酒カスの人気

23年8月10日(水)
酒カスの人気

NHKテレビの人気番組「ためしてガッテン」が有名だ。昨年の暮れに放送されたのは「酒カスの魅力」についてだった。伝統の発酵食品の酒カスには、驚きの健康効果があることを証明する番組である。その結果は三つのパワーが確認された。一つ目は悪玉のLDLコレステロール値を下げたり、便通をよくする「レジスタントプロテイン」の存在である。これは消化されにくい性質なので、小腸まで達し、そこで余分な脂質や油分を捕まえて体外へ運んでくれる、お掃除屋さんの役目である。二つ目はビタミンB群で、貴重なビタミンB2は米の26倍もあり、B6は47倍も含まれている。更に三つ目はうまみ成分のアミノ酸である。これは米の583倍に激増してしまう。これらはすべて米とこうじと酵母の力が結合して作られてくる。健康長寿の源は、酒だけでなく酒カスにも力があるのである。NHKの番組と同時に、店頭にあった酒カスは瞬く間に売り切れとなった。今あるのは圧縮して空気を抜いて、夏まで熟成された練りカスと呼ばれるもので、カス漬けなどによく使用される。冬の新酒の時の酒カスは板カスと吟醸カスとがある。板カスはポピュラーでよく焼いて食べたものだが、吟醸カスはやわらかでしっとりとしており、これで漬けた奈良漬は酒の成分を含んでとても美味である。また今年の秋口から年末にかけて、酒カスのブームが来るのは間違いあるまい。今からその時に備えておきたい。今夜はしっとりとした奈良漬で夕食を楽しみたいものだ。

投稿者: jsb 日時: 2011年08月10日 20:36

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