夢のはやぶさ

平成22年6月30日
夢のはやぶさ

小惑星イトカワは、全長540mのピーナッツ型の小さな小さな惑星である。地球と火星の間を飛んでいるのを1998年アメリカチームが発見した。宇宙開発のパイオニア糸川英夫博士にちなんで日本が「イトカワ」と命名した。
糸川博士がペンシル型の小型ロケットの開発に精力的に取組んでおられた頃、一度親しくお話しをした思い出がある。アメリカやソ連が莫大な予算を使い、超大型ロケットを打ち上げている時に、ミニロケットの開発を行うという先見性に富んだ科学的な手法に共感を持ち、声をかけさせていただいたのである。その開発手法の結果が小惑星探査機はやぶさである。
私のような年配の人間は「隼」と書いた方がよくわかる。隼は60億kmの宇宙空間の旅を終えて、7年ぶりに帰還した。月より遠い天体に対し、到達するだけでなく、着陸し、離陸し、そして地球へ帰還したのは、日本の「隼」だけである。
至近距離からイトカワを撮影し、精緻な観測データを地球へ送ってきている。イトカワの砂の回収の可能性もあるとのことである。私は日本の宇宙技術に心からの賞賛の拍手を送りたい。そして糸川博士達先人の残された志を継いで努力しているJAXAの吉川真博士達の健闘を讃えたい。
イオンエンジンと宇宙での太陽光発電。地球からの支援なしで目標に近付いたり、姿勢の制御が可能という能力は、世界でもトップレベルの先端技術力である。しかし最先端技術開発は日進月歩である。世界トップと自慢している内に追いつき追いこされかねない。新たに次の隼2号に対して国家予算がつかないとのことであるが、国民からの寄付のシステム(無税扱い)を作ることにより200億円や300億円はたちどころに集まる筈である。寄付の受皿組織を作らず、JAXAに寄付の為の専用口座を作るシステムを制度化するだけでよい。


投稿者: jsb 日時: 2010年06月30日 11:02

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コメント: 夢のはやぶさ

「はやぶさ」の帰還とカプセルの回収を心から祝福する。しかし、
宇宙開発の予算を大幅に削った腐敗・民主党には、夢も希望も持てない。
子ども手当などの税金のバラマキの10%でも充てれば十分の科学技術予算が得られる。
それはバラマキではなく、日本の将来に対する良き投資となる。

投稿者 左巻き菅 | 2010年06月30日 18:25

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