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2009年10月30日
健康長寿の福井県 その１
平成21年10月30日
健康長寿の福井県 その１
単なる長生きではなく、健康で毎日の生活を楽しみ乍ら、長寿を全うするのが私達の理想である。生活の質（Quality of Life）を追求することを忘れてはならない。寝たきりや痴呆症やうつ病になっての長生きは決してうれしいものではない。
福井県では西川一誠知事の発案で、健康長寿の福井県という看板を掲げ、県民が生活の質を維持しながら百寿をめざす運動をスタートした。地産地消の観点から、地元の長寿食の研究から「越前おろしそば」が健康長寿食の優等生に上げられた。「そば好きは長生き」という諺があるが、そばには血管を丈夫にする成分が多い。そばの原産地は中国の雲南省付近であることが判明した。痩せ地や高冷地でも種子をまいてから、僅か７５日で成育し、収穫できることから、凶作対策に古来より使われてきた。そばにはルチンという抗酸化物質が多く含まれており、赤ワイン・茶・大豆に含まれているポリフェノールが細胞の酸化を防ぐ役割を果たすと同時に、細胞が錆びない様にする働きがある。そば１００％の「生そば」に大根おろしをかける「越前おそしそば」は健康食の筆頭にあげてもよい。
そして福井県では豆腐と油揚げを食べる習慣がある。油揚げの消費量は日本一である。豆腐や油揚げの味噌汁が好きな人は長寿である。その原因は大豆である。タンパク質やカルシウムが多く、ビタミン・ミネラル・繊維質が多い。そして、「レシチン」が多く含まれている。これは神経伝達物質の原料であり、記憶力を高めボケを防いでくれる。「イソフラボン」も含まれており、カルシウム吸収を促進する。「サポニン」はコレステロールや脂肪を洗い流してくれる。「オリゴ糖」も含まれており、腸内のビフィズス菌の栄養になる。枝豆や納豆、大豆、きな粉は健康食の第二である。
そして信仰心の厚い福井県では精進料理が古来より受け継がれてきた。特徴のあるのは「ゴマ豆腐」である。「黒ゴマ」には「セサミン」が含まれており、酸化を防ぎ動脈硬化を予防する。「アントシアニン」は脳細胞を守り、免疫力を高める。「セレン」は若さを保つ力があるといわれ、楊貴妃やクレオパトラは「ゴマ」を積極的に食べたといわれている。ゴマ１００グラムに「ビタミンＥ」は1.3mgあり、5.1mgの「ナイアシン」とともに、美容効果があるといわれている。ゴマには性力を増す亜鉛や、ビタミンＢ１も含まれており、万能の食品といえる。これを野菜にふりかけたり、和え物にして食べる習慣はすばらしい。ゴマは健康食の第三である。
第四の健康食は「ご飯」である。「お米」である。「コシヒカリ」である。福井はコシヒカリ生誕の地である。米にはブドウ糖の元の糖質が多い。タンパク質もある。繊維質、亜鉛も含み、「ギャバ」は血圧の安定に役立ち、脳内血行をよくし、脳を活性化させる。よく噛んで食べることにより、健康維持のもとになる。米食を長く続けていることで日本人は世界一の長寿国になれたとも言われる程、良質な健康食である。
2009年10月29日
金沢の町並
平成21年10月29日
金沢の町並
金沢のファンは多い。加賀百万石の城下町というので、昔のまちの面影を、大切に守り育てていることが人気のもとである。まちを歩いても、中心市街地を車で走ってみても、「まちが美しい」「まちに清潔感が漂っている」。金沢市長の山出 保氏の長年の市政を通して、「しっとりとした町作りをめざす」という方針が徹底しているおかげでもある。
また金沢はＰＲが上手である。兼六園の琴じ燈篭の、優美なポスターにひかれて、金沢を、兼六園を訪れる観光客は多い。しかし実際の琴じ燈篭を見て、がっかりする人もまた多い。雪づりも同じである。冬の風物詩として定着した感のある兼六園の雪づりは、ポスターによく映える。
