石油価格は暴落するか

平成19年11月27日
石油価格は暴落するか

 石油価格が高騰を続けている。サブプライムローンの破綻に始まる世界経済の危機を乗り越えようとして、世界中の中央銀行が金融機関を守るための資金提供を続けている。この余剰資金が小さなマーケットである商品市場に流れ込んでいる。

 安全な投資先と思われる金や貴金属、希少金属、そして問題の石油への投機が進んでいる。投機はいずれ終焉の時を迎える。これは確実に終る。即ち石油の暴落は必ず起きる。これは経済の常識である。

 価格が上昇を続けると、その消費にブレーキがかかる。これはどの商品も同じである。例えば代替品の少ない石油の場合もいずれ必ず消費にブレーキがかかってくる。そして投機資金は素早く撤退を始める。遅れた者が手痛い傷を負う。サブプライムローンの場合も既にこれと全く同じことが起きている。
サブプライムローンは低所得者向けの住宅ローンということで最初のうちは極端に低い金利で住宅資金を提供した。低所得者ということで審査基準を低くし利用しやすいシステムを作りあげた。安い賃貸アパートより安く入れる。誰でも貸してくれるというので人気を集めた。利用者が急増(アメリカでは低所得者の数が非常に多い)した。そこで余剰資金が集まりだした。資金提供者は、資金の運用先がなかった所に突然大きな資金需要が生まれたと考えた。現状の運用よりも数年先に利幅が大きくなるというスキームに魅力を感じた。そして投資開始。このまま数年がたって低所得者が支払不能に陥り破綻したのであればまだ傷は浅かった。

 しかし現実はこの単純なスキームから債権債務の証券化が流行しているように、このサブプラムローンを組合せた証券化が数多く行われだした。そして当初10兆円かといわれたこのバブルの傷は今日30兆円といわれる。更に今後増えるだろうとの見通しに反論はない。日本の1980年代のバブルの結果とよく似た様相を呈し出した。FRBパーナンキ氏の悩みは尽きない。先進国の中央銀行総裁の顔色もさえない。

 このサブプライムローンの状態と同じことが、今また商品市場、特に石油相場で起きている。暴落の危険は日に日に大きくなっていく。

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投稿者: jsb 日時: 2007年11月27日 09:00

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