2009年08月28日

原子力発電所　��

21年8月28日
原子力発電所　��

日本の原子力発電は、総電力の約18％を占めている。そしてこの比率の高さは、フランスに次いで、世界第2位である。今なお原子力発電所の建設を続けている国は、日本とロシア以外にあまりなかったが、最近になって、各国が新たな建設計画を発表はじめた。ここ数年来の原油価格の暴騰と、石油資源枯への不安が原因である。原発の燃料はウランである。ウランも有限な資源であるので、これを繰り返し使う技術の開発と、その安全性を高める為の研究開発が、今後の課題である。
福井県の嶺南地区は、世界一の原発立地のところである。日本屈指のリアス式海岸が長く続き、滋賀県境の山脈に降る雨は急流となってそのまま日本海に下っていく。古来より、大陸や半島との交流の歴史を持っているが、山脈と海が近いこともあって、土地が少なく、人口は僅かに12万人を数えるのみである。その狭い地域に関西電力、日本原電等の原発13基が建設され、休止中の1基を除いて稼働中である。
原発の建設とその維持管理については、日本とフランスそしてアメリカが豊富な経験とノウハウを蓄積している。ここ十数年間原発の新規着工が減ったこともあり、原発メーカーとその系列企業間の提携が進み、日本のメーカーもその中核企業の位置についている。今後の世界的な原発需要を享受することが出来るポジションである。過去永年に亘って原発に協力してきた福井県と福井県民に何が残ったのか。蓄積されたものは一体何であろうか。
原発やその廃棄物処理施設の建設には、地元のコンセンサスが重要となる。そのコンセンサスが出来た時に、それ以後の50年、100年先の当該施設に関する取決めを行っておくことが必要である。私は「原発五原則」を主張している。まず、第一は「原発は一企業として、その本社を建設地の各市町に置くこと」。その第二は「代表者は必ず住所を建設地の各市町に移すこと」。第三は「各電力会社は原産地証明を必ず消費者向の請求書につけること」。第四は「人材、資材調達は極力地元より行うこと」。最後は「廃棄物やリサイクル資源等の搬出も地元優先とすること」。
北朝鮮や中国の軍事力の脅威がいわれている中で、原発と地元は運命共同体である。その両者が真に、心から協力しあえる仲となる為には、「原発五原則」の締結が是非必要である。

投稿者: jsb 日時: 2009年08月28日 16:22

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