東のくるわ、西のくるわ主計町などの有名な花街と、芸妓達は今なお健在である。この厳しい時代に、まちと、これ等の人々を養い続ける金沢経済の底力は、たいしたものである。
看板に対する金沢市の規制は、かなり厳しい。コインパーキングに対しても、看板の色や文字の色にまで干渉してくる。まちの調和を乱すことのないようにとのことである。幟や旗についても同様で、数が多いと直ちに苦情が入る。交番所の巡査のパトロールと同様に、市の中心部を巡回する町並保存のチームがあるかのごとく、しばしば指導が入る。
百万石通りに位置する百貨店大和が、不調である。本店を含めて石川県、富山県、新潟県下に7店舗を展開している。4年連続の不調で、特に最近2年間の赤字が大きい。7店舗の内、4店舗を閉めるという。香林坊の本店は、金沢の町並みを印象付ける重要なシンボルだけに心配していたが、本店は更に拡充の方針のようである。
町並を形成し、賑わいをもたらし、人々を楽しませる百貨店が各地で苦戦している。百貨店のコンセプトをもう一度原点にかえって見直し、脱皮する必要があるように思う。小売業界で唯一の勝ち組となっているのは「ユニクロ」である。一番難しい商品といわれる「衣類」を扱っている「ユニクロ」がなぜ快進撃を続けられるのか。価格戦略だけではない。仕入戦略だけでもない。マーチャンダイジング特にカラーバリエーションへの注力は並々ではない。勝ちに「不可思議」ありである。
2009年10月28日
オーナーセミナー
平成21年10月28日
オーナーセミナー
財団法人日本賃貸住宅管理ビジネス協会主催、社団法人全国賃貸住宅経営協会共催の「満室経営セミナー」を先週、福井商工会議所で開催した。福井県支部では、ほぼ毎年1回以上も開催しているが、今年は春に続いて2回目の開催となった。
現在家賃には消費税がかけられていない。低所得者に対する配慮であるが、消費税の大幅上昇が実現すると、非課税の対象を見直すことになりかねない。
北陸三県の住宅事情は持ち家比率が高く、全国的に見ても良好である。それだけに北陸の賃貸業界の経営状態は苦しく、大手業者の参入も多くはない。アパートやマンション、借家のオーナーも拡大意欲が乏しく、現状維持がせい一杯の状態である。そこへ消費税アップということになると、家賃の値上げが難しい中、消費税分がオーナーの負担になりかねない。そんな危惧を持っていたが、今回、民主党政権が誕生し、消費税の4年間凍結ということで、ほっと胸をなでおろしたオーナーが多いことと思われる。
北陸三県の景気は悪い。新聞、テレビの報道は、2ヶ月連続上昇をうたっているが、今年上半期、4月から9月までの電力の需要消費量は、北陸電力管内でマイナス18％、福井県下（嶺北）ではマイナス12％強となった。戦後最悪のマイナス幅である。
ゼネコン、不動産業界に対する金融機関の融資態度は、どの金融機関も厳しく、不動産が全く流通しない状況となっている。その反面、外国の金融機関の経営状態が悪くなると、日本の金融機関から多額の資本注入が行われる。また一時少なくなっていたＯＤＡ対外援助も増えている。しかし、足元の、日本経済の根幹を支える中小企業への支援が、資金量の多寡を含めて弱い。民主党の「コンクリートから人へ」というスローガンは、果たして正しいのであろうか。私は正しいとは思えない。ハードとソフトのバランスを考えることは必要であるが、投資効果、それも一次、二次、三次の効果をも考えた投資が行われる必要がある。
空室率の上昇が心配である。オーナーからの相談も最近増えてきている。相談の上位は「空室対策」「家賃滞納」「相続問題」である。特に顕著な傾向は、赤字資産の相続に関する問題が増えてきている。オーナーの倒産も含めて、今迄考えてもいなかったことが起きつつあるものと思われる。政策の継続性を含めて、民主党政権には、この際大いに働いてもらう必要がある。スピーディな対応を期待している。
