富の再配分

平成20年7月24日
富の再配分

 第3次オイルショックは、いま世界にどのような影響を与えつつあるのであろうか。それは第1次、第2次のオイルショックと同様に極端な富の偏在をもたらしつつある。但し今回は石油の生産地が前回とは異なっているので様相は変わっている。また消費国も大きく変化している。新たな富の再配分が世界規模でおこっているのだ。この原因が投機マネーのせいなのか、資源の枯渇を想定してのものなのか、いずれにしても大規模な再配分の嵐が吹き荒れている。

 富の集中しているところは、中東地域へ約100兆円/年を筆頭に、旧ソ連邦へ約50兆円、アフリカ地域へ約30兆円、中南米地域へ約20兆円があげられる。

 反対にその流出元は、アメリカの約60兆円/年、日本を除くアジア諸国の約60兆円、EUの約55兆円、日本の約25兆円である。アジアには中国、インド、韓国などが含まれる。

 石油価格はほぼピークアウトしたという見方もあるが、この石油価格暴騰による富の偏在は、見過ごすことの出来ない危険シグナルである。富の偏在を固定化させない努力が何より求められる。それが正常な投資資金として、流出元へ還流されることが必要なのである。

 急激な資金の移動は、経済の安定を脅かしかねない。特にサブプライムローンにはじまった金融不安を抱えるアメリカにとって60兆円もの資金の流出は痛いはずである。省エネルギー生活への転換を国を上げて取組む必要があろう。またアジア諸国にとっても、今迄順調に高成長を続けてきたのがブレーキがかけられそうだ。資源の確保に手を打つ前にアメリカ同様、省エネへの取組を急ぐ必要がある。

 省エネ、省資源は今や待ったなしの状態である。ない知恵を更に絞って、新しい世界、新しい生活を切り拓いていかなければならない。

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投稿者: jsb 日時: 2008年07月24日 09:00

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