キラリ会

平成22年4月27日
キラリ会

福井県下で活躍している組織の長で、他府県出身者の方々を集めて「ヨソ者の会」をつくり、「ヨソ者の知恵」を集めて、福井県のために役立てられないかと考えて早や3年が経過した。毎月1回(12月1月は休会)開催する会である。今回は30回記念に北陸経済連合会の新木富士雄会長をスピーカーにお願いした。テーマは「再び環日本海時代――北陸のこれから」である。日本海側の中心に位置する北陸3県の歴史的な特徴や現状の優れている点、また将来のあるべき姿など、豊富な資料とデーターを駆使して格調の高い講話をしていただいた。
その中で経営者としての心構えを教えられた。事業を成し遂げるには・・・1.明確なビジョン(理念)2.ビジネスを実現する形と気持のコンセプト(概念)3.成功に至るストーリー(道筋)・・・この3つが必要不可欠とのことである。そして注意すべき所は、ビジョンとコンセプトを深く印象付け、正しく認識させる為の、シンボル(象徴)が必要である。またストーリーは入り易いものでなく、入り難くとも出易いものを選べとのことであった。
これ等の言葉は堺屋太一の「世界を創った男チンギス・ハン」の中にあるとのことで、私は記憶にある言葉であったので書架を探してみた。見当たらないのでえきまえのアオッサの中になる市の桜木図書館へ行って第1巻を読んでみた。間違いなく以前に読んでいた。チンギス・ハンの「人間に差別なし、地上に境界なし」というビジョンが、くり返し使われている。僅か数百万人のモンゴル系部族が、僅か50年程の年月の間に、ユーラシア大陸の殆どの国々を支配してしまった歴史を、今更のように気付かされ、感銘を受けた。チンギス・ハンにも絶体絶命の危機が3度あったとのこと。この危機に際しては、沈着冷静、そして機敏な行動で切り抜けている。13世紀のモンゴルと21世紀のアメリカの相似性に気付かされる場面が、数多く見受けられる。多人種、多文化、多宗教を容認して拡大していった点、強大な軍事力を背景に大量報復の軍事戦略をとった点、不換紙幣を発行した通貨政策、強く完璧な統制力と指揮命令系統を持つ組織、そしてビジョン、コンセプト、ストーリー。
久しぶりに堺屋太一氏の小説を読んで心が躍った。キラリ会に参加し、新木会長の話を聞いたおかげで、またこの本に出会い、感動を新たにしたのである。今またチンギス・ハンのビジョンやコンセプトそして成功のストリートを再評価するべき時代が来たように思う。私達の会社にとっても、直ちに役立つ言葉だと考えて、社長にコピーを渡すことにした。

投稿者: jsb 日時: 2010年04月27日 18:05

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