2009年10月27日
百寿の科学��
平成21年10月27日
百寿の科学��
老人社会となることにより、マイナス面を指摘する声が多い。本当にそうなのか、よく考えてみたい。高齢社会は新しい需要を創設し、新しいビジネスチャンスを生み、新しい雇用の受け皿となっている。新しい資格だけを上げてみても、ケアマネージャー、ホームヘルパー、介護福祉士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、義肢装具士など数多い分野である。給与水準が低いと問題になっているが、これは需要がどんどん増える背景の中で、おのずから解決されていく問題である。給与水準の改定はもはや時間の問題である。また機器開発という視点から見ても、20世紀の車ほどのインパクトはないが、健康維持促進機器、日常生活支援機器、医療・介護福祉支援用機器と数多くの分野に広がっている。
誰もが「元気で長生きがしたい」と考えている。親しい人や、まわりの人々に迷惑をかけながら長生きをするのは確かに辛い。元気な状態で長生きをし、最期は高齢でポックリ死ぬことを願っている老人は多い。そしてこの願望は日本では現実のものとなる。医学統計的には「垂直死」という。平均寿命も健康寿命も日本は世界一を保っている。人生90年時代に入りつつあるとみた方がよい。そしてこの「垂直死」の理想型が、出現しつつある。 百歳から101歳までの一年間の生存率は36％であり、百寿者の一年はものすごく長い。105歳以上の生存率は5％にも落込んでしまう。「垂直死」が現実のものとなっているのである。
高齢者の調査がどんどん進んでいる。科学のメスが入りつつある。今迄の調査は、全体の平均値を追求する平均的な調査に頼っていたが、百寿者が4万人を超えた現在では、個人の追跡調査の信頼性が高まり、百寿者1人1人の追跡調査の平均値を集計する個人追跡調査が行われている。
百寿者の家計には長寿者が多い。遺伝子が長寿に関係していることは明らかである。しかし長寿の遺伝子があるよりも、逆に危険因子に屈する遺伝子が少ないと見た方が正しいようである。
生活環境も影響する。農村に長寿者が多く、出産順位は長男長女が比較的多く、高学歴者が多い。職業は農業が多いが、教員、経営者など知的職業も少ない。趣味を持つ人、喫煙しない人が多く、アルコールを常用した人も多い。食事は三度キチンと取り、適度の運動、長い睡眠をとる人が多い。昼寝をする人が多く、睡眠時間は12時間以上であり、経済的に恵まれた人が多い。
体質は、体温が低い。血中インシュリン値が低い。長寿マーカーとされているDHEA−S値（デヒドロエピアンドロステロシ・サルフェート）が高い。こえは抗がん、抗糖尿病、抗肥満、抗自己免疫、抗動脈硬化の作用を持ち、通常は加齢と共に低下するものである。これは副覧網状層で作られる性ホルモン物質で、加齢と共に分泌が低下する。また体型は小柄で痩せ型が多い。男性よりも女性の百寿者が圧倒的に多いが、その正確な理由はまだ解明されていない。ただしQOLでいうと女性の百寿者は寝たきりの人が多く、骨そしょう症が原因である。
2009年10月26日
百寿の科学��
百寿者の研究が進んでいる。それによると、百寿者の脳をはじめ血管の動脈硬化はすすんでおらず、高血圧や腎疾患が少ない。若い頃から重労働に従事し、仕事を愛し、苦労を克服してきた人が多い。順応性も高く、高齢になるまで働き、活動的、意欲的であり、自立心が高いが、社交性もあり、友人が多い。知的活動能力が保たれ、聴覚、視覚、知、情、意の脳機能も統合的に保たれているという。
