ちょっと待って下さい

平成19年2月15日
○ちょっと待って下さい

 「ほんとうにそれでよいのですか」そう問いかけたくなるような事が、最近、私達の身近かで数多く起きている。「ちょっと待って下さい」「もう一度よく考えてみませんか」この言葉を送りたい。

 例えば、遊休不動産の有効活用について考えてみると、建築後50年以上経過した古いビルやマンションが、取り壊されて建て替えられている。建築技術や工法の進歩、そして優遇税制や都市計画の変更によって、より高層の、より効率のよい新しい建物に変っていくことは、何も不思議なことではない。一見して自然のなりゆきである。しかし、本当にそうなのかと疑ってみることが大切である。50年経過したものを、新しく建て替えるというのは、又50年間、あるいはそれ以上に長く、その土地が使われることになる。50年前から、50年後まで約100年以上の期間に亘り、その用途が決定される。人生30年。親子、孫3代以上に亘って、その土地の使途が決まってしまうのである。そこで一思案も、二思案もするのは当然だ。大いに考えてほしい。果して、本当にそれでよいのかどうか。

 何もしないのは時間のムダでもある。機会損失にもなる。その時、私はその土地をコインパーキングにして考える時間を作ることをお勧めしている。固定資産税を払っても十二分におつりが返ってくる収益を保証できる。それがコインパーキングである。

 東京の都心は今バブルの様相を呈し出している。1980年代の都心の状況を遥かに超える超高層のビルやマンションが次々と着工されている。バブル時の地価の半値戻しのところまで回復したものまである。しかし林立する超高層ビル群を見ると、果してこれでよいのかと考えざるを得ない。

 問題なのは、土地の用途が50年後以上先まで決定されてしまうことである。土地や建物はストック資産なのである。それがあたかもフロー資産であるかのように、易々と巨大な投資が次々と行われていることに、私は危機感を覚える。バブル時に踊らされたのと同じように、いままた新しい投資方法が開発され、それが暴れ出しているように思われる。その元凶が投資ファンドである。金融と不動産の融合をもたらした外資の役割りも忘れてはならない。あるベンチャー企業は1兆円ファンドを組成すると豪語していたが、アッという間に1兆円の資金を集めて東京都心の大型ビルを次々と買っている。創業僅か8年余の企業である。投資先はマンション、ホテル、オフィス、商業施設、その他と多様に分かれているが、手法は殆んど同じ。

 収益還元法と不動産の証券化によって、本来は固定資産といわれる不動産が、あたかも流動資産のように小口化され、証券化され、流通しだしている。表面的に見ると間違っていないように思われる。しかし、根本的な間違いが存在する。それは「需要は有限である」という事実を忘れているところにある。

 東京都心のバブルを見ると、私達はよほど注意をしておらなければならないことに気付く。電車に乗り遅れることも必要である。子孫のために、もう一度冷静になって、土地の用途について慎重を期していくことが大切である。そこで「コインパーキングビジネス」を思い起こすことになる。これは間違いなく安全で有利なビジネスモデルである。

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投稿者: jsb 日時: 2007年02月15日 09:00

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