世界第二位のジャパンマネー

平成19年10月24日
世界第二位のジャパンマネー

 サブプライムローンの破綻を招いた今回のマネーゲームの震源地はアメリカである。連邦準備制度理事会(FRB)のここ十数年の住宅バブルの演出によって危機はどんどん高まっていた。金利を少しずつ引上げることによって、世界中の資金をアメリカに集め、僅かの投資先をサブプライムローンを組み込んだファンドに集中させた。

 かつて1986年頃から世界第2位の力を誇っていたジャパンマネーは、バブル絶頂期を予言するかのように、世界へ流出していった。N・Y・C、ハワイ、オーストラリア等の不動産投資、そして世界各国の企業買収まで広がっていった。ジャパンマネーによる世界の買い占めである。1987年は長期資本流出は経常収支黒字(記録的高水準)の倍近い金額となった。

 今回のバブルは日本の異常な低金利を背景に、世界の投資家が円で資金を調達し、それを高金利に沸くアメリカへ投資したものだ。その投資先が年10%にも上るサブプライムローンを組込んだファンドへ向っていった。

 住宅バブルを演出したか、見過ごしたかは別として、FRBの責任は重い。おそらく今回のバブルは日本の1990年代のものより遥かに大きく、遥かに幅広い影響を世界に与えるものと思われる。バブルの後にくるのは十年以上に及ぶリセッションである。信用を補完し、上辺を繕っているがクラッシュが大きくなっていくだけである。クラッシュがいつ起きるのか。そんなに先まで延命させることは難しい。
日本のバブルは1991年にピークアウトした。今迄の世界最大の資本輸出国から突然資本輸入国にかわった。今、世界中の中央銀行の資金の流れをつぶさに観察しておれば「クラッシュ」がはっきりと見えるはずだ。

 現在日本は対外投資による果実の配当が、輸出入バランスの収入を上回っている。クラッシュの後に来るのは、デフレである。短期的には勿論のこと、長期的にも投資は必要最小限それも身近なものに限定しておいた方が賢明である。

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投稿者: jsb 日時: 2007年10月24日 09:00

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