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2015年03月のアーカイブ
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2015年03月31日
夜明け前
3月31日
夜明け前
一昨日の天空の大スペクタクルを見ようと今朝もまた窓辺による。しかし一面のモヤ。昨日よりもまだ状況は悪い。朝5時30分をすぎても白一色の世界は変わらない。50m程先から車がヘッドライトをつけて近づいてくる。ヘッドライトの明りだけがまた白いモヤの中に静かに消えていく。後はまた白一色。残念乍ら昨日につづいて期待は外れた。でもしばらくこの観察はつづけるつもりだ。気がつくと、外は白一色の世界から青味がかかってきた。遠くの山々はきっと茜色に染まっていることであろう。
2015年03月29日
朝５時
３月29日
朝５時
東の空の赤さに気付き、立ち上がって窓辺による。雲は茜色に染まり、大きく横にたなびいている。夜明けのスペクタクルのはじまりだ。５時３０分頃の茜色が最も赤い。その後、赤味は少しずつ薄れていく。何という自然の輝きだ。不思議さだ。横に長く広がる雲は幾重にも重なり、巨大な鳥が大きく双翼を広げて山なみの上から飛び立とうとしている。嗚呼、なんという荘厳。茜色が少しずつ刻々と、時を刻むように薄れていく。日の出の時刻が近づくにつれ、東方の天空に描き出された神のスペクタクルは、静かに幕を閉じる。今日もまた、大切な一日が今はじまる。
2015年03月28日
大学の基金規模
3月28日
大学の基金規模
アメリカの大学の実力の大きさを云々する人は多い。だがその実力を本当に知っている人は少ない。シリコンバレーにあるスタンフォード大学についてよく噂される。シリコンバレーを築き上げたのは、スタンフォード大やカリフォルニア大のバークレー校などの知のバックアップや資金面のバックアップが原因の一つだと。全米の大学の基金の規模は私達の想像をはるかに超える巨大なものである。その巨大な基金を築き上げることが出来たのは、アメリカの税制、寄付に対する税の減免措置である。これが民間の資金を有力大学に集め、世界トップクラスの知能を集めることが出来た原因である。アメリカの三大基金を持つ大学はハーバード大、イエール大、プリンストン大である。年々基金を大きく増加させていっている。基金1000億円超を有する大学は全米に60校以上ある。この60校以上の大学基金も増え続けている。日本の文科省がグローバルに競争できる大学、地域に貢献する大学など指導に汲々としているが、寄付に関する税制を抜本的に見直せば、日本の大学はたちまち世界トップレベルにまで急上昇する。1500兆円もの民間金融資産を活用する方法はこの一事に盡きる。1500兆円の1割が動き出しても150兆円である。何よりの景気対策であり、赤字国債など全く必要でなくなる。日本が世界に貢献するためにも、私達が持っているもの、身近なもの、民間の金融資産を自分たちの母校へ寄付する税制改革を切に望みたい。ＮＰＯへの寄付制度の改革も焦眉の急である。
2015年03月27日
相国寺
3月27日
相国寺
５６年ぶりに京都御所の北面に隣接する相国寺を訪れた。参道が同志社大学の２つの校舎の間を北へ１丁入ったところに大門がある。森閑と静まり返った前庭を進むと重文の法堂がそびえている。京都五山の第二の風格だ。承天閣美術館が右奥にある。国宝５点、重文１４４点をはじめ美術品の宝庫である。今日は臨済宗相国寺派管長有馬頼底猊下と対談の機会をいただいたので、その会場の美術館を訪問。有馬管長とはブータン首相の帝国ホテルでの歓迎会以来の面会で久闊を叙した。会談は約１時間。仏教からブータンのＧＮＨ、自然と人間の関係、輪廻転生、京都観光をはじめクールジャパンまで話題は尽きず、貴重な時間を過ごすことが出来た。日本仏教とブータン仏教の違いを尋ねると「まったく同じや、心は一つ。」と答えられた。「自然を守れという人がいるが、人が自然に守られているのだ。」と喝破。８３歳とも思えぬつややかな尊顔をほころばせて対談は終了。金閣寺、銀閣寺の撮影の許可までとっていただき感謝感激。冬とも思えぬ暖かな陽ざしの中を爽やかな笑顔で送り出していただいた。
