越前市

平成19年11月21日
越前市

 福井県下第2の都市「越前市」はかつて「府中」といわれ、永く越前の国の国府がおかれていた。福井県下の伝統工芸といわれるものの殆んどはその越前市周辺にある。また「寺のまち」ともいわれ、地図を広げてみると町の中心の部分の約半分近くが寺院である。

 越前の三大河川の一つ「日野川」が村国山の麓を流れ、その東側に日野山が美しい山容を見せている。かつて紫式部が歌によんだあの日野山である。

 日野山と日野川の名も府中から見ると東側にある。太陽の日にちなんだものであろう。先日その越前市に本拠を持つ「仁愛大学」から講演の依頼があった。三回生を対象にして『企業が求める人物像』というテーマでの講演である。日野山と日野川との間に広がるキャンパスで約200名という学生達に語りかけた。

 今地方都市は苦難の道を歩んでいる。ほんの一握りの大企業は業績好調であるが、地方ではそんな大企業はごくごく僅かしか存在しない。中小、零細は苦しい経営を強いられている。若い学生達に、若さを武器に、この変化の時代を、チャンスと見て、挑戦を続けようと熱弁を振るった。仁愛大学の創立者禿すみさんは明治のはじめ同志社大学で学ばれている。ちょうど60年程私より早く学ばれていたことになる。そんな縁で何度か、福井の仁愛女子高校の就職の為の模擬面接に参加した。また仁愛大学でも二年前に講演をしている。同志社につながる不思議な縁を感じての奉仕活動である。

 越前市の中心市街地を歩いてみると、県都福井市より更に厳しい状況にあることに気付く。人口10万人に満たない都市にも、ドーナツ化現象が起きている。車社会で、人が歩いていない。かつてのうるおいのある、しっとりとした町並みだけが寂しく夕闇の中に残されている。このまちを再生するすばらしい知恵はないのであろうか。越前市や、武生商工会議所、越前市まちづくりセンターから、「再生の提案」を求められている。微力な私に何が出来るかを真剣に考えながら、氷雨の振るまちを後にした。地域の人々との共同事業の可能性、越前市の第三セクターとの共同事業などを通して、国の優良建築物に対する支援を受けられるかどうかを心の中で検討していた。

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投稿者: jsb 日時: 2007年11月21日 09:00

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