発想の転換

成21年4月2日
発想の転換

敗戦後64年が経過しようとしている。資源もない、資金もない、設備もない、家もない、工場もないという「ないない尽くしの日本」が、世界中の支援を受けながら、世界の工場として「輸出立国」という金看板を掲げ、遮二無二走ってきた64年間であった。気がついたら世界の列強の位置から転落していた筈の日本が、またまたトップグループにいる。そして相も変らず「輸出依存」の体質である。
そろそろ発想の転換を図る必要がある。個人金融資産1,400兆円もの巨大なストックを有する国は、地球上に存在しない。日本だけである。そしてその金融資産を消費する人は少ない。その資産を増やす努力をする人も少ない。ただ死蔵しているだけである。自然増が少ないので消費を切りつめる人が多い。内需拡大が進まない理由がここにある。
もう一つ内需拡大の障害がある。それはインフラコストが世界一高いことである。インフラコストが高いと、経済は活性化しない。インフラコストを安くすれば、国内経済は直ちに活発に動き出す。まず今回第一弾の政策として「高速道路千円乗り放題」が実施された。これはJRや私鉄、航空会社、バス会社の料金体系に革新的な影響を与えることであろう。即ちホリディ料金の新設が相次ぐ筈である。そしてホリディーライフが大きく変るであろう。人々の行動は活性化し、経済効果ははかり知れない。
やるべきことは更に地方のインフラ整備である。地方には魅力が一杯ある。固有の魅力である。そこに人々は集まってくる。国内だけでなく、海外の観光客も激増する。
今回の「高速道路千円乗り放題」は起死回生の大ホームランである。これで日本の内需拡大が始まる。これで世界の期待にこたえられる。GDP約600兆円の日本が年率5%で成長するようになれば、年間30兆の真水の経済波及効果がある。今やアメリカにとって代れるだけのボリュームである。年率5%は決して高くはない。投資先も日本海ベルト地帯が残っている。グリーンエネルギー投資もこれからだ。エコカー投資についても日本は先頭を走っている。発想を転換し、内需拡大策を次々と打ち出す道をとってほしいものである。

投稿者: jsb 日時: 2009年04月02日 10:25

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