2015年03月25日
同志社人の集い
3月25日
同志社人の集い
福井県のＯＢ会を再構築した1980年のことである。同志社大学と同志社女子大学のＯＢＯＧが共に集う「同志社人の集い」を企画し実行した。女子大ＯＧの代表は同級生の栗田英子さん（当時の福井県知事夫人）。奇しくも同じ滋賀県出身。女子大ＯＧがともに集うというのでＯＢ達の人気を集め毎回100人をこす盛会となった。それが全国に広がり最近の各地の同志社の集いには女子大との共催が増えてきた。男女同権の先進学校、同志社の伝統である。先日ＯＢＯＧ会の役員会に出席した。ところが役員名簿を見て驚いた。昭和の卒業者が9割、平成の卒業者が1割である。老人会ではあるまいに、せめて各年度毎に1人ずつの代表の役員を選出してほしい。個人情報保護法により、名簿の公表が難しいという。この法律は全くの悪法であるが、今これが一人歩きをして無責任社会を助長している。人から人への口コミで平成の卒業者を役員に迎えて同志社人の集いが盛大に発展していってほしい。昨年11月の京都洛北のリユニオンには1200名のＯＢＯＧが集った。今年の11月は何人の友にあえるのであろうか。
2015年03月24日
世界ハッピーデー
3月24日
世界ハッピーデー
ブータンが提唱し、国連が2012年に制定し、2013年3月20日からスタートしたのが「世界ハッピーデー」である。今年で3回目を迎えた。第1回の時は日本の各地でイベントが行われたが、昨年は寂しくなり、福井の私達以外でのイベントは聞こえてこなかった。ブータンでさえ、3月20日を国民祝日としただけで特にイベントは開かれなかった。今年はどうだったのだろうか。私達は3月21日に延100人をこえる市民の参加を得て、第1部はハピネス・ヴォイスby福井キッズコーラスファミリーの清らかな歌声を聞いた。ビリーブ、花は咲く、幸せなら手を叩こうなど効く人の涙を誘う合唱であった。第2部は長浜から来ていただいた森建司循環型社会システム研究所代表の「私の幸福論」、森ぶしといわれるにこやかな表情から次々と繰り出される流暢であるが理路整然とした魅力あふれるトークに酔いしれた。更に福島県からの津川智明ＪＩＣＡブータン専門家の「ブータンから見た日本」を聞いた。彼は通算16年もの長きに亘りブータンの支援活動にたずさわっておられる、また今夏から3年間更にブータンへの支援活動が決定したとのこと。第2の西岡京治さんと私達が期待している人物である、諄々と話されるブータン事情と日本への思いに感動。耳に痛かったのは東京駅頭のスピーカー、アナウンスの騒音。そしてマニュアル化された日本の現状への警告である。ブータンでの再会を約しておわかれした。
2015年03月22日
森林保護
3月22日
森林保護
ブータン王国の森林保護政策は非常に厳しい。またユニークである。まず国土全体の約７０％を占める緑地帯での行動が制限される。かつての焼畑農業が日本一のダショー西岡京治等の指導で水田等の定住型農業に変って、緑地や森林が保護されている。トレッキングなどで森林地帯を旅する場合も、枯木や木材を使う炊事は厳禁である。国の許可を得ない伐採は許されていない。そしてユニークなのが４つの国立公園や４つの森林保護区（ワイルドサンクチュアリ）とあと１つの自然保護区、そしてそれらの緑地を結ぶ回廊の存在である。この回廊の面積も半端でない。それは公園や保護区を生物が人間に邪魔されずに移動できるように設計されている。特に国土の中央部に設けられた回廊は、国立公園の大きさと大差ない程の面積である。いかに自然保護に留意しているかがよくわかる。これ等の森林政策に長年携わってきたＣ・ドルジ氏とは２度に亘って日ブ交流会で親しく会話させていただき、その熱い心に触れることが出来た。氏はブータンの経済発展のスピードが早すぎることを深く憂えておられた。高さ数十メートルの高木が林立する森林地帯をいかに永久保存していくか。このテーマは永遠に続く難問であろう。Ｃ・ドルジ氏のよき後継者達が育っていくことを祈りたい。
2015年03月21日
