電池

平成21年5月7日
電池

福井県は太古の昔から「ものづくり」が盛んであった。新しい時代に入ってもユニークな企業が多い。自動車やモバイル機器等に携わる企業も多く、その中で光彩を放っているのが、ニッケルやコバルト・マンガン系の電池正極材料のメーカー「田中化学研究所」である。この工場見学と田中保社長の講演を聞く機会があったが、守秘義務があるので詳細は記すわけにはいかない。
電気自動車の出現を待ち望んでいる私としては、その為には電池の開発が何よりの重要な前提条件となると考えている。電池らしきものは、ピラミッドの埋葬品の中にあるが、電気の理論そのものが、ここ200年の間に確立された。そして電池は、日進月歩の研究が行われている最先端研究分野である。
「次なる進化へ、更なる深化を」というテーマで田中社長の講演を聞いた。まず社名の中にある「研究所」について、社長の思いがよく理解できた。単なる製造所でなく、研究所としての特徴のあるメーカーをめざしたいという強い意志の表れなのである。最先端の技術開発を電池メーカーや関連メーカーと続けていく為には、開発部門への人員の投入が最優先で求められる。
「電池」は、化学エネルギーを電気エネルギーに変換するものである。カメラや携帯をはじめパソコン等の数多くの電子機器に組込まれ、なくてはならないものとなっている。今後は電気自動車やハイブリッドカーの走行用エネルギーとして、開発を急ピッチで進めていく必要のある分野である。その電池の正極材料の開発、製造を行っているのがこの会社である。
ニッケル水素電池、リチウムイオン電池やニッケル系乾電池の正極材料の開発、製造を行っている「研究所」は、化学系工場としては、誠にきれいである。清潔である。整理・整頓されている。「日本一美しく、世界一礼儀正しい会社を目指す」と常日頃言っている私であるが、この会社のきれいなことには脱帽である。
「電池」はこれからの世界を変える力を持っている。電気エネルギーという保存に困難なものを、いかに長く、いかに大きく貯えておくことが出来るか。この大きなテーマに日々挑戦している企業が県内にあることは誠に喜ばしい限りである。更なる発展を祈りつつ、「福井より、日本へ、そして世界へ」これを合言葉に私達も努力していきたい。

投稿者: jsb 日時: 2009年05月07日 11:14

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