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トマ・ピケティ理論
12月2日
トマ・ピケティ理論
最近注目を集めだしたフランスの経済学者トマ・ピケティの経済学理論が面白い。彼は過去のデータを分析して、資本からの収入の伸びと労働や生産による収入の伸びを比較した。r>gという結論を導き出したのである。資本が生み出す収益が、労働や生産から稼ぎ出す収益を常に上回っているという結論である。これは貧富の格差が縮まらないことになる。その前提条件は市場経済が政治や行政により何の対策もうたれない場合としている。アメリカをはじめ世界各地でこの理論どおりのことが進行中である。かつての日本では陰徳が奨励され、数多くの篤志家により社会奉仕が行われてきた。戦後は格差是正が叫ばれ累進課税により大金持ちが減った。ところがこの失われた20年の間にトマ・ピケティの理論通り資本の蓄積が進んでいる。資本は積み上がっても何の効果も生み出さない。思いきった貧者、弱者に対する救済やインフラの補修投資や消費への誘導を必要としている。新しく適切な施策が世界的規模で求められており、日本は率先して先頭に立つ必要がある。
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