困っている人

平成21年7月29日
困っている人

世界中の人が困っている。アメリカの低所得者の生活の悲惨さは信じられない。神に見捨てられた国といわれるアフガニスタンの人々。ウィグル自治区やチベットの人々。アフリカ大陸には飢餓と戦乱に苦しむ人々が多い。
日本にも、私達のまわりにも、困っている人々は多い。その人々に対して、私達は何かをしてあげたことはあるのだろうか。先日のブログに「北海道民芸家具」廃業のことを書いた。戦前、戦後を通じて、日本の民芸に多大な貢献をし、日本文化を世界に紹介した数多くの作家達を支援したあのクラレの大原総一郎氏が手がけた会社である。何とも残念で仕方がない。リーマンショックの前後から多数の有名企業が倒産した。その半数が黒字倒産である。何かが間違っているといわざるを得ない。
経済が不況になると、弱いところにその影響が強く出る。大企業は「苦しい」と言っておれるが、中小企業は「生きるか死ぬか」の状態である。会社だけでなく、芸術家の生活も一段と苦しくなっている。作品を買ってくれる人がいないのである。消費の節約ムードは、各方面に大きな爪痕を残しつつある。
リサイクルが時代の脚光を浴びている。古着に始まり、家具や骨董に至るまでいろんな商品がリサイクルの対象になってきた。先日イギリスの年代ものの家具類の展示即売に協力してくれないかとの申出を受けた。私達は家具には身分不相応に興味がある。ジュータンに始まり、森繁の家具を集め、外房の家は南洋のチーク材の手彫り家具で統一した。永平寺の家はイギリスの家具で統一している。
外国製品の輸入業務は、円ドル相場の上下によって、大きな影響を受ける。1年前の相場と現在のものとでは20%以上変動している。家具輸入を1年前にして、在庫している人は、20%以上コストがアップしていることになる。そしてこの不況下の状態である。私は家具の展示即売会に協力することにした。武士は相身互いである。武士ではないが、企業戦士として、喜んで協力を約した。身近に困っている人が多いことに驚いている。その為に、私達に出来ることは何かを、いつも真剣に考えている。

投稿者: jsb 日時: 2009年07月29日 09:10

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