自動販売機
3月21日
自動販売機
世界の中で日本ほど安全な国は少ないという。なぜなら、全国至るところに現金が一杯詰まった自動販売機がある。よその国なら、自販機が壊されて現金が盗まれてしまう。コインパーキングも同じである。一時はこのコインパーキングの精算機が壊されて、中の現金が盗まれた。外国からの盗賊団の仕業であった。業界と警察との連携プレーで一網打尽にして徐々になくなっていった。自販機業界のシェアは、トップがコカコーラの２８％、サントリーの２１％この二強でマーケットの半分を占める。次の二番手グループはアサヒの１３％、伊藤園の１１％、キリンの１１％この３社で３分の１強を占める。残りの９％を大塚、カゴメ、サッポロ、ＪＴの４社で分けあっている。残り７％には数多くのメーカーが群をなしている。その９番目のシェアのＪＴが撤退をしそうである。２％以下のマーケットシェアが増えそうにないのであろうか。自販機業界の中での競争も激しいが、コンビニが各地で多店舗展開をはかり、そことの競争もあって見切りをつけたのであろうか。自販機業界としては中味が飲料水から他の新商品への展開が求められるであろう。世の中は目まぐるしく変転を繰り返している。心せねばならない。私達の自販機の月間売上げは、この５年間一進一退を繰り返すばかりである。注目せざるを得ない。
2015年03月20日
まちひとしごと創生本部
3月20日
まちひとしごと創生本部
日本経済の中心はかつての輸出型ものづくりから大きく変わった。現在は内需型で地域密着型の労働集約型のサービス産業のウェイトが非常に高い。地方創生がいわれているが、政府にまちひとしごと創生本部がおかれいよいよ動き出している。地方は長い間放置され、東京一極集中を許してきたがここらで地方創生を本気でやる必要がある。それは今迄のように東京にお願いしてやってもらうのではなく、地方が地方の意志で「これをやるのだ」と自分の意志で決定し、中央をまきこんで実行していくべきである。北陸新幹線の開通が近い北陸にいる者としては千載一遇のチャンス到来である。リストラをすすめてきた地方が今年こそ打って出る年にしたい。まちを創生し、ひとを創生し、しごとを創生するのは地方である。私達であることを忘れてはなるまい。
2015年03月18日
昆布
3月18日
昆布
江戸時代から明治にかけて北海道産の昆布は北前船の極上の荷であった。大阪から瀬戸内を通り、日本海を北上する北前船のコースはその途中にある港々に賑わいをもたらし、産業を育てた。まず産地は北海道のものに限る。現在も利尻昆布と羅臼昆布が有名である。利尻昆布は稚内と利尻島の間の利尻水道周辺でとれる。羅臼昆布は知床岬の羅臼と国後島内だの根室海峡周辺で取れる。この最果ての地で取れた昆布が北前船によって日本海各地で荷下ろしをされた。富山では薬種問屋や薬品メーカーを育て、敦賀では昆布商や昆布メーカーを育てた。京都へは敦賀で保存、加工した上撰昆布が陸路で運ばれた。日本食文化の源といわれる昆布は、だしの素であり、薬の素であり、鰹節と並ぶ加工食品の二大横綱である。ただ注意すべき点は昆布の漁獲量が激減しつつある。1970年の漁獲量は11万1千トンだったのが40年後の2010年には7万4千トンと3分の2に減った。自給率が100％から51％にほぼ半減した。輸入に頼っている。富山と敦賀という二大加工都市における昆布の地位もかつての栄光の輝きが薄くなりつつあるのは残念である。しかし消費量は1人当たりでは富山が健闘しており、1位をキープしている。かつて大消費地であった沖縄や京都も強い。また昆布は長く熟成させることが必要であり、そのノウハウを持っている産地は大切にされなければならない。根昆布が健康によいといわれて久しいが私は根昆布をとろろ昆布に加工したものを常食にしている。80才近い私が元気に働いておれる秘訣がこの昆布にあるのかも知れない。この昆布を広く世界に紹介するのも北前船文化の継承者である私達の仕事なのかも知れない。インターネット放送のポータルサイトＧｅｎ（ゲン）で取材しようと思う。
2015年03月17日
ブータンの民具
3月17日
ブータンの民具
