2017年07月のアーカイブ

木のぬくもり

7月30日
木のぬくもり
日本人やブータン人の穏やかさはどこから来るのだろうといつも不思議に思う。それがある人の話で分かった。その原因は「木との住い」にあるという。木のぬくもりの中で暮らしていると穏やかな気風が育つというのだ。私達は木の家に住み机も椅子も木、そしてお椀も箸も木。人を癒し、心の安らぎを与えてくれる木を大切にしよう。心からそう思う。

ジビエ料理

7月29日
ジビエ料理
中山間地の山林、耕作放棄地の調査を始めて約1年が経過。昨年6月末日をもって創業20年の会社を次世代に譲った。80才からのまたゼロからの再出発をめざしたのだ。どこへ行っても猪の被害に泣いている。その対策に大きな犬を飼う家が多い。ブータンの犬と違うのは、全部の犬がクサリにつながれていることだ。これでは猪よけにはならない。猪を檻で捕獲しても、ほとんど廃棄しているのが現状だ。ジビエ料理の普及が待たれる。牛肉の輸入が不必要なほどの量が国内で供給可能である。ジビエ料理家の出現が待たれる。

内閣府の国富データ

7月28日
内閣府の国富データ
毎年発表される国家予算のバランスシートの数字で、一喜一憂しているのが日本の実情である。「プライマリーバランスを2020年に取る」などの議論も同根である。企業経営は四半期決算発表が常態化し、少しでも発表が遅れると社会全体から厳しい責任追及の言葉を受ける。現在内閣府の国富データは直近で昨年1月15日発表のものが最新だ。遅い。そして国富に対する議論は、学者からもマスコミからも一切行われない。国富は20年前の3400兆円から直近の3109兆円まで8.6%減少した。その減少額は291兆円である。国家予算(一般会計)のほぼ3年分、GDPの約6割。ところが10年前が減少のピーク。即ち国富が2956.5兆円の最低レベル。その10年前と比較すると152兆円増加している。日本の国富は世界のどこの国と比較しても安定している。総資産は一京円に達しようとしている。最も安定し、最も健全な国が日本である。それにもかかわらず一部の若者の貧困がおきている。教育費の無料化は大いに賛成である。そして国富の機動的な運用方法を考えてもらいたい。世界中の株式市場が最高値を更新している中で、最も裕福で、最も安定し、最も健全な日本の市場が低迷している。打つべき手があるはずである。

食の魅力

7月26日
食の魅力
時代は飽食の時代と言われている。特に老いも若きもおいしいものを探して歩きまわる。食の魅力を上手に集めてPRすれば人は来る。インバウンドで京都も大阪も東京も外人客であふれている。どう福井の食の魅力を告知するか知恵を絞らなければなるまい。

東京でのPR活動

7月25日
東京でのPR活動
首都圏で、北陸新幹線金沢開業前に、金沢のPRが大々的に行われたのを知っている北陸の人は少ない。連日コマーシャルが流れ「金沢へ行こう」コールが続いたそうである。国際会議の誘致も140件、37万人もの外国人が訪れたとのこと。今ネット広告がテレビ、新聞、ラジオ、雑誌を追い抜いた。東京にはその他に車両の中吊り広告も有効。これからはパブリシティ活動の活性化をはじめ、PRの出稿が求められるところである。

今できること

7月23日
今できること
すぐやると決めてもう20年になる。最近では今できることは何かを考える必要が出てきた。すぐやると思ってもできないことが増えてくるのだ。体力、気力、資金力、工夫次第で克服できる場合もあるが、可能性の小さいことに気付かされ、立ちすくむこともある。今できることは何かを先に考えると気が楽になる。幸せはそんなところにあるのかもしれない。

キーコンテンツ

7月22日
キーコンテンツ
福井の魅力の中心は何か。キーコンテンツへの集中そしてその育成が大切だ。恐竜博物館、あわら温泉、一乗谷朝倉遺跡、永平寺禅道場、白山1300年祭、北陸新幹線敦賀開業、幸福の国、伝統工芸の郷、国内5カ所の停車駅、北潟湖畔の風車、太陽光パネルのエネルギー基地、水月湖、若狭地区の里山里湖海そしてカニ・エビ・カレイ・フグ・魚介類の宝庫でもある。キーコンテンツを磨き上げ魅力をアピールしていく必要があろう。

