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乳白色の霧の中
平成19年11月7日
乳白色の霧の中
朝6時、読書の間にふと窓外に目をやる。外は一面の乳白色の霧の中である。庭先の木々がぼんやりと霧の中に浮かび上がっている。いつも見える山なみは全く見えない。不思議な白の世界が広がっている。
何事も見えるように思っている日頃の自分の至らなさを思う。乳白色の霧に隠れた事象は、そう簡単に人間に見えるはずはない。見えないものを見えると思うのは錯覚である。傲慢といってもよい。霧の中にいて、日頃の浅知恵を反省する機会となった。
生きるということは耐えることである。常に困難な状態が次々と惹起してくる。それを丁々発止と受けながら、生き続けなければならない。人生で何事かを為さんと思えば思うほど、逆風にさらされる。それに耐え、乗り越えることが出来た人だけが喜びを掴む。しかし、殆んどの者は乗り越えられずに挫折する。逆境の中また次の試練が待っている。
耐えることは人を強くする。生老病死という言葉があるが、その生きること、老いること、病気にかかること、死を迎えること、すべてが孤独との戦いである。人生の一コマごとに耐える為の試練が待っている。生ある限り、力一杯耐え忍んで生き生きと行き続けていきたい。たとえどんな試練であろうと、耐えられないことなどあろう筈はない。
霧が少し晴れてきたように思う。気のせいであろうか。テラスに出てみると鳥の声がする。はっとする程に命の尊さを感じた。今日もまた深い霧の中を一歩一歩進んでいける勇気を与えられた。
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