先年送られてきたブータンの古い民具を倉庫から出して常設展用に並べてみた。ブータンの民族博物館にあるものと同等の古いものなので、消毒、くん蒸に月日がかかった。少し手を加えて屋上で太陽光にあてたり、いろいろ苦心した甲斐あって並べてみると、予想以上に迫力がある。ほこりにまみれていた時とは比較にならないほど親近感が出た。ブータンではアンティークの年限を150年に置く。150年以上も経過したものをアンティークと指定し、輸出制限をかける。展示物は民族博物館用の古いものなので、ブータンにとっても貴重な資料であろう。それを展示させてもらう幸運に感謝したい。西岡京治氏の奥さんの里子さんの言によれば「すばらしい展示物だ」と倉庫に入れた状態で、これ等の民具を賞賛されたのを思い出す。今年もまた来館をうながしたいと考えている。キャプションには更に気をはって正確を期したい。ブータンの魅力を来館者に正しく伝えることに、より強く、より深く、意を拂いたい。
2015年03月15日
スイスフラン急騰
3月15日
スイスフラン急騰
1月15日スイス国立銀行がスイスフラン高の進行を阻止するため3年半に亘って行ってきたユーロ買いの為替介入を中止すると発表。世界はビックリし、スイスフランは急騰した。スイスフランは国立銀行が常時介入を行っていたので、3年半もの長い間、ほぼ安定して推移していただけに市場は動揺した。1ユーロが1.2スイスフランに設置されていたものが、1時1ユーロ0.86フランまで急騰は約4割にも及んだ。損をした多くの人々に対して、大きな利益を上げた少数の人がいることを忘れてはならない。世界のマネー市場に流通している通貨は、取引量では第1位米ドル、第2位ユーロ、第3位日本円、第4位英ポンド、第5位オーストラリアドルそして第6位がスイスフランである。世界一安定しているといわれたスイスフランの突然の暴騰は、スイスの輸出産業、観光業に甚大な悪影響を及ぼすことであろう。今年ブータン王国に続いてスイスと提携の輪を広げようとしている私にとっても正に晴天のへきれきである。
2015年03月14日
黎明
3月14日
黎明
朝七時、東方に光がさしている。吉野ヶ岳の奥に大仏寺山がそびえる。その上に朝日の光が天をつく。右側は晴天の青、左は黎明の赤。ずっと北方の白山の連峰は遠く小さく白く輝いている。マンションの窓から眺める大パノラマである。今日も久しぶりの晴天。今日もまたよい事がありそうだ。
2015年03月13日
東京一極集中
3月13日
東京一極集中
東京に若者が集まるようになり、東京は砂漠化しつつある。東京は結婚して子供をつくり、よい環境の中で子供を育てられる場所ではない。だが働く場が地方にはない。首都機能移転がいわれているが実現の見通しは全くたっていない。大阪に本社があった巨大企業のほとんどは東京に本社を移した。ところが東京は地価が高く、環境も悪い。これからは地方へ本社を移す企業が出てくるであろう。本社機能や研究施設、開発拠点、購買部門などから地方移転をはじめてはいかがだろうか。私はネットビジネスは環境の整った地方の方がよいと思う。デザイン部門も地方の方が優れたものが生まれそうだ。ソフト企業であれば1万人ぐらいの雇用を創生するのはそれほど困難ではない。私は40年前にキャデラックシティに本社がある企業を訪問し、1週間滞在し、ジョイントベンチャーを設立する準備に携わった経験がある。二つの小さな湖のまわりに全役員が住んでいて、役員会は湖上でやった。夜のパーティは各役員の家で持ち回りで行っていた。シカゴやデトロイトへは社用のジェット機で飛ぶ。誠に優雅な生活であった。今は福井に住んで福井の本社で全国の支店をみている。研修は主に福井で行う。交通費はかかるが、時間を有効に使える。仕事はネットですべてＯＫ。もう日本もそんな時代なのだ。地方へ本社を移す政策が求められている。企業の地方移転は決して不可能ではない。
2015年03月11日
ご当地アイドル
3月11日
ご当地アイドル
