東京も不景気

平成21年9月24日
東京も不景気

東京出張の折には、いつも好奇心が刺戟される。今回は地下鉄の車両の中の広告が気になった。空枠が目立つのである。数えてみたら約3割が空いている。こんなことはかつてなかったように思う。そして約4割の広告が「多重債務相談」である。本来の広告らしい広告は約3割しかない。まさに異常事態である。
東京は日本ではない。東京は別世界だとよくいわれる。しかし今回の不景気は、その別世界のはずの東京をも、直撃しているようである。
大企業の広告宣伝費が大幅にカットされているようである。殆どの企業はゼロベース予算だという。新聞社も、テレビ局も、雑誌社も、広告会社も、この厳しい不況に直面している。しかしインターネットや携帯での広告が伸びているので、その方面の企業は、不況の影響は受けていないようである。
今回の政権交替により、政治空白ができてしまった。選挙前から数えると3ヶ月にもなろうかと思われる。この厳しい世界情勢の中での政治空白は、日本経済にとって、誠に憂うべき事態である。自民、民主両党共、速やかに行動を起こし、有効な景気刺激策の実施を行うよう希望する。
東京の地下鉄に乗って感じた私の異様な不安が、杞憂であってくれることを祈っている。自民党がやろうとした景気刺激策がただ単なる対立感情だけで無視されたり、減額されたりすることは、状況が厳しすぎるだけに危険である。今は速やかに諸手続を斉々と実行していくことが肝要である。
 マンガの殿堂の建設が目つぼにとられて、反対の槍玉にあがったようであるが、日本のアニメ、マンガ、ゲームは、自動車などのハードウェアに対する、ソフトウェアとして世界中から歓迎されている。世界に冠たる「マンガ」や「アニメ」「ゲーム」などの日本特有のソフトウェアの殿堂を、日本各地に作っていくことは決して無駄ではない。立派な文化施設であり、教育施設である。しかも世界一流の中身のある施設である。
世界一流といわれる大英博物館やルーブル美術館、オルセー美術館、メトロポリタン美術館等の展示品は幾世紀にも亘って、世界中から集めてきた美術品である。世界の宝である。たかが「マンガ」との論調が多い中で、私はあえて「マンガミュージアム」の建設を推薦したい。時代はどんどん変ってきている。世界中で日本のアニメやマンガのキャラクターが売れている。ゲームが売れている。ポケモンや美少女戦士セーラームーン、ドラゴンボール、ゲゲゲの鬼太郎などは世界中で毎日大活躍をしているのである。また欧米からのマンガ・アニメ研究者、作家希望者の来日は、後を絶たない。景気刺激策として、でたらめに「マンガミュージアム」の建設が計画されたのではないことを強調しておきたい。
 

投稿者: jsb 日時: 2009年09月24日 10:40

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