ADLという指標がある。アクティビティデーリーリビングの略で、生活上の自立を計測判断する指標である。百寿者のADLを調べると、約30％の人が劣悪なADL状態で、介護を必要としているが、約70％は自立しているのである。百歳現役が奇跡でない時代を迎えようとしている。
QOLという指標がある。クオリティオブライフの略で、日常生活、健康、外見などをスコア化し合計した指数である。身体的な生命の質、個人の生活の質、社会的な人生の質を、それぞれの項目にわけてスコア化するものである。QOLを阻害する要因は、まず老人病であり、機能低下であり、精神面の変化である。
脳は百寿達成のために、大きな力を持っていることはあまり知られていない。脳機能特に高次脳機能の活性化が非常に重要なかかわりを持っている。新聞を見る、人と会話を楽しむ、冗談を言う、テレビに興ずる、種々の判断をする、ものを考える、創意工夫をするなどの機能である。この脳機能を活性化する努力を継続して行っていく先に「百寿」が見えてくる。
老人病とは老衰とガンである。老衰とは病名の明確でないものを言うが、その殆どはガンであろう。最近ではガン、心疾患、脳血管障害、肺炎、事故、自殺、老衰と、老衰は第7位の死因に下っている。しかし老人病の中で最大の課題になりつつあるのが「認知症」である。これは臨床上の問題と同時に、介護する側の問題が深刻である。そして高齢化の進展と共に「認知症」の患者は、急増している。今や国家的課題となってきたとの指摘もある。「認知症」は百寿に至る者にとっては、陰の部分である。何とか避けて通って「百寿」を全うしたいものである。
「転倒」も、百寿至るために避けなければならない重要なポイントである。転倒により大事になることが多い。これはバランス感覚を養うことで大きく改善されるという。片足で立つ訓練を続けるのである。僅か1日数回ずつ行うことで大きな効果を期待できる。是非実行したいことである。
2009年10月23日
百寿の科学��
平成21年10月23日
百寿の科学��
100歳を超える人を百寿者という。20年程前に、きんさんぎんさんという百寿の双子の姉妹がテレビを賑わした。二人とも元気はつらつとして、とても100歳とは思えない。それが人気を呼んだ。今年はその百寿者の数が4万人を超えた。世界で4万人ではない。日本で4万人を超えたのである。それだけに国をはじめ、長寿にあやかりたい人や、医師、健康を研究する人、長寿食を研究する人など、多くの人々が百寿者の研究をはじめている。
加齢と共に、いろんな生理機能が徐々に低下していく。しかし言語能力とか判断能力は低下せず、経験を積むことで逆に上昇するといわれている。百寿者を研究することにより、加齢の個人差、食習慣の長寿への影響、運動や遺伝と長寿との関係など裾野が広がっている。
2004年3月に愛知県大府市東浦町に設立された国立長寿医療センターでは、長寿医療や研究、教育、研修、情報発信を行っており、世界に健康長寿情報を発信する基地の役割を担っている。国をあげて長寿社会到来の前に、その対応をしているのは誠に心強い。この施設は祖父江逸郎名古屋大学名誉教授が1995年設立した「長寿医療研究センター」が基になっており、日本における「百寿研究」はかなり早い段階から始まっていることがわかる。
秦の始皇帝が、蓬莱の島とされた日本に、不老不死の薬を求めて、徐福を遣わした故事をはじめ、日本には古代より長寿に関する伝説が多い。歴史を調べても百寿者を数多く見つけることが出来る。この原因をさぐり、少しでも百寿に近付きたいと願うのは人間のはかない性であり、願望である。始皇帝や後の貝原益軒らと同じく、百寿を科学することに意義がある。2050年には、日本の高齢者人口は35％に達すると予測されている。その対策を考える必要もある。
