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知恵の勝負
平成19年10月19日
知恵の勝負
人間の可能性は無限だ。優秀な人も、優秀でない人も、全く同じように可能性は無限だ。私は優秀な人が大好きだ。同じように優秀でないと思っている人も好きだ。自分は優秀でないと思っている人は多い。でも本当に優秀ではないのか。実は本当はそう思っている人も優秀なのである。自分の思い込み、まわりの勘違い、誤解、偏見が生み出した幻想にすぎない。
人間は等しく平等に優秀である。ミケランジェロもアインシュタインもエジソンもあなたと同じである。私と同じである。人間に多少の差があるとすれば、それは「意欲の差」である。「やる気の差」である。例えば足の速い人鈍足の人は同じスピードで走れない。しかし10年後も同じかというとわからない。野球選手でも王貞治、イチロウなどは「才能の人」というよりは「努力の人」である。常人の考え及ばない程の努力の積み重ねが差になって表われてくるのだ。
特に頭脳に差はない。脳細胞は加齢と共にドンドン死んでいくといわれた。間違いだ。脳細胞も新しく作られ続けているのだ。アルツハイマーで脳が傷つくことはある。また年齢が進むと頭蓋骨の形が変ってくる。しかし、脳力や能力は努力と訓練、環境によって改善される。
ソニーの創業者井深大氏は「三つ子の魂だ。三歳までの間に、子供の脳細胞から出る触手のからみあいによって脳力が決まる。胎教を含めた幼児期の母親の努力が、子供の将来を決める」と考え、彼は晩年に全国の青年会議所をまわって幼児の父であった私達に幼児教育の大切さを力説した。
私はそれを否定するつもりはない。しかし3歳児までというのはあまりにこだわり過ぎである。例えば四国に「いろどり」という老人ばかりの会社がある。平均年齢70歳。190人。全員がパソコン・ファックス・無線を駆使している。若い頃から使えたわけではない。「もみじビジネス、葉っぱビジネス」を始めた時に学び出したのだ。平均70歳以上のお年寄りが、心機一転やる気になって、新しいことに取り組んだのである。そして見事にやり遂げた。
知恵の泉は決して涸れない。こんこんと湧いてくる。使えば使うほどますます湧き上がってくる。これからの日本の得意分野とすべき所はサービス分野である。そこで要求されるのは「知恵」である。体力ではなく知力を求められる。常に時代の先を見て、知恵を絞り、新しい第一歩を踏み出していきたい。
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