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「今日も元気だタバコがうまい」
平成18年12月27日
○「今日も元気だタバコがうまい」
このキャッチコピーが一世を風靡した頃、私はタバコを喫いはじめていた。「タバコが健康の害になる」などということは一般の人は全く考えもしない頃の話である。それ以上に「タバコ」は男の嗜好品として、絵かきや小説家などの芸術家がいつも手離さないものとなっていた。吉田茂の葉巻、マッカーサー元帥のマドロスパイプなども有名である。
今はタバコは悪役となってしまった。世界中の乗り物からタバコが締め出されつつある。唯一残っているのが、日本のJRであろうか。しかしこのJRでも不思議な現象が起きている。禁煙席は常に満席。喫煙席は常にガラガラ。タバコをのむ人でさえ最近では禁煙席をとって、タバコをのむ時だけ喫煙席へ移動するという。この時代の流れをJR幹部は知っているのか。JRとなり民営化して国鉄は明らかに生まれ変わった。しかしタバコ一つとっても変革はまだまだこれからである。
タバコについて強烈に印象に残っている事件がある。今から25年余り以前のことになる。アメリカ人の医師とJALの機内で同席となり(エコノミー席)並んで座っていると、後方からタバコの煙が流れてくる。彼は即座にスチュワーデスに強硬に席を変えるよう主張。禁煙席に座っているのに、このタバコの煙は一体何だという。スチュワーデスの機転で幸い席を移動し事なきを得た。勿論私も一緒に席を変えた。
アメリカ人の権利の主張の激しさ、その追求の厳しさを目のあたりにして国際ビジネスに携わる者の一人としてよい勉強をした。それからの日本へのフライトは穏やかな会話に終始した。彼は日本へMRIの最先端技術を提供する為、学界で発表する為に出張するという。その後日本でのMRIの普及発展は目覚しく、彼の講演も多少影響を与えたのだろうと思う。MRIは世界中に普及し、稼動中の約30%が日本にある。人口2%の日本に30%のMRIがあるというのは、医療大国日本の現実でもある。
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