カーボンプライシング

7月21日
カーボンプライシング
トランプ大統領の妄言には困るが、人類による地球温暖化、二酸化炭素排出量増大、地下資源の浪費はとどまるところがない。早急に手を打つ必要がある。森林の保護育成いわゆるグリーンマネージメントである。森林の成長率は年率1〜2%であり、その程度の使用により建築用材その他木工需要そしてエネルギーとしての活用が可能になる。カーボンプライシング制度が地球規模で実行されるとすれば温暖化のブレーキの一助となるであろう。世界でも指折りの森林王国であるブータン、日本、北欧などが提携してグリーンマネージメントを提唱しようではないか。ブータンミュージアムを運営するNPO法人幸福の国の創設者としても心から願っていることである。

ムダをなくそう

7月19日
ムダをなくそう
遊休不動産の有効活用が求められている。都市の中心部の空き地をコインパーキングとして活用してきた。同好の士を集めて一つの社会運動として実行してきた。現在の遊休不動産は地方の中山間地の耕作放棄地や放置されたままの山林である。そして個人の金融資産も活用されずに眠っている。さらに企業の自己資金之も投資先が見つからず惰眠をむさぼっている。これらはすべてムダである。その活用方法を真剣に考えることにより社会は活性化する。ムダを探してそのムダをなくすことを真剣に考えている。

森林資源

7月17日
森林資源
もったいないのが日本の森林資源。この再生が必要だ。世界の森林資源蓄積量は推定約3500億㎥。年平均消費量は35億㎥。約1%である。森林の平均成長率は1%、ラジアータパイン(ニュージーランド)は7%/年。日本の杉やヒノキは約2〜3%/年の成長。正しく管理していけば森林は年々拡大していく。唯一の減少しないエネルギー、資源、それが木材だ。この保全は農業革命と同様これからの重要な人類の課題である。森林は文明発祥の地であり。都市は森の滅亡と共に滅び砂漠化する。

三次元の世界

7月16日
三次元の世界
日本列島は長い。最西端の石垣島から北海道の最北端まで時速100kmで走ったとしても35時間かかる。距離にして約3,500km。ところが地上で最も高い山エベレストでさえ10kmもない。時速100kmで走ると6分で到着する。人類は三次元の世界に住んでいると思っているが実際は二次元の世界に住んでいる。即ち上へのアプローチが極端に少ない。重力が強すぎる影響であるが、この重力からの解放がこれからの課題である。この研究開発がニュートン以来ほとんど進んでいない。これからの課題であり、省エネ研究の重要なポイントである。ドローン・ロケット等の開発がここしばらくの間に進んできたがまだまだこれからである。自動運転技術、無人工場など可能性は大。特に重力のセーブ技術開発は人類の夢につながる。

あと5年

7月15日
あと5年
2023年3月末日には北陸新幹線が敦賀まで開業する。正確にはあと5年と9カ月が残されているが、半年前から試運転が始まるのであと5年だ。果たして間に合うか。金沢は開業十数年前から着々と準備をはじめ、完璧な体制で開業を迎えた。金沢の一人勝ちと言われその効果は180億円/年。富山はまだ再開発が終わっていない。福井は北回りで乗り換えなしで東京へ行けるが、時間短縮はたいしたことはない。福井は継体天皇以来でも1500年の歴史があり、伝統工芸、寺社仏閣、山海の珍味で一杯だ。これ等をどうアピールするのか、そしてあと5年ですべての準備が整えられるのかが問われている。西川知事をはじめ、各首長のリーダーシップ、そして産官学金民の緊密な連携プレーが期待される。

