アメリカ国債格下げ

23年8月22日(月)
アメリカ国債格下げ

予想通りアメリカ政府がデフォルトになることは避けられたが、スタンダードアンドプアーズ(S&P)は、アメリカ国債を格下げすると発表した。史上初の格下げである。これは米ドルの実態を如実に表すもので、ドル神話の崩壊の前兆なのかもしれない。アメリカ経済の先行き不安を、最近のドル安は象徴していたのである。
S&P国債の格付けは、これによってトリプルAがドイツ、スイス、シンガポール、英国、フランスの5ヶ国となり、AA+がベルギーとアメリカ、AAがスペイン、そして日本と中国がAA−となった。国債の質量という点では、日本や中国はトリプルAの5ヶ国にそんなに遜色は感じられない。S&Pの評価項目によって差がついているように思われる。
アメリカドルの低迷は当分続くものと思われる。そしてAA−の日本国債がアメリカ国債に代わって買われる可能性は依然として高い。当分は円高、ドル安、それも日本政府の介入が続くとしても、この基調は急には元に戻らないであろう。輸出産業にとっては困難な場面が予測されるが、備蓄等の積み増しや内需の更なる拡大によって国内への投資意欲を喚起するチャンスでもある。日本株式や日本の不動産への投資を、日本人に呼びかけるチャンスでもある。

投稿者: jsb 日時: 2011年08月22日 13:45

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