金利の復活

平成18年9月8日
○金利の復活

 かつてスイスで一度マイナス金利が、短期間ではあるが、ついたことがある。しかし日本のように、5年以上の長期間、金利がゼロだったというのは、世界中でも例がない。それがやっと7月中旬、0パーセントが0.25パーセントになった。今までなかった金利が、少い乍ら復活した記念すべき日である。

 1980年代は日本経済が世界をリードした時であったが、その頃の日銀の政策金利は2.5%〜5.0%であった。それがバブル退治の1991年には数え切れない程の度重なる上昇を経て、6%を超え、バブルは一遍に吹っ飛んだ。その後、反対に急激な金利引下げ政策がとられて、4年間に6%超から0.5%にまで急落した。この一連の金利政策は、今考えてみると、間違いだったことが、誰の目にも明白である。そして金利は死んだ。1995年から10年以上、0.5%から0%線上にはりついていた。まさに「失われた十年」を、政治も行政も、演出してしまったのである。

 それが十年ぶりに復活を遂げた。めでたいことである。入院患者が、退院の日を迎えたのと同じように、私達は大いに喜ばなければならない。但しその後の急激な引上げは、厳に慎んでもらいたい。病み上りの身体にムリは禁物である。体力の回復を待って、リハビリを行い乍ら、仕事をするように、今年中の急激な、大幅な、金利引上げを実行してはならない。

 金利政策は、金融政策の最も大きな重要なものである。それだけに与える影響が大きい。日銀の保守性に大いに期待している一人である。

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投稿者: jsb 日時: 2006年09月08日 09:51

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