シルバーウィーク

平成21年9月30日
シルバーウィーク

4月29日の昭和の日から5月5日の子供の日までの7日間をゴールデンウィークと呼ぶのは、すっかり定着した。今年は9月21日の敬老の日、23日秋分の日の前後5日間が、シルバーウィークと呼ばれ、秋の行楽の誘い水になった。千円乗り放題の高速料金割引もプラスに働き、行楽地の旅館ホテルは札止めの満室となり、不景気に泣いていた観光地は、久々の大入り満員となった。高速道路の渋滞も予想された程でもなく、一般道路が空いていたので、実質的なCO2削減効果はあったと思われる。「案ずるより産むが易し」である。
一般道路を走行すると、渋滞は当然であり、更に信号での急停止、急発信を0.5km毎にくり返すことになる。それが高速道路を走ると、原則として渋滞はゼロ、信号待ちはゼロ、急発進・急停止はゼロになり、CO2削減効果は当然大きくなる。高速道路が混雑して各地で渋滞が起きるという予測は、今回のシルバーウィークで誤りであることが判明した。
今年の5連休は私は家にいることにした。本を読みたかったからである。図書館から借りてきたのは、シルクロード関係の本と平山郁夫、美知子さんに関係する本である。約8冊を丹念に読んだ。平山郁夫画伯と奥さんの美知子さんそして高田好胤さんとシルクロード、玄奘三蔵、薬師寺の玄奘三蔵院それ等の要素が一本の線のようにつながって見える。そして私のすぐ近くにその先が来ているように思えるのである。
平山郁夫画伯は、原爆の直下で被災した生き残りの貴重な体験をされたとのこと。爆発の熱風や死の灰や死の雨から身を守り、1・2日以内に中心地から脱出した人が助かっている。幸運の人、強運の人である。
その平山さんが世界中の美術館博物館や各地の文化遺跡にある日本やアジアの文化遺産の修復作業、保存作業をすすめるために「文化財赤十字」構想を持っていると聞き、興味を持ったのである。何冊もの著書を読んでみると、「文化財赤十字」は既に構想の域を脱していることに気付かされた。世界中への出動を重ねておられるのである。アメリカ、イギリス、フランス、オランダ、アイルランド、ポーランド、ロシア、ドイツ、クリーブランドそしてカンボジア、アフガニスタンと幅広い。ユネスコ本部との見事な連携プレーに、正直言って大いに驚いた次第である。
シルバーウィークの読書が、平山郁夫・美知子ご夫妻のおかげで、大そうもり上り、私に深い感動を与えてくれたことに感謝したい。

投稿者: jsb 日時: 2009年09月30日 09:32

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