「お一人様」時代へ突入

平成19年6月12日
「お一人様」時代へ突入

 当社の事業の一つにビル、マンションの賃貸事業がある。売上総利益に占める割合が、年々少しずつ上昇し、現在1割近くになっている。その入居者の変化が、年々大きくなってきた。即ち「お一人様」の入居が多くなりつつある。また同棲も増加している。

 国立人口問題研究所(略称社人研)の発表によれば、1990年の単独世帯数735万に対し標準世帯数は1,520万と約1:2の割合であった。ところが2007年では1,421万対1,449万とほぼ同じとなった。2008年度は逆転確実という。即ち今後の標準世帯とは「夫婦+子供」ではなく、「単独世帯」を指すことになる。

 そして年代別に見るとよりはっきりする。20歳台の単独世帯は1割強しか増えないが、30歳台、40歳台、50歳台は倍増。65歳以上の高齢者では3.6倍に急増中である。「お一人様」時代といわれ、若者の結婚ばなれ、晩婚等が問題視されてきたが、その内実は高齢者の「単身者」の急増である。

 これだけ大きな変化の波が押し寄せてきているが、私達はこの変化を本当に理解できているのであろうか。

 アパートやマンションの間取りも変えなければならない。1LDK+Dや1LDK+Sで十分である。せめて2LDKか最大3LDKまでであろう。老齢単身者向のハード、ソフトを充実させるべきだ。買物もより便利さを追求されよう。外食や宅配食の増加も当然である。  

 人口に占める65歳以上の高齢女性の比率が年々増えている。約400万世帯が「高齢女性のお一人様世帯」である。この女性達の消費動向には注目していかねばならない。

 私達の会社にも十数人の方々が働いている。彼女達と常日頃の会話から、私は多くのことを学んでいる。ある程度の貯蓄があり、ある程度の収入があり、ある程度の余裕時間がある彼女達のものの見方、考え方である。新しい標準世帯となってきた「お一人様時代」を生きる知恵である。大きな社会的構造の変化が予想される。新しい消費動向が見えてくる。生涯教育など、「知への興味」も急増するであろう。そして新しいコミュニティの誕生が求められてこよう。これからの十年は、日本にとって大変革が起きる重要な期間となろう。

 「変化はチャンス、チャンスに挑戦」」の心意気を忘れず、勇気を持って可能性に挑戦していってほしい。

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投稿者: jsb 日時: 2007年06月12日 09:00

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