農業への進出

平成22年4月14日
農業への進出

農業法人でなく、一般企業の農業への参入が昨今から認められるようになった。福井県では既に3社が参入した。石川県では6社、富山県では9社とのことである。農業の将来に魅力を感じて進出したのかどうかは、聞き取り調査をしていないので、定かではない。しかし建設関連業からの進出が多いのを考えると、本業の未来の厳しさより、農業の未来の方を選んだのであろうと想像できる。
さて農業に進出した企業は何を作っているのだろうか。日本の農業生産物の内訳は米、花卉、果物、野菜、キノコ類等に分類されている。工場型生産方式やビニールハウス方式などを含めすべての農業分野の中で、米を作っている企業は少ない。小麦やトウモロコシは殆ど皆無である。日本はネギ(エシャロットを含む)生産世界一である。ホウレンソウは三位、ミカン類は四位、キャベツは5位、イチゴ、キュウリ、キウィフルーツは6位である。米は減反政策前は3位だったが、今でも10位である。これらの高価格で売れる生産物への進出が新規参入者にとって魅力的である。そして同じ野菜を生産するのでも、一般農家の方法をとらず、「カット野菜」として出荷したり、販売先と提携しながら、客先のニーズを生産現場に生かしていっている。農業へのマーケティングの導入である。
敗戦後、日本の小売業界、流通業界はアメリカに学び続けて、今日を迎えているが、農業はどの方向に進んでいくのであろうか。私は農業への「マーケティング」の導入と、「大資本」の導入と、「知的財産権」の導入が求められるであろうと考えている。日本の農業のレベルが予想以上に高いのを調べてみて初めて知った。
福井県の農林水産部長が交替されたので、表敬訪問し、農業について今後の指導をお願いした。福井県の農業の未来を私は信じている。なぜなら福井は日本を、世界を制した「コシヒカリ」の生みの国である。もしもあの時コシヒカリの品種の特許が確立していたらと思うだけで楽しくなる。福井にはまだまだ宝ものが一杯かくれている。


投稿者: jsb 日時: 2010年04月14日 16:54

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