満室経営


平成21年7月6日
満室経営

全国賃貸住宅経営協会という名のアパートやマンションのオーナー会がある。社団法人で国土交通省の指導を受けている全国組織である。毎年1〜2回講演会等を開き、優良な住宅の提供や業界の地位向上、相互の情報交換などの事業を行っている。このオーナー会の永遠のテーマが「満室経営」である。
ビルにしてもマンションにしても、新築の賃貸住宅にしても、新しいうちは、稼働率は高い。ところが経年と共に少しずつ下ってくる。そして景気にもかなり敏感に影響を受ける。コインパーキングと同様に、稼働率の如何が、経営に大きなインパクトを与える。満室経営を貫くことが唯一、最大と言ってもよい程の大きな要素である。ところが、実際には、この簡単な「満室経営」を実行、実現することが、なかなかに難しいのである。
満室経営を貫いているオーナーに会ってみると、共通した特徴がある。それは先ず自分の物件を常によく見ていることである。私はそこに「愛情」を感じる。自分の物件に愛情を注いでいるのである。管理会社に任せきりにせず、常に見てまわり、次々と対策を考え、そして手を打っていっている。
経年と共に、品質は劣化する。設備は時代遅れになる。それを防ぐために手を討ち続けているのが名オーナー達である。同じ地域で、同じようなアパートを経営していながら、経営の良し悪しで結果に大きな差が出ていることが多い。この原因は、物件に対する「愛情」と「執着心」、そして時代の流れを直ちに取り入れる「経営センス」と「機敏さ」にあると思う。
満室経営を貫いているオーナーの家賃は決して高くない。しかし安くもない。次々と発生する諸問題や諸クレームに、直ちに、誠心誠意対処しているから、入居者や管理業者の評価が上るのである。この成功、不成功の差は、「勿体ない」という考えをオーナーが持っているかどうかで大きな差になっていく。また「十方よし」の精神を持っているかどうかにもよる。自分の利益を考える前に、まず相手の利益を先に考えてあげることによって、満室経営が出来るのである。

投稿者: jsb 日時: 2009年07月06日 13:49

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://119.245.185.34/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/1673

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)