ＡＫＢ48が走っているが、それにあやかるご当地アイドルが全国各地で活躍している。愛知のチームしゃちほこは有名になったがご当地アイドルは名古屋や福岡など活気のある地方都市に生まれつつある。アイドル達は多人数なので東京から有名アイドルを呼ぶと高額の費用がかかる。ご当地ならば何分の一かですむ。そんな思いもすけてみえるが、地方活性化の先駆けになりうる。最近の大学の応援団もかつての男性ばかりから女性中心に様変わりしてきた。チアーリーダー達も活躍している。ご当地アイドルがどんどん成長してくれることを期待している。
2015年03月10日
５時の客
3月10日
５時の客
ブータンミュージアムは１１時に開館し、５時に閉館する。休日は毎週月曜日。その月曜が祝祭日となった時は、火曜が休みとなる。社員は９時出勤、６時退出となっている。ところが入口が総ガラス張りになっているので、早めに来場された方や終了の５時ギリギリに来場される方が入館を要請される。国営や公営の施設ではないので喜んで招き入れているが、そんな時によく質問をする。「どちらからいらっしゃいましたか」そして遠来の方々には「ゆっくりご覧下さい」ということにしている。社員には「一期一会で応待を」「感動していただける説明を」と常に口がすっぱくなるほど伝えている。先日地元の方が５時丁度に入ってこられた。ゆっくりご覧いただいていると「何度来てもいいなぁ、心が落ち着くねえ」とおっしゃる。毎週社員が展示物の充実に真心を込めた努力を続けていることを誉めていただいた。民営であることに誇りをもって取り組んでいる私達の徴意をくみとっていただいた事がとてもうれしかった。６時近くに送り出したあと社員達の笑顔がまぶしかった。
2015年03月08日
3Ｄプリンター
3月8日
3Ｄプリンター
福井県立工業技術センターに3Ｄプリンターがある。県内企業と協力してその応用によりいろんな可能性に挑戦できる。ブータン王国の地形が非常に複雑なので、その3Ｄプリンターを活用してブータンの地形を立体的に可視できるようにしたいと考え、データを準備して相談に行ってもらった。出来上がってきたものは誠に小さく、東西35.5�僉�南北16.5�僂離潺縫廛虧老燭澄�ただ狙った通り、トンネルの全くないブータンの国土がどんなものかがよく理解できる。これが完成するまでは平面図で色わけをしたり種々苦労してやってみたが今回の模型は3Ｄプリンターの偉力を即座に感じられるものとなった。願わくば県内の工業デザインや先端技術を指導する工業技術センターなので、せめてこの能力の5〜10倍のものを設置してもらえると有難い。今回はあまりに小さいので高低差と距離の関係を1対4に設置し、国土の高低差をより強調した。色わけも有効で、ブータンヒマラヤの山頂を白で表すことによりよく解る。また南方のインドとの国境に広がる亜熱帯ジャングルなどの大森林地帯も緑色で表現した。冬の王宮のプナカがブータンの中でもっとも標高が低い都市であることも一目でわかる。亜熱帯に繁茂するジャカランダやバナナが群生しているのも、うなずける。3Ｄプリンターの偉力を十分に感じさせる展示となった。
2015年03月07日
福井経済同友会
3月7日
福井経済同友会
新年の幹事会で年頭所感が発表された。骨子は1.人口減少への対応。2.県都福井市中心街創生。3.嶺南地域の創生。4.マイルストーンを設定し産官学民共同で事に当たろうとのこと。マイルストーンは2018年福井国体、2020年の東京オリンピック、2020年北陸新幹線開通福井駅まで、2022年までに敦賀駅までとする。福井は幸福度日本一といわれているが情報発信に力を入れたい。また福井県の企業は東南アジアへ進出しているものが多いので、福井での技能教育を行うようつとめたい。北陸新幹線が金沢駅まで開通することにより、小松空港を活用していた金沢市周辺の人々の利用が減少する。それをカバーするために福井県人の小松空港の利用促進をはかる必要がある。名称変更を提案したい。今年の年頭書簡は格調の高いものとなり、執行部の意気込みを感じ好感がもてるものとなった。提案から実行へと一歩を進めていきたい。
2015年03月06日
日本郵政
3月6日
日本郵政