150周年の同志社

7月14日
150周年の同志社
京都から同志社大学の松岡敬学長を迎えて、2025年の同社創立150周年に向けてビジョン2025を示していただいた。「オール同志社の船出」「ワイルドローバー号」にちなんで、6つの戦略を立てて、世界へと舵を自らの手で取ろうという主旨。一番大切なことはイギリスもアメリカも超一流大学はすべて私立である、ところが日本は東大京大を過大評価している。「私学こそ最高のもの」というのが新島精神の根幹である。森有礼の三顧の礼を断って、京都という因習の地で同志社英学校と女学校を1875年−76年に設立した熱烈な心意気に思いを致したい。教育は官立ではダメ、私立であるべき。内向きではダメ、グローバルであるべき。儒教仏教だけでなくキリスト教をも含めた世界観に則って行われるべき。新島精神をもう一度思い起こしたい。明治大正時代をリードした多くの偉人を輩出した同志社。浮田和民、安倍磯雄、海老名弾正、山室軍平、大西祝、中島力造、徳富蘇峰、徳富芦花など枚挙にいとまがない。私は実業の世界を目指して同志社大学経済学部を卒業したが、現在でも世界を相手に活躍する同志社人脈は熱い。ダイキンの井上会長、オムロンの山田社長、村田製作所村田、京セラ山口、味の素西井、セキスイ高下、資生堂魚谷、ヤフー宮坂、CCC増田、岩谷産業野村、平和堂夏原、日本ペイント田堂、東洋ゴム清水、不二製油清水、マルハニチロ伊藤の各社長等が現在も努力されている。巨大企業ではないが、日本を支える中小企業経営者に同志社人脈は厚い。私は30年前にトヨタのディーラーの経営者の同志社人を探したことがあるが、その当時300社中約1割近くが同志社人であった。150周年に向けて最も大切なことは33万人のOBOGとの連携、一体感の醸成である。国内48支部、海外30支部と校友会本部との緊密な連携である。150年前に遡って、世界をリードする新進気鋭の若者を輩出する同志社精神をよみがえらせよう。校友会副会長の長谷川正治さんが井上礼之会長の挨拶文をとどけられ錦上花を添えた会合となった。平成の卒業者の出席が16名と少なかった。若者の出席を促すアイデアを出したいと思っている。来年は数年前のように毎年100名以上が参加する同志社人の集いとしたい。

7月12日

行動を起こすと次々と新しい縁が生まれてくる。思いもかけない縁ができる。神意と言おうか、天命と言おうか、80才を過ぎてからそんなことが多発する。ロータリークラブの新会員を増すよう心がけてきたが、不思議なことに今月に入って次々と希望者が出てきた。33年間で10人余りを勧誘したが、3ヶ月で3人が決まりそうである。好運に感謝。

音楽

7月11日
音楽
弁護士の友人から、顧問弁護士が書いた「私とクラシック音楽鑑賞」という一文をもらった。弁護士会報にのったそうだ。その内容の濃密さに驚いた。彼も私と同じ同志社のOBだ。音楽は一瞬で人の心を把える。その魅力ははかり知れないが、人によって差があるのも特長だ。記憶にすりこまれた若い頃の歌は認知症の人にとってもしっかり覚えているそうだ。そう思うとミュージックセラピーの有効性に気付く。音楽を楽しめる環境にいることに感謝したい。

変化

7月9日
変化
世界の企業の時価総額が発表になった。10年前には日本ではトップだったトヨタがベストテンにかろうじて入っていたが、今では圏外となった。今回のトップはアップル。10年後はネット系に独占されそうである。かつてはアメリカの自動車のビッグスリー、そして国際石油メジャー、更には金融機関が常連であったが変化のスピードが早まっている。変化はチャンスである。チャンスに挑戦することが出来る時代に入っている。誰にでもチャンスはある。

苦節20年

7月8日
苦節20年
私は59才で長年勤めた商社をやめて、ベンチャー企業を創業した。そして20年が過ぎ、昨年次世代へすべての権限を移譲し完全に引退。その間苦節20年といいたいところだが、決してそれ程深刻ではない。今思いかえしても楽しい思い出ばかりである。「苦節20年」という言葉は、福井県唯一のワイナリーである「白山やまぶどうワイン」の社長から聞いた。これは私の胸に響いた。人間何かをやり遂げようとすれば20年は覚悟すべきかも知れないがたった1回きりの人生をそれ程の覚悟で着手する人がいるであろうか。過ぎ去ってこそ言える言葉かも知れないが今私はこの言葉をかみしめている。