公的介護保険実施の前後から、老人介護福祉施設が増えてきた。入居者は80〜90歳が平均とのことである。ところが入居者とほぼ同年代の老人グループが農村や山村に多く、そこでは未だに現役で農林作業を行い、自立した生活を送っている。他方、都市ではグループで旅行、グルメ、買物、観劇に精を出す高齢者がいる。また自宅で家族やヘルパーの支援、介護保険の恩恵を受けている高齢者も増え続けている。
日本は平均寿命、健康寿命、百寿者率も、高齢化のスピードも世界一である。現在は65歳以上が高齢者としてデータを作られているので、この年齢が規準になるが、1970年の高齢化率は7％、1985年で10.3％、1994年で14％、2002年で18.5％、2008年22.1％となった。
百寿者（英語でセンティナリアン）は、2002年1万5,475人、2003年9月には2万561人、2008年3万6,276人。2009年4万人突破と急増している。爆発的に増えているといった方がよい。21世紀は百寿社会かと思わせる増え方である。
2009年10月22日
住み替え議員削減について
平成21年10月22日
議員削減について
先日東京からタナベ経営の中副会長が来福され、しばし懇談の機会を持った。その折、新政権が目指す「ムダを省く」という政策に話が及んだ。わかり易い例を挙げると、平成の大合併による地方議員の削減が、自治体によってバラバラであり、十分な合併効果が上っていないのではないかとのことである。例えば豊田市は周辺町村を合併し、大幅議員削減を断行しているが、それに近い削減を行ったところは少ないとのことである。参議院との二院制の効用や、衆議院の比例制の問題についても熱い議論になった。今回の選挙では当選した民主党議員のうち、130人を超える一年生議員が含まれている。選挙の洗礼を受けて当選したのであり、何の問題もないが、衆議院議員の3分の1にも達する一年生議員が、国家の舵取り役として十分に機能してくれるかどうかの不安がないのかということである。選挙制度に対する疑問を禁じえない。
また民間企業では血のにじむようなリストラが行われ、経費カットや人員削減が各方面で行われ、市場への悪影響が心配されている。現在の日本においての最重要課題は、この雇用の確保なのである。コストに占める人件費の比率は徐々に高くなっており、経営を維持する為には、雇用に手をつけざるを得ない企業がどんどん増えてきている。企業によっては、業界によっては、やめるも地獄、とどまるも地獄という厳しいところが出てきた。
ところが国会議員をはじめ、地方自治体の議員は、民間企業と違って、社会情勢や経済環境とは連動しておらず、厳しい国家財政や地方自治体の財務内容の悪化にかかわらず、地位が保たれている。平成の大合併が、議員や役職員のリストラを前提として、財務内容を健全化しようとしていたはずである。この前提をまず実現し、次の改革に進む必要があるのではなかろうかというのが私達の希望的観測となった。
中副会長は和歌山県の出身で、中学卒業後苦学して大学を卒業されたとのこと、大らかな人間性に、そのご苦労の陰が全く見られないのに驚いた。和歌山県出身の私の友人、ガンコ寿司の会長小嶋淳司氏、酉島製作所の大江佳典会長とは面識がないとのことであったが、皆さんに共通する南国紀州の明るい円満な人格を私は感じとった。大阪の本社跡地を同業のパーク24に賃貸しているとのこと、今後は私達にも提案の機会をいただきたいとお願いした次第である。
2009年10月21日
午前6時
平成21年10月2１日
午前6時
今日も快晴になるのか、日ノ出を迎え白山連峰に続く東方の山々の上がピンクに染まってきた。いつ見ても朝日は、気持を明るくしてくれる。刻々と変る空の色、天の広がりに我を忘れる一刻である。
