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山水画の祖、王維
4月12日
山水画の祖、王維
王維即ち王摩詰は政治家であると同時に、画家であり詩人であった。その発想の原点は、輞川の山中の荘園での生活にあるといわれている。荘園の山水の風景が理想郷であると感じ、その自然の中に住み、詩をつくり、絵を描くことに最高の幸せを感じていた。これはあたかもブータン王国の山中にいるようだ。ブータンは国全体が理想郷で、人々は高山の谷あいの川の畔に住んでいる。夏は放牧のヤクを追って山へ登り、冬は標高の低い農地に降りてくる。自然は厳しいけれど、豊かな恵みと、清楚な心の豊かさを与えてくれる。王維は南画の祖といわれ、その絵は日本の茶道会から最高の賞賛で迎えられている。王維の描く山中に住む仙人の姿は、老いてなお陋屋で瞑想する理想的な人生を表わしているのだろうか。
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