エネルギーのハイ・イールズ(High Yields)

2050年までに、先進諸国は、温暖化防止のために、二酸化炭素の排出を80%カットすることが求められている。今までの予測を遥かに越える大きなカット率である。この大きな目標を達成する為に私達がやらなければならないことがこの「ハイ・イールズ」である。「エネルギー生産性の革新」とでも訳すのが正しいのであろうか。即ち80%カットする為には、エネルギーの消費を現在の5分の1にしなければならない。その為の新しい効率改善策を次々と誕生させていくことが必要になる。
 エネルギーの生産性を高めるのはそんなに難しいことではない。エネルギー不滅の法則を思い起こしてみるとよくわかる。私達がいかに多くのエネルギーの無駄遣いをしているか。その無駄を省くのである。廃熱ロスが最も大きい。この廃熱ロスの低減によって多大なエネルギー効率の改善ができる。
 次にエネルギーの分配方法に問題がある。遠方からのエネルギー移動を繰り返すロスをなくすことが大切である。いわゆる地産地消の考え方をあらゆる場面で採用していくことにより「ハイ・イールズ」が達成される。夜間電力の活用は世界的な問題である。
 更に新技術の開発によって、エネルギーの効率そのものを上げることである。新しい太陽光発電パネル、LED照明や新しい断熱材、新しい調理器具の開発などによりそれは近い将来間違いなく実現できる。
 そしてエネルギーの供給源を、化石燃料から、他のものに置換えしていく研究開発をすすめることである。これには十年、二十年と、新しい効率のよいものを見つけるには、ある程度の年月が必要となろう。
 エネルギーを貯えておく新技術、新手法を開発することも非常に有効な考え方である。「リチウムイオン電池」やそれ以上の品質を生むエネルギーを貯蔵するシステムの確立が待たれる。これもいずれできるであろう。
 最後に重要なポイントは「エネルギーのリサイクル」の実施である。食料、紙パルプ、屑鉄、廃プラ、廃アルミ、廃希少金属などのリサイクルを完全実施することで大きな効果が出る。エネルギーのハイ・イールズ化を図ることは私達の義務であり、責任であることをもう一度強調しておきたい。

投稿者: jsb 日時: 2008年12月26日 09:00

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