の間の熱燗としようと思っている。今回のもう一つの目玉。それは食べる甘酒である。アルコール度0%でブドウ糖やビタミン、必須アミノ酸が豊富に含まれている。私達の家庭で長く使っている。温めてよし、冷してよし、凍らせてよし、そのまま塗ってよしの絶品だ。長く愛用している。

新商品開発

11月3日
新商品開発
智慧を絞り出すことが、新商品開発の基本である。まず自らの力を十二分に発揮して考え抜くこと。その次に少なくとも3人のプロや有能な人に相談して、更に磨きをかける。最後はプロトタイプを手作りしてその形を何度も何度も検討を加え、そしてはじめて市場に出す。さらにマーケットの反応を見て修正を加えつつよりよい形に育成する。これを繰り返していると商品開発のベテランとなる。私は営業マンとしての見方、経営者としての見方、そして使う側からの見方を通して商品開発を行ってきた。ただ最近の市場の傾向はモノ放れが激しく、同時にネットを通しての価格比較が広範囲に行われ、ヒット商品を創り出すのは益々難しくなっている。しかし新しい時代を創造する為にも新商品開発が強く望まれている。今日もまた新しい構想を練っている。

ブータンの国樹 糸杉

11月1日
ブータンの国樹 糸杉
ブータンの森林カバー率は約70%、北はヒマラヤ山脈が連なり、南はインド平原に国境を接する亜熱帯ジャングルが広がっている。そして森林資源は厳しく守られており、ブータン国内には数多くの公園や保有林が存在する。その緑の国から、糸杉の苗が届けられた。臨済宗相国寺派管長(金閣寺・銀閣寺の住職を兼任)の有馬頼底猊下がブータン国王より拝受された糸杉の一本を私共ブータンミュージアムへおすそわけ下さったのである。糸杉は国樹として大切に育てられており、百年もたてば数十メートルの大木に育つ。汚れをはらう神聖な樹木である。ブータン国王のお言葉には「日本は国難とも言うべき大災害にあい未だに数多くの人々が苦難の生活下におられる。その慰安のために糸杉の苗を送り、遥かブータンの地より日本の人々の復興そして平安と発展を祈っています」とのこと。この苗木とこのお言葉を有馬猊下の意を受けてお届けくださったのは京都ブータン王国交流協会の左藤師である。前日に二条城での植樹祭を行われたその足で私共へ自らご恵送下さった。ブータンから遠路はるばる数千キロを飛んでお届け下さったそのご盡力に厚く御礼を申し上げたい。さてこの貴重な苗木をどこに植えるかを考える必要があり早速市や県に相談することとした。この小さな苗木が育ち、日本ブータン友好の証となることを信じて疑わない。