この一日の始まりである朝の明るさを、気持の明るさを、今日一日だけでも持ち続けるには、どうすればよいのであろうか。テレビも新聞も、明るいニュースを殆ど報じない。地域社会も、日本も、世界も、そんなに悪いのであろうか。そんなに暗いのであろうか。未来についての暗い予想が多すぎるのではなかろうか。心配のしすぎではなかろうか、自分に対する自信がなさすぎるのではなかろうか。私は日本人は敗戦後、自虐性が強くなり、自信喪失症にかかっていると考えている。常に未来への予想は暗く、先行き不安を吹聴する傾向が強い。それが閉塞感を生み、若者の希望を失い、社会を暗くしていっている。
未来は本来明るいものである。一点の曇りもない快晴の世界であるはずである。その明るい未来に向けて、自分を信じ、他人を信じ、地域を信じ、国を信じて生きていくのが、私達に出来る最善の道であり、唯一の道である。
日本を信じよう。日本人を信じよう。そして私達の能力に自信と誇りを持とう。現状は厳しくとも、今日一日力を尽くし努力すれば、必ず明るい明日は来る。
私達のまわりの人達をよく見てみよう。輝いている人がいる。生き生きと活躍している人がいる。輝いている人は美しい。生き生きと生きている人は美しい。個性を思いきり発揮している人達である。個性を発揮すると前向きに生きることが出来る。前向きに生きると輝き出す。生き生きとしてくる。それはそんなに難しいことではない。自分の持てる個性を存分に発揮すればよいのである。人生一回きりである。個性的であることは罪ではない。逆にとても美しいことである。
19世紀末から20世紀にかけて、ダーウィンの進化論が持てはやされた。「変化に対応するものが勝ち残ることが出来る」という。そしてそれが一部の白人によって「白人の世界制覇」の道具に使われた。白色人種が人類の頂点にあり、白、黄、赤、黒と劣化しているとの誤説を流布した。そして私達すら危うくそれを信じようとした。それはロシア帝国を生み、地球の大部分は白人のものとなりつつあった。それを打破したのが日露戦争である。白人のロシア帝国を弱小国日本が破ったのである。これは奇跡として有色人種のすべての人々に自信を与えた。第二次世界大戦で軍事力でアメリカと対等に戦える力を生み出したのは、日本だけである。そして敗戦後世界中で民族自決、独立の動きが広がり、白人支配の世界は短い期間で崩壊していった。日本は敗戦後僅か数年で立ち直り、奇跡の復活を遂げた。今や世界トップレベルの繁栄をしているのである。
この僅か100年間を翻ってみても、私達の先祖、先輩の方々がこれ程の力を発揮され、世界のために貢献しているのである。今日今もこの世界トップレベルの地位は決して揺らいではいない。揺らいでいるのは私達の自信だけである。自分を信じ、日本を信じ、明日を信じて生きていこう。次世代に夢と希望を与えることが私達の究極の使命である。
2009年10月20日
豊田三郎画伯をたずねて
平成21年10月20日
豊田三郎画伯をたずねて
友人の経営するコロンバの「マロンパイ」がおいしいので、これを手みやげに休日に豊田三郎画伯を訪ねた。満101歳をこえられた画伯は相変わらずすこぶる元気である。百寿者、センティナリアンである画伯は、私達と同様、いや私達以上に元気である。大阪のNHKがテレビの収録にきて、画伯が元気に、現役で油絵を描いているのに驚いたという。画伯は現地でしか描きはじめないのだ。自然に感動し、その自然からいただく感動を画面に定着するのが仕事なのである。だから創作の第一歩は画架を立てる位置決めから始まる。場所が決まったら、画架を固定する杭打ちを自分でする。次回に来た時の為である。そして描き始める。収録の時の作品をかい間見せてもらったが、その筆勢に視聴者は驚くことであろう。
