女性と政治

平成21年9月9日
女性と政治

今回の衆議院議員の選挙で、私が注目していたのは、女性の動向である。選挙はかつて血縁で始まった。それが地縁につながり、企業選挙や組合選挙になり、最近になってやっと「マニフェスト選挙」になってきた。平塚らいちょう、宮本百合子、奥村むめおの時代から、女性の政治運動は輝かしい歴史を繰り広げてきた。世界的に見ると日本での普通選挙は決して遅くない。まして全く同権の女性選挙権、被選挙権を獲得した日本の女性達は、世界でも最も早く正確な男女同権を獲得した国に属する。
日本の総人口に占める女性の比率は、少しずつ高まりつつある。これは高齢化社会のもたらす現象である。女性の寿命が男性よりも遥かに長いからである。ということは女性票の方が、男性票よりも多いということになる。「選挙運動は女性から」とは、私の経験から言える真実である。「男の一票は当てにならないが、女の一票は五票になる」とは福田一直伝の言葉である。
アメリカに、大統領夫人を讃える言葉がある。「偉大なる男の背後に、必ず偉大なる女性がいる」。アメリカは人種差別の国である。同時に女性差別もごく最近まで続いている。日本は反対に、有史以来女性が天下に号令したケースが多々あった。そして戦後、女性の政治参加はどんどん進んできた。女性が、日本の政治を変える鍵をにぎっていると私は信じている。
日本の会合に出席すると、大抵の会議の出席者は殆ど男性である。ロータリークラブもそうである。女性会員の比率が極端に低い。ところがレストランへ行ってみると、逆に殆どが女性である。観光地でも女性比率はどんどん上昇中である。私達の気付かないところで、女性の社会的地位が向上しているのである。
政治についても同様である。今回の選挙で当選した女性議員の比率は11%と微増であるが、世界の平均は約19%である。まだ世界のレベルには達していないのが残念であるが、現実主義の女性達が、これからの日本を変える一大勢力を築いていく予感をおぼえる。福井県選出議員7名中1名が女性である。
世界中の富の7割は女性が握っているといわれている。近い将来、政治の7割を女性が握るのを、私は予言したい。彼女達にはその能力も、識見も、十分備わっている。それを私は知っているからである。

投稿者: jsb 日時: 2009年09月09日 09:20

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