常識を疑え

21年3月31日
常識を疑え

少子高齢化社会が世界最速で到来するとの人口問題研究所の予測が発表された。2055年総人口を9,000万人と想定し、50年間に30%減ると予測している。そして老人(65歳以上)の比率は、現在の約22%が約40%をこえると想定している。
この想定値の予測が正しいかどうかでなく、この少子高齢化社会がもたらす「新しい社会」が悲観的なものかどうかを考えてみたい。というのは、「少子高齢化社会の到来は、日本に破滅的な悪影響を与える」という常識がまかり通っているからである。この「常識」を私は疑っている。
まず現状認識をもう一度見直してみよう。私の子供の頃日本は台湾、朝鮮半島、樺太、千島を含めて約1億人の人口であった。その時中華民国は4億人であった。現在日本は台湾、朝鮮半島、樺太、千島を失って、なお人口は1.28億人である。人口が減少を始めるといわれているが、それよりも増え続けてきた点にこそ注目すべきである。2008年出生率は増えている。
世界の中で国土の広さは60位、総人口は10位である。都市国家や小国を除くと人口密度は世界第6位の多さである。人口5千万人以上の国の中では、バングラデシュに次いで第2位である。世界第2位の過密国家なのである。日本が人口減少を心配している姿は、世界中の人々の目から見ると、何と映るのであろうか。おそらく理解に苦しむことであろう。50年後総人口が9,000万人に減ったとしても私の子供の頃(60年前ほど)よりも遥かに多い。人口減を云々したり、心配する必要はない。まさにそれは杞憂である。
「老齢化、高齢化を心配する」のも「常識」である。国民の2.5人に1人が65歳の老人になるから大変だという。この常識も疑ってみる必要がある。働く人が働かない人を食べさせていけない程の比率になるという。本当だろうか。現在の国富の所有者は65歳以上の老人が半分以上を所有している。この傾向はますます進むことと思われる。働かない人はお金持である。食べさせてあげる必要はないのである。
「山間部の長寿村」を訪ねてみると、80歳以上の方々が若々しく働いている。殆ど生涯現役の人生である。年金や利子収入に頼って無為徒食の生活を送っている人はいない。私はその生活の中に、本当の人生、本当の生きる喜びや幸せを感ずる。高齢社会もすばらしいのである。世界に奉仕する知恵や技術そして富を私達は十二分に持っているのだから・・・。

投稿者: jsb 日時: 2009年03月31日 12:57

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