人口爆発と2050マイナス80

平成21年7月8日
人口爆発と2050マイナス80

国際ロータリー第2760地区大会の基調講演として、東京大学名誉教授の月尾嘉男氏が行われた。環境問題をわかり易く、しかも適確に述べられているので紹介しておこう。人類は1万年前地球に約500万人しかいなかった。現在約67億人いる。約1,400倍に増えた。しかもこの100年爆発的に増え、今も増え続けている。また人間が使うエネルギーの量がこの1万年で100倍以上に増えた。人口が1,400倍になり、1人当たりのエネルギー消費が100倍以上になったということは、人類の消費エネルギーの総量は、1万年前の14万倍になってしまった。地球環境問題のすべてはこの点にある。即ち人口を減らし、エネルギー使用を減らすことである。
鉱物資源は掘り尽されて、いよいよ限界に近づいている。銀は14年、金は17年、錫36年、鉛40年、亜鉛46年、銅62年、ウラン84年、ニッケル95年、アルミ141年、プラチナ160年、鉄190年で寿命が尽きるといわれている。
エネルギー源の石油及び天然ガスは50〜100年、石炭100〜2000年、原子力の源のウランは84年である。将来探鉱技術や採掘方法が改善されたとしても、人類はここ100年程で限界に到達してしまうことになる。
先進国のエネルギー消費を、2050年までに大幅カットしなければ、人類の明日はない
そしてここ100年程の間に掘り続け、使い続けてきた鉱物資源の採掘を止め、都市鉱山といわれる現在地上にあるこれ等の資源のリサイクル活動を徹底的に行っていく必要がある。
人口爆発を止めることは至難の技であるが、この対策なしでは人類は生存を続けることは不可能である。
要約してみると、1.エネルギー消費を大幅カットすること。2.鉱物資源の採掘を規制し、リサイクルにより再利用を徹底すること。3.人口爆発を規制し、人類生存の道を残す。ということになろう。
現在食料不足や水不足そして戦災のため、毎年数千万人が死亡している。飢餓線上にあるのは、現在5億人ぐらいと推定されている。人類の約8%が餓えているのである。地球温暖化により、海面の上昇がおこり、陸地は減少し、気象災害が頻発し、食料や水の確保はますます難しくなっていくことである。
これ等の「人類生存の危険」に際して、ロータリークラブのような組織が、先頭に立って、指導力を発揮し、難問解決のために方向転換の舵取りをしていくことが求められよう。もう一度、世界連合のような、全く新しい組織を作る必要がある。

投稿者: jsb 日時: 2009年07月08日 09:00

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