先入観を捨てよ

平成19年2月23日
○先入観を捨てよ

 自動車の人口当り普及率が最も少ないのは東京都である。東京は、地下鉄が網の目のように走っている。タクシー、バス、私鉄、JRと交通機関は世界一発達している。マイカーなど東京の人は必要ないと考える。これが「先入観」になる。本当に東京の人はそう考えているのかと疑うことが必要だ。

 中国やインドなど低所得国の人々でさえ、みな便利なマイカーを欲しがっている。私達の1960年代を思い起して見るとよくわかる。パブリックカーという国民車を作ろうという機運が燎原の火のように拡がりあっという間に自動車メーカーは巨大企業への道を歩みはじめた。今ではアメリカのビッグスリーが顔色ナシというところまで成長した。

 車は生活の範囲を大きく拡げる魔法の器である。そして趣向を変え、生活を変え、感情を変える力を持っている。これは地下鉄、バス、タクシーなどでは代替できないものである。

 東京の人が車を持たないのは、「必要ない」からではなく、「持てない」からである。まず車庫がない。車庫がないと車が買えない。車庫を見付けても駐車代が高すぎる。渋谷周辺では6〜10万円/台もする。自分のアパート代よりも高い。それが原因で、車は持ちたいけれど、買えない、持てないという状態が続いているのだ。

 駐車場ビジネスが首都圏で有望なのはここに原因がある。アパートを建てるよりも、駐車場を建てる方が、喜ばれるのである。収益性も高い。

 先入観にとらわれず、その原因を追究していくと結果は逆になることが多い。東京では車ビジネスはダメと判断するか、可能性が大と判断するかどちらをとるかは先入観を捨ててこそ、見えてくる。

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投稿者: jsb 日時: 2007年02月23日 09:00

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