日本経団連

平成18年7月6日
○日本経団連

 1999年トヨタ自動車の会長就任と時を同じくして経団連の会長になった奥田 碩氏とは、私はあまり面識はなかった。工販合併の頃、豊田 章一郎元経団連会長が「グローバルテン」を標榜され、鮮烈な衝撃を受けたことを思い出す。奥田 碩氏は「グローバルフィフティーン」を掲げた。この時世界一のGMは、世界シェア15%以下であった。「グローバルフィフティーン宣言」は必ず世界一になるということを内外に公言したことになる。私は興奮した。今トヨタは間違いなくGMを抜いて世界一の王座に迫りつつある。

 経団連のトップは、グローバル時代を迎えて、世界的な視野と海外経験を持っていることが重要視されてきた。グローバル競争に打ち勝つ経営者のリーダーとして、それは必要不可欠の資質である。「技術革新」と「経営改革」に努めることが求められているが、日本経済を取りまく環境は厳しさを増している。経団連の会長は財界の天皇といわれ、鉄鋼、電力の会長が歴任していた。次はキャノンの御手洗 富士夫氏である。彼も海外経験が長く、グローバルな視点から種々と新しい提案をしてくれることと期待している。

 新会長に就任した御手洗 富士夫氏は奥田 碩氏の路線を踏襲し、「イノベート日本」を旗印に日本を活力と魅力にあふれた「希望の国」にするとの強い決意を披瀝した。以下がその抜粋である。

 BRICsに代表される国々の台頭に対して、競争力の格差(コンペティティブ・エッジ)を、今後共創出し続ける事が必要。夢のある国家プロジェクトをリード役として、新商品、新サービスのイノベーションを継続する為に、税制、財政、教育などすべての施策を動員し、整備する必要がある。そしてアジアの国々との協働、分業関係をより高度なものにしたい。社会保障制度改革も身の丈に合った水準にまで引き下げることが必要。自立自助、積極進取を縦糸とし、他人を尊重し、弱者を思いやる心を横糸とする。誰もが自ら、隣人や会社の為に何が出来るか、コミュニティの為に何が出来るか、祖国の為、世界の為にどのような貢献が出来るのか、真剣に考え、実行していかなければならない。

 日本は勤勉な人材、優れた技術、協調的な労使関係、安定した政府、治安のよい社会など数多くのメリットに恵まれている。BRICsの台頭は新市場の出現であり、内外に開かれた挑戦のフロンティアこそ「希望の国」実現のカギである。

 私は御手洗 富士夫氏の経団連会長就任挨拶を聞いて、40年前のアメリカ大統領ジョン・F・ケネディの大統領就任演説を思い起こした。

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投稿者: jsb 日時: 2006年07月06日 12:40

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