『競争原理について』

平成18年3月20日
○『競争原理について』

 最近の日本の風潮は、ぬるま湯的な発想や、競合を避ける空気が濃厚となってきて、私が真理だと考えている「競争原理が働く社会の実現」に反対する人が多い。誠に憂うべきことである。彼等は「横綱と幕下と角力をとらせるわけにはいかない」とか、「体力に差のある者を、平等に扱って競争させるのは問題だ」とか言っている。動物の世界でも、植物の世界でも、人間の世界でも常にシビアな競争状態が存在しているのを忘れているようである。私達は、意識的に、競争状態を作り出し、フェアな競争を続けることにより、本当の力がつき、向上がお互いに期待できるのである。

 競争状態のない所は、必ず腐敗が生まれ、停滞し、没落していってしまう。護送船団方式で守られてきた金融機関の例を見れば、一目瞭然である。すべてのメガバンクが危機に瀕し、長期信用銀行はすべて破綻した。名前が変らずに残っているのは僅かに一行にすぎない。あらゆるメガバンクは国のカンフル注射を受けて命を保ったのである。また生損保も大なり小なり似た傾向であった。これは競争原理の働かない、新規参入を認めない過保護政策の欠陥である。

 競争原理を導入すると、家族の中にも、企業の中にも、地域社会にも、行政にも、政治にも、大きな活力をもたらしてくれる。「強力なライバルがいたからここまで伸びた」という金メダリストや優秀なプレーヤーは多い。彼等は本当のことを言っているのだ。競争原理の導入によって人は大きく成長する。企業も、社会も競争することを避けてはダメだ。逆に競争状態の中に、自ら入っていくほどの勇気を是非持ち続けたいものだ。

 家庭でも、学校でも、社会でも、子供達は競争するべき相手がおらず、誠に可哀そうな状態である。子供の将来を考えればいろんな仕かけを作って、子供が常に仲間と競い合う場を用意してあげたい。それが私達の務めである。

 強い森林を作る為には土地に合う木を何種類も混ぜて植えることが大切だとのことである。木も混ぜると強くなる。人も同じである。混ぜて、混ぜて、混ぜる。この中から、すばらしい未来の大人が生まれてくることを期待したい。

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投稿者: jsb 日時: 2006年03月20日 10:06

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