新しい投資対象は

平成21年8月12日
新しい投資対象は

経済が発展を続ける為には、常に新しい技術投資対象がなければならない。投資対象がなくなると、経済は低迷し、停滞を余儀なくされる。昨年秋のリーマンショックによって、投資活動に使われる資金の調達が難しくなった。各国政府は、国の財政からの資金注入を行い、かろうじて緊急避難的な対策によって企業の救済を行った。その間新しい投資を行う余裕は、どこにも存在しなかったのである。
最近になり政府も日銀も景気判断を上方に変えつつある。経済の先行指標である株式市場をはじめ製造業の一部に明るさが見え始めた。アメリカでは太陽光発電や風力発電などのグリーン電力をはじめ、電気自動車への先行投資が行われようとしている。雇用情勢は誠に厳しい状況にあるが、ここに莫大な投資を行うとのことである。中国でも同じ動きが始まっている。大分先を走っていたはずの日本が、アメリカや中国の追い上げを受ける報道が続いている。
電気自動車の発売を三菱自動車が先頭を切って行った。続いて富士重工が発売、日産自動車やアメリカ勢も電気自動車への参入を決定した。ハイブリッド車で先行しているトヨタ、ホンダも参入せざるを得ない状況になりつつある。
自動車が世界経済全体に及ぼす影響は、雇用、付加価値、売上、エネルギー消費、資源消費、利益等を概算すると世界経済の約3分の1を占める程大きいといわれている。その自動車の「動力エネルギーの転換」は甚大な影響を、世界全体に与えることになる。「世界のトヨタが生き残れるのか」でさえ冗談ではない。アメリカのビッグスリーの栄光は衰えたが、トヨタも長くトップであり続ける為には新しい投資対象を絞らねばならない。それは電気自動車であり、新電池の開発であり、水素自動車であろう。更に新交通システム等の開発を急がねばなるまい。
20世紀は車の時代であった。21世紀はいよいよ電気の時代である。電磁波も含めて、地球全体の電力網の研究開発が進むのは間違いない。その時国家はどうなるのか。新しい難問が控えている。

投稿者: jsb 日時: 2009年08月12日 09:18

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