日本の新車販売の動向

平成21年4月10日
日本の新車販売の動向
日本の新車販売は、3年前から低迷状態に入っていた。単月でも前年同月の販売(含軽自動車)を上回ったのはほとんど皆無である。
この国内の不振を、「弱い円」を利用して、海外市場へ輸出することで、糊塗してきたのが、アメリカのサブプライムローンの問題の表面化で、信用不安と景気後退が起きて、輸出にもブレーキがかかっている。
特にリーマンショック以来、国内市場も輸出と同様に大きな落込みとなった。昨年7月を最後の花火(前年同月比104%)として、8月以降急落。本年に入って前年同月比は80%、76%、75%と壊滅的な状態となった。
そしてまた長期的な傾向として、軽自動車販売の比率が上昇を続けており、昨年11月以降は40%を超え出して、全体の半分に近づく勢いである。これはガソリン価格の高騰が、2年間も続いたことが大きい。昨年後半より徐々に安くなってきているが、「ガソリンを節約しなければ」という意識がまだ残っている。そしてそれは「地球環境を守る」という責任と義務にも合致している。この傾向はすぐには消えないであろう。若者の車ばなれ、そして生活防衛の為の節約志向の表われも無視できない。
またハイブリッドカーへの移行が、国内だけでなく世界的にも急速に進んでいる。今売れているのは、ハイブリッドカーと燃費のよい車だけだといわれているほどだ。ハイブリッドカーへの補助金、重量税・取得税の減免の影響は、甚大となろう。自動車メーカー再編、新車販売ディーラーの明日をも、大きく左右する日が近い。
駐車場業界への影響は、新車販売台数回復が今年後半から期待できるが、それを待つまでもなく、真っ先に回復を始めている。昨年末より稼働率は上向いており、ガソリン価格の安値節約志向も加わり、フォローの風が吹きはじめたようである。私達の会社の駐車場(全国2,600ヶ所、約4万台)の3月の稼働率は、久しぶりに過去最高を更新した。

投稿者: jsb 日時: 2009年04月10日 14:49

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