ブータンから学ぶこと

7月7日
ブータンから学ぶこと
厳しかった敗戦後の日本から、最貧国の一つといわれたブータン王国へ渡り、ブータン王国の農業改革にその生涯を捧げた偉人がいた。当時新婚早々の西岡京治、里子夫妻である。その業績は次世代に引継がれ現在も種苗センター、農機具改造センターとして活動が続けられている。そしてブータン王国で客死した西岡京治の記念碑ともいうべきチョルテンがパロ谷を見下ろす丘の上に建てられている。素朴なものではあるが、それだけに心をうつ。彼の志をつぎJICAの専門家として十数年に亘り、ブータン農業支援をつづけている日本人それが富安裕一さんである。西岡京治の志は立派に生きている。ブータン王国で誕生した「GNH研究」はダショーカルマウラを中心とする人々により、ますます学問的な深みを増し、2015年のGNH調査は約9000人に対して1.5〜3時間づつの面接を行い、調査項目は調査の回数を経るごとに正確さを期すために増加し148にものぼっている。国民総幸福度を増すというブータン王国の国是が生かされていることに気付かされる。私達ブータンミュージアムはブータン王国のGNH指標等から「幸福の追求」を逆に学び、日本の未来への指針としたい。国連をはじめ各国でGNH研究がすすんでいるが日本においても私達が5年前に提唱した日本幸福学会が誕生したことは誠に喜ばしい。これが更に発展していくことを期待している。

MOH通信

7月5日
MOH通信
久しぶりにMOH通信の森建司さんから電話が入った。昨今の眞子様のブータン訪問のニュースをみて私を思い出したとのこと。毎月2〜3回は行っていた長浜行きが、最近では月2回と決めているので、お会いする機会が少なくなった。楽市楽座をもじったギャラリーシティ楽座の経営を次世代に渡そうというので座長の小倉さん、友人の栗田君と逢う日の午後にあうこととした。MOH通信が休刊してもう半年以上が過ぎて、先行きを心配していたので是非おあいしたい。私達のブータンミュージアム通信の15号(これまたメールマガジン化した)を見せて元気づけたい。何をどうアドバイス出来るかを真剣に考えている。

オリーブの丘

7月4日
オリーブの丘
「どんな農業をめざすか」というテーマで農業の諸先輩の意見を求めている。元自民党副総裁山崎拓さんからも貴重な目からウロコのアドバイスをいただいた。最近週刊誌で小泉元首相、小池都知事等とあった記事を読んだばかりだったので強く印象に残った。山崎さんは私と同年齢だけに真剣に私の話を聞いてくれ、アドバイスを受けた。中国との交易を考えろとのこと。輸入を考える人が多いなか輸出をとの意見。早速JETROに相談する。また「オリーブの丘」を作れとのアドバイスをくれた人がいる。房総の勝浦市の私の別荘地の隣接地にオリーブが数多く植えられていたのを思い出した。その縁で私が住んでいる分譲マンションにもオリーブの鉢植えを置いている。瀬戸内の小豆島や房総のミレーニアを思い出させるすばらしいアイデアである。ハーブ園を並設したり、ぶどうやいちごの摘取りが出来るものにしていきたい。

北潟湖

7月2日
北潟湖
あわら市の北部、石川県との境に北潟湖がある。日本海と続いているので海水が混入し、魚種は豊かである。福井工業大学の芦原校舎があり、独特の景観を形づくっている。周りの丘を時々ドライブする。近くを蓮如上人の遺跡と寺院があり、蓮如道という蓮如の御影を毎年京都の本山から長の道中を信徒が宿々を受けついで運ぶ道がある。数百年休まずに続く信仰の道である。その道は浄土真宗の布教の道程でもある。福井県から滋賀県へ抜け湖東と湖西とその住還で道が変わる。すべての宿々は十分準備される。農家と農村を結ぶ信仰の絆である。その聖地が北潟湖の北口、吉崎。蓮如道の石碑が田園風景の中の辻々に建てられている。蓮如上人が京、大阪を離れ、この北陸の地を布教の場に選び、中興の祖といわれるようになった事蹟を静かに考えさせてくれる。風の音に耳を澄ますと蓮如上人の声が聞こえる気がする。

朝のドラマ

7月1日
朝のドラマ
朝日が昇る前後の10分間ほど。東の空に繰り広げられるのはまさにドラマである。刻一刻と山際とその上を覆っている雲との輝きが変化する。そして目を射るような光がとび出してくる。あっという間に太陽の形になってもうまぶしくて見えない。気がつけば光の中に立ち尽くす自分がいる。暖かい光を浴びてさあ今日も一日、たとえ一人の人にでも心からのありがとうを言おう。