また講演会の話が来ていた。その準備に忙しいとのことである。これでは絵を描く暇がないのではと心配になる。101歳をこえて、現役の画家で、食事、掃除、フトンの上げ下げ、そのすべてを自分自身でやり乍ら、テレビ局や新聞社の取材をこなし、講演会の原稿を書いておられるのである。食事のおかずだけは、ヘルパーさんが作りに来てくれるとのことである。
今回の訪問は、また大きな元気をいただいたと同時に、百寿の元が何であるかを教えられた。その一つは「生き甲斐」を自ら作り続けることである。100歳を目指して生きる超エリート老人は、増えてきているが、100歳に到達すると気が緩むのか、3分の2の人がなくなるのである。画伯は日々新しい目標を自分で樹立し、その目標に向って、常人でも、私達でも為し難い「努力」を行っておられる。100歳を超えてから「新しい目標」を樹立されたのである。驚異の精神力である。
話し方や、身ぶり手ぶりをともなう大きな声は、私の祖父が生きかえって、直に私に指導してくれているような錯覚をおぼえる。私の祖父は明治の初めに生まれ、88歳で逝去した。大きな声の人は長寿だというが、画伯も私の祖父も声が大きい。言葉に力がある。次々と飛び出す「ダーとくる」とか「ガァーとせまってくる」とかの言葉にも勢いがある。それだけでも圧倒される迫力である。
そしてまた「笑顔が美しい」。画伯の目は鋭いが、終始見せる笑顔は美しく魅力的である。101歳を超えてなお、新しい油絵の大作を描きつづける力の源泉はどこから来るのであろうかとまた考えてしまう。健康パワーと精神力を維持し続ける源は、一体何なのであろうか。
2009年10月19日
魯山人と長浜
平成21年10月19日
魯山人と長浜
北大路魯山人（1883−1959）が北鎌倉、山崎の自宅で逝去して50年が経つ。生前は敵が多く、毀誉褒貶の激しい人物であった。私が大学を出た年の暮になくなっているので面識はない。ただ北鎌倉に住んでいた頃、野村不動産の所有する台峰のはずれに魯山人の釜場と邸宅が残っていた。散策コースの一つであり、興味を感じさせる風情のある邸であった。
魯山人は無学の人である。書家であり、篆刻もやり、絵もかき、陶芸家でもあり、料理人でもあった。師と呼べそうな人は、岡本太郎の祖父岡本可亭（岡本一平の父）ぐらいである。その内弟子として版下かきの修業をしていた。その折画家として大成する岡本一平と親しくしている。養父が篆刻家であったので、見ようみまねで書に親しみ、新しい職業であった「西洋看板かき」の仕事に精を出した。朝鮮に渡って書や篆刻の仕事に開眼、帰国して「実業之日本」の看板（現存している）や「日本少年」などの雑誌の表題をかき、評判になる。
長浜の紙問屋、河路豊吉の招きで、その豪邸に滞在したのは1910年27歳のことであった。この時以来、長浜周辺の近江商人達との交流が始まっている。長浜は商都として栄えており、多くの文士や書家、画家達を長逗留させて、作品を買い上げていた。魯山人は当時、福田房次郎大観と号して、書や篆刻、看板の製作に当り、長浜周辺に多くの作品を残している。近江商人、室の柴田源七（十代目当主）は長浜の二十一銀行（私の父も勤務していた）の頭取を兼ねていたが、柴田丸太商店（私の従兄も勤務していた）として東京、京都、大阪で浜ちりめん、ビロードなどの卸商として活躍していた。そこに逗留し、「国風軒」という篆刻額をほっている。河路豊吉も柴田源七も豪放な性格であるが、書画、俳諧に親しむと同時に骨董にも興味を持ち、その邸宅には一流の人士が出入りしていた。魯山人がかつて師匠としてあこがれていた日下部鳴鶴や巌谷一六、画家の富田 渓仙や竹内栖鳳も逗留しており贔屓になっていた。その為、長浜には北大路魯山人の書、篆刻、看板、画そして後々に買ってもらった焼物類が多数残されている。
