暴落続く先物市場

平成20年10月20日
暴落続く先物市場

 ピークUS$147.27をつけたWTIニューヨーク原油先物市場の原油価格は半値以下のUS$70を割り込んだ。消費低迷による在庫の急増と、先物市場で起きた暴騰を背景とする原油買い上がりの反動である。先物が買い手不在の中、暴落しつつあるものと思われる。オペックは減産を打ち出すものと思われるが、相場は急に止まらない。消費低迷は一時的なものというよりも「地球温暖化防止」という人類の自衛の為の動きであることを忘れてはならない。オペック減産が決定されようとも炭素社会への反省と世界経済の先行き不安から、ガソリン消費の減少は当分続くものと思ったほうがよい。

 また金属相場も7月をピークに急落している。鉄・銅・アルミ・希少金属すべて多少の差はあるが、一斉に下げ相場に入った。くず鉄相場はピークの3分の1まで暴落している。

 更に株式相場は世界中で安値更新が続き、消費者心理を冷え込ませていると同時に、先行きに対する不安が高まっている。ロシアは11月中旬より輸入関税を大幅アップすることを決定しており、域内経済の障壁を高くする方向にある。困ったことである。グローバルに世界各国が連携を強化しながら、すばやい対応策を次々と打ち出していくことが望まれる。その大切な時期に自由貿易の壁を閉すことは、何としても避けてほしいものである。その為の各国の対応を注意して見ていく必要があろう。

 新車販売は先進国で急減速しており、中国、インド等でもいずれ近いうちに同様の動きになるであろう。ガソリン価格の暴落はこの傾向を示す先行指標である。世界全体が先行きに不安を感じており、今後の経済活動の低迷は避けられないと覚悟しておかなければならない。

 暴落に対する対応は、相場の変動に惑わされることなく、冷静になって、粛々と業務に精励することによって克服していきたいものである。

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投稿者: jsb 日時: 2008年10月20日 09:00

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