『桜について』

平成18年5月2日
○『桜について』

 桜は日本人の感性によくたとえられる。パッと咲いてパッと散るところがよいという。染井吉野が桜の代名詞となり、桜の開花を告げる、「桜前線」という独特の言葉も、一般化して、違和感がない。

 桜は春の到来を告げる花だ。そして心が浮き立つような淡いピンク色の花が一気に、一面に咲く。青い空をバックに、この花を見ていると、生きている喜びを感ずる。また夜桜を一人静かに見ているとあやしげな花の精を感ずる。特に雨の夜桜がよい。しとしとと降る雨の中、ライトアップした桜を見ていると「この世のものとも思われぬ美しさ」を感ずる。

 私はことの外「桜」が好きだ。春の花もよい。つぼみよし。二分咲、三分咲。五分咲きも風情がある。満開の桜はいうに及ばず、一陣の風に舞う、散りぎわの桜の美しさ。「おみなごに花びら流れ」の詩の一節から私の桜への恋心が芽生えた。

 私は絵を描くことが好きだ。油絵画家を夢見た時もあった。桜の美しさを知ったのもその頃である。花が散り、新緑の桜もよい。深い緑の夏の桜も美しい。紅葉もよい。そして葉を落とした裸木の美しさ。雨に濡れて黒く光るその枝の美事なこと。うっすらと雪化粧をした枝もまたよい。桜の花が風で散った後、地面にピンクのじゅうたんが出来るのも楽しい。

 一年中楽しませてくれる「桜」。こんなすばらしい木を、私たちは身近に、そしてたくさん持っている。何と豊かな生活であろうか。桜を守り、育てる、先人からの努力を、私たちも決して忘れてはならない。

↓ブログランキングへ応援お願いします。クリックお願いします。↓
blog


投稿者: jsb 日時: 2006年05月02日 14:52

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://119.245.185.34/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/597

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)