原子力発電について

平成18年5月26日
○原子力発電について

 福井県は世界最大の原子力発電の地である。かつて熊谷太三郎参議院議員から原子力発電の意義についてお話を聞いたことがある。「環境に本当に優しいのは原子力なのだ」。その当時、原子力発電の安全性について、世界の人々はまだ半信半疑の頃であった。「人類の生存をかけて、原子力発電を、完全に安全なエネルギーとして、定着していくことが大切だ」と強調されていた。

 その後、チェルノブイリの原発事故が発生した。今から丁度20年前の4月26日。世界中の耳目が旧ソ連のウクライナ共和国、チェルノブイリに集まった。原発史上最悪の大事故である。大量の放射能が撒き散らされ、ベラルーシ、ウクライナ、ロシアをはじめ、欧州各国を汚染し、8000キロも離れた日本にまでも放射能を帯びたチリが飛んできた。500もの町や村が消滅し、今なお被害が続いている。WHOの推定によれば、2065年までに被爆によるガンの死亡者は16000人になろうとのこと。チェルノブイリの事故は、世界の原子力政策に大きくブレーキをかけた。その後、地球環境の悪化に伴い、原子力がまた再びクリーンエネルギーとして見直されてきている。

 「原子力のルネサンス」として、日米英欧など10ヶ国が参加して、福井県で、次世代原発の研究開発を推進するための国際フォーラム(GIF)が開催され、基本協定(福井協定)が結ばれた。原油価格高騰、中東紛争、中国等の需要増加など、原子力への傾斜を強めつつある。

 日本ではチェルノブイリの事故以来、原発は32基から55基に増えている。世界では日本だけが突出した現象である。その為にも、福井協定に盛り込まれた次世代型原発の研究開発を促進すると同時にもっともっと原発の安全対策の研究や、地域への啓蒙活動にも注力していくことが必要である。

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投稿者: jsb 日時: 2006年05月26日 18:54

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