まちおこしの為のコインパーキング

平成19年2月2日
○まちおこしの為のコインパーキング

 コインパーキング事業は都市型ビジネスの典型的なものである。私がこの事業を始める時、福井工業大学の創立者元総長の金井兼造氏からこの事を何度も聞かされた。そしてそのアドバイスに従って福井市と浦安市(新浦安駅近く)との二本社制でスタートした。浦安市にある東京ディズニーランドを真似て、千葉県浦安市ではあるが、この事務所を東京本社と呼び、営業本部をここに置いた。そして全国展開を、地を這うようにして、一つずつ拠点を増していった。

 福井本社は生産拠点として、全国から集めた情報をものづくりに反映させることが主要な任務であった。勿論財務経理の中心であり、最も苦しい資金繰りは福井本社でやっていた。

 もう一つ、福井本社の重要な仕事は、コインパーキングを「まちおこし」の起爆剤にならないかという実験である。福井県の県都、福井市の中心街のスプロール化防止の為「片町は面白い」というテーマを掲げたのだ。そして空地や古屋解体後の遊休地にコインパーキングを作っていった。

 郊外に次々と出現する大型ショッピングセンターに対抗するには私達の力はあまりに微々たるものである。しかし地方都市の中心街の苦境に気付いた国は数年前から「まちおこし」に関する施策を打ち出していた。国も地方も財政は破綻状態にある。「コンパクトシティ」しか生き残れる道はない。この風に乗った。少し先に明るさが見え出したのは一昨年初からであろうか。更に昨年6月より市街地での駐車違反取締りが民間委託された。まちが蘇りつつある。

 郊外のショッピングセンターは駐車料金が無料である。しかしガソリン代がかかる。郊外に住み出した若年層は郊外型スーパーが近くて便利であるが、都心に住みたい中高年の方々は都心のデパートや商店街で買物がしたいので、コインパーキングの利用者が多い。

 都心居住をすすめる官公庁と私達の「まちおこし」が軌道を一つにしだした。そしてささやかな実験を開始した。福井本社の近くで空店舗を利用して集客施設を作ることにした。中心市街地活性化の夢を乗せて一昨年よりスタートした。これによって町は少しずつ変わりつつある。ベーカリープラザとふくい工芸舎で毎日100〜200名、ヘルシープラザで毎日100〜200名、そしてエコライフプラザで毎日100〜200名、私達の福井本社を訪れるお客様も毎日100名程度おられる。働いている社員が50名はいるので、合計500名以上の人の流れが新しく生まれたことになる。幸いにもこれ等の施設を訪れる人は若い女性が多い。活気の原因になっている。

 JR福井駅から私達の本社まで歩いて10分間余り。この中央通りは「女通り」といわれている。通行者調査によると歩いている人の8割が、女性である。中学生、高校生からお年寄りの方々まで女性が多い。このような町は可能性が高い。その中心の西武百貨店が孤軍奮闘している。誠に心強い。

 その周辺にコインパーキングを配して「まちおこし」にコインパーキングが有効かという実験を続けているのだ。そろそろ福井での成功を、他の地方都市へ広げていく機会が近付いてきたようだ。

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投稿者: jsb 日時: 2007年02月02日 09:00

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