鎌倉ハイキング倶楽部

平成18年3月16日
○『鎌倉ハイキング倶楽部』

 「風を把む」という言葉が好きだ。「風」を「夢」と見たててもよい。千葉県浦安市に住んでいた時のことである。緑に飢えていたことがある。浦安市はディズニーランドのある新しい町、埋立地の町である。山がなく、丘がなく、坂がなく、どこまでも平らな町である。緑はあるが、平面的な緑しかない。浦安に住む前に、北鎌倉に住んでいた私は、山の緑、垂直に立つ大きな緑に囲まれていた。まわりの人達にその話をすると、殆んど同じ思いを抱いておられた。そこで週末、有志数人が集まり、電車で、私と妻が案内役となり、鎌倉の緑を探す小さな旅を実行した。「まず実行」これが私の持論である。

 「風を把む」ための旅でもある。毎月1回鎌倉へのハイキングを続けていたところ、次々と同好の人々が集まり、散歩コース、ハイキングコースを手書きで作り、寺々、山々を訪ね歩いた。鎌倉の寺や山は、京都のそれと違って、すべてが小ぶりで、年配の者にとっても、足弱の者にとっても親しみ易い。雨天決行であるが、電車やバスを利用してのハイキングであるので、誰一人の落伍者もなく、怪我人もなく、楽しむことが出来た。1年12ヶ月。12のコースを作るのも、私達夫婦の楽しみであった。このコースは少し年配の人にはムリかな・・・・・・など、事前に歩いてみて確かめたり、鎌倉の歴史、文学などを調べておいて、ガイド役を務めさせていただいた。

 私が海浜幕張の勤務先から福井へ転勤するまでの約2年余りの期間、「鎌倉ハイキング倶楽部」の会長であった。新宿や、周辺の都市からの参加者も多く、年配の方々も多く、ボランティア活動とは言い乍ら、私達も十二分に楽しんだ2年間であった。目を閉じると、今も鎌倉の深々とした緑が昨日のようによみがえってくる。「鎌倉に行きたい」「鎌倉に住みたい」と考えている人々のいかに多いことか、そして、その理由をしみじみ実感できた2年間であった。

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投稿者: jsb 日時: 2006年03月16日 09:00

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