自動車の軽量化

平成21年9月2日
自動車の軽量化

自動車部品のリサイクルが進みつつある。私の事務所の椅子はカーシートをとりはずし、回転できるように改良して使っている。違和感は全くない。長時間座っていても疲れない。快適シートである。
「車両総重量」とカタログに表示されているのを、各車それぞれ比較してみると、車がいかに重いかを発見し、驚く。小型車の平均重量は約1tである。重量を30%軽くすると、燃費は20%向上するという。重量を30%軽くする研究が今進みつつある。
エンジンが重い。サスペンション(足回り部品)も重い。ボンネットは見た目より遥かに重い。かつてのエンジンと最近のエンジンと比較すると、アルミが多く使われている。かつて車は殆どが鋼製であった。最近はFRPなどの樹脂の多用がどんどん進んでいる。鋼製から特殊鋼への進化も顕著である。日本の自動車産業を支える技術革新の裾野は広い。アメリカのビッグスリーを窮地に追い込んだ遠因は、この総合的な技術開発の差なのかもしれない。
小さく見えることを積み上げていくと、大きな差が出てくる。部品点数それぞれを30%を軽くする方法を考えていくと、目標が達成されてしまう。私は車の電装品の軽量化も進むと考えている。不必要なもの、大きすぎるものの検討もされることであろう。例えばタバコ用の灰皿、ライターなどは要らない。運転中の喫煙は危険であり、同乗者の健康にも悪影響を与えるからだ。
車は剛構造であった。それが徐々に柔構造に変りつつある。この傾向は「軽量化」の要請が大きくなると共に、更に進んでいくであろう。軽い素材への置き換え、強度の増強による原材料のカット、新材料の誕生など車をとりまく開発の波は大きなうねりを見せだしている。インドや中国の自動車メーカーとの競争が始まるのは避けられない。そこで競われるのはまず「燃費競争」である。「軽量化競争」である。新電池開発と電池重量の軽減、電池の耐久性向上などハイブリッドカーや電気自動車の普及と共に、新たな研究開発が求められてきている。モーターの小型高性能化は既に完成の域にある。問題は電池である。

投稿者: jsb 日時: 2009年09月02日 09:06

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://119.245.185.34/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/1752

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)