3つの顔を持つ日本郵政グループの株式上場の秋が近付いてきた。日本一の預金残高を誇る「郵貯」が一番注目を集めることと思われるが、20年前に創業した私達の会社は、この郵便局の組織の広さ、数の多さそしてつながりの強さによって大変強力な支援をいただいた。私達が全国にタコの足のように次々と拠点展開をはかることが出来たのは「郵便局」あってこそ可能になった。私達の仕事は「人の嫌がる仕事」を喜んで引き受けることから出発した。駐車場の集金はつらい（コインが重い）。掃除は大変だ（汚い）。除雪は重労働だ。そんな厳しい仕事をつづけられたのは全国で日夜働いている郵便局のおかげであり、郵便配達の方々の姿である。雪の日も、雨の日も、風の日もとびまわる方々の姿がいかに私達の目に生き生きと労働の美しさ、貴さを教えてくれたか。そして重いコインの袋をもよりの郵便局に持ち込んで金額を数え、それを本社へ送金していただけるのである。これは全国に支店網をかかえるどの銀行も足元にも及ばぬ組織の力である。私達の今日あるのは「郵便局」のおかげであることに感謝しつつこの秋の株式上場に期待している
2015年03月04日
福井県の人口
3月4日
福井県の人口
昨年福井県の人口が80万人を割った。2040年には60万人台へ減少するとの予想が立てられた。県内の17市町のうち、9市町が消滅可能性地域として指定されたのである。あなたのまちが消滅する可能性があるといわれて驚かない人はいない。該当する首長はみな真剣に悩んでいる。地方はダメだという意見が確かに多い。都市をめざしたがるのは何も日本人だけではない。世界中の若者は都市をめざす。その考えが正しいかどうかは大きな問題である。反対に地方で人口増を実現している例も多い。その事例研究を徹底的に行えば解決策は見えてくる。都市へ流入したがる人々に、地方の良さを知らせる努力、地方の魅力を発信する努力が今こそ求められている。地方へＩターン、Ｕターンをうながすことは難しそうと思えるが、分母が小さいだけに、成功の確率は非常に高い。ぜひ共成功させたいと念じている。解決策は雇用の受け皿づくりである。魅力のある職場があれば地方ほど住み易いところはない。健康で安全でクリーンなのは地方での生活である。そして何より安くつくのである。
2015年03月03日
電力改革
3月3日
電力改革
東京電力の実質国有化がすすむ中で、今年は電力業界の再編が予想される。昨年すでに電力の小売り参入が自由化された。今年は発送電分離についての議論が活発化し、法案成立が予想される。戦後長く続いてきた護送船団方式が解体され、世界一高いといわれる電気代の先行きが不透明になってきた。電気代の決定方法も根本から見直しとなり、競争原理が生きてくる。現在原発はゼロ稼働。夜間電力活用のダム揚水水力発電の稼働率もゼロに近い。誠に非効率な経営といわねばならない。原発の将来の議論は大いに結構だが、あるものを有効に使うのは当然である。問題は安全確保にある。安全は現状の休止状態でも稼働状態でもその危険性に大差はない。福島の悲劇がなぜ起きたのかを分析すればその答えは簡単だ。１０万年前まで溯って断層が動いたかどうか等の議論を延々と年月を空費しているのは理解に苦しむ。福島の事故は大津波による電源喪失である。その対応策こそが求められる。莫大な貿易赤字をもたらしている過大な天然ガスの輸入を糾弾する声が出てこないのはどうしたことであろうか。
2015年03月01日
長浜のまち
3月1日
長浜のまち
敦賀市と長浜市は境を接している。関西よりの快速電車が米原駅終点から長浜駅終点まで延びて、関西から長浜への観光客が急増した。それが敦賀駅まで快速が走るようになり、変化が起きつつある。長浜のまちで、昆布やへしこ、若狭塗箸が売られている。敦賀商工会議所・商工会が呼び掛けて長浜商工会議所・商工会と定例会議を持っている。それが舞鶴若狭自動車道の開通を機に、3市（敦賀・長浜・小浜）の会議に発展したとのこと。福井県民が嶺北、嶺南といっている間に、長浜敦賀小浜の連携がすすみつつある。日本の中心は現在東京であるがリニア時代に入ると名古屋や大阪が大きなウェイトを持つ。そして名古屋や大阪からのアクセスが優れている長浜敦賀そして小浜が浮上するであろう。金沢駅新幹線開通に備えると同時に、敦賀が福井県の玄関口であることを忘れてはならない。