努力の尊さ

成21年7月22日
努力の尊さ

未曾有の経済危機といわれた2008年であったが、その中でひときわ明るい話題を提供したのは、4人の日本人の「ノーベル賞」受賞のニュースである。一度に4人もの受賞者が出たのは、最初のことであった。また名古屋大学に関係のある人が4人中3人もいたというので名古屋では大評判になった。
過去の受賞者は京都大学を筆頭に東京大学が続いていたが、今回名古屋大学から3人も出たというのである。私は福井にいるが、福井中学(旧制)卒業の南部陽一郎博士のノーベル賞受賞で福井は沸いていたので、名古屋の人々の喜びは手に取るようにわかった。ノーベル物理学賞の小林誠博士と益川敏英博士の共同研究「CP対称性の破れ」、そしてその二人の受賞のヒントとなったのは南部陽一郎博士(東京大学)の「自発的対称性の破れ」。そしてまたノーベル化学賞の下村脩博士「発光生物研究」は名古屋大学での研究が大きく貢献したとのことである。
それぞれ4人の博士のノーベル賞への道について、その道程を調べてみると、「不断の努力」が見えてくる。ノーベル賞をもらうくらいの知識、知能レベルの方々ではあるが、皆さんが同じように地道な努力の大切さを強調されている。実験でも、検証でも、この「努力の尊さ」に気付かなければ成功は覚束ない。
4人の博士は気が遠くなる程、長い研究生活の中で、常に不断の努力を続けられた結果が、輝かしい成果につながったのである。4人が4人ともに「努力」について述べている。最後に勝つのは「努力し続けた人」である。南部陽一郎博士の座右の銘を記しておく。

「学んで思わざる則ち惘(くら)し、思うて学ばざれば則ち殆(あやう)し」

投稿者: jsb 日時: 2009年07月22日 09:00

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