決算書の読み方

平成19年2月13日
○決算書の読み方

 私は大学時代の4年間、税理士事務所でアルバイトをさせてもらった。中学時代から数学が得意だったので経理の勉強はそんなに難しいものとも思わず、その世界に飛び込んだ。そしてすぐ自分の甘さに気付かされた。複式簿記の複雑さとその体系の妙。これは理解するのにてこずるなと悟った。税理士事務所には税理士1人と税理士試験を毎年受けてあと一息という先生が3人いた。そして10人程の女性達。ただ4年間私がアルバイトをしていた期間中には1人も合格者が出ず、卒業後に1人合格と聞いた。仕事をしながら税理士試験をめざすのは当時でも大変のようであった。経済学部を出て、商社に入社し、営業の仕事を始めた。幹部候補の若手を集めて、マネージングサークルという勉強会を社内で開くことになり、その教科書を手作りで作った。まだマネージメントという言葉が珍しい頃のことである。

 その当時から私は決算書の読めない経営者ではダメだと考えていた。税理士事務所での経験がそれを教えてくれた。そこで私の会社では毎月役員を対象に社外講師による「決算書の読み方」の研修会を開いている。毎週の役員会の中で、社長が講師となって同業他社の決算書分析会を開催することもある。「決算書の読めない経営者は会社をつぶす」というのが私の考えである。数字の裏に隠されたものを適確に把みとり、早目、早目に対策を打ち、会社をよい方向に導いていく。それが経営者である。規模の大小は問題ではない。成長性のスピードの早さと安定性のバランスそして健全性が高いこと。社会性への配慮が大きいこと。こういう会社が理想である。その為に常に決算書の中身を精読し、対応を怠らないよう努める。これが私の目指す経営者像である。そういう経営者を育てることが私の仕事と考えている。

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投稿者: jsb 日時: 2007年02月13日 09:00

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