魯山人は長浜の鮒寿司をはじめ料理についても、柴田源七家や河路豊吉家で美食にありつき、料理人として開眼の機会を得、その後京都の内貴清兵衛家に厄介になった折、その才能が開花した。料理人としての魯山人の誕生である。長浜は魯山人に多くのものを与え、魯山人はそれに答えて、多くの名作を残していったのである。
名を後世に残す芸術家は、寡作ではない。寡作で名を残したのは僅かに数人、モジリアニや浮世絵の写楽ぐらいである。白洲正子は魯山人の焼ものを「素人くさいところに魅力がある」と言っている。料理も書も焼物も、すべてに「自然に帰れ」と言った魯山人の芸術は、年と共に認められていくことであろう。私は彼の野趣あふれる焼物や書が好きである。生涯に55回の個展を開き、1915年頃から陶器に興味を持ち、1925年星岡窯を築いて以来、5袋の登窯２基と、３袋の登窯1基を築いて、生涯陶芸家として大量の作品を残したのである。
2009年10月16日
新政権の動向
平成21年10月16日
新政権の動向
景気の底は、今年3月との見方が定着してきた。景気の先行指数は1月を底に上昇を続けており、遅行指数も8月にはじめて上昇に転じた。一致指数は3月以降上昇している。新政権はこのような背景の中で発足した。
大企業の回復は早いが、中小企業の経営環境は決してよくない。特に雇用環境が深刻であり、若い人達の職場が狭くなってきている。オバマ大統領の「チェンジ」という声が、世界中に影響を与えつつあるが、日本でも戦後初の本格的な政権交代が実現した。新政権がこの厳しい経済環境の中、速やかな政策の実現を実行されるよう期待したい。雇用問題では外国人やパート社員の冷遇が指摘されている。外国人労働者の大量解雇は、人道問題にも発展しかねない。そして地方の地域経済に与える影響が大きいことに驚く。県や市町などからの直接の支援策を打ち出すと同時に、雇用制度そのものに対する反省をこめた新しい政策が必要である。
また金融検査マニュアルの不良債権規準緩和が打ち出されようとしている。金融機関の貸出先の分類のうち、「正常先」の比率を上げて、不良債権の為の積立金を減らし、貸出し余力の確保を狙う政策である。最長3年の元利金返済の繰延べの実施が検討されている。景気の先行きに対する不安は、政府、金融機関、企業そして国民すべてが持っている共通の不安である。その中にあってこの緊急対策はかなりの有効な政策だと思われる。条件面での整備、調整が必要だとは思われるが、早急な実施を期待したい。
ドルの価値の下落はアメリカの低金利政策の継続と、ドルへの信任が少しずつ揺らいできたせいで、世界各地で問題になりつつある。円高傾向は今後も続き、現在の１$＝88円から、年初の87円を更に突破することも予想されている。世界経済の二番底が今年の12月に起きるかもしれないとの見方もある。円高の動向には十分の注意が必要である。それと同時に、政策の停滞は許されない。適確でスピーディな政策の実施を国民は期待している。
農政への期待も大きい。長い間とられてきた減反政策の見直しを求める声は無視できないであろう。食料自給率を上昇させるための新しい妙策を考える必要がある。農政の自由化に合わせて農業従事者の高齢化対策、若い人達への農業への就職促進をすすめていかなければなるまい。
2009年10月15日
日本学について
平成21年10月15日
日本学について
学際学の研究が進んでいる。例えば海洋学について言えば、今迄は海上や海中からの調査が当然であったが、宇宙からの研究が可能となり、膨大な集積データが瞬時に収集可能となった。新しい宇宙海洋学の誕生である。医学については、専門分野がどんどん細分化される傾向にあったが、最近では予防医学の発達と各種医療機器の飛躍的発達によって学際学が生まれつつある。抗加齢医学と人間ドックの結合により、健康学や長寿学が生まれようとしている。
漢字の原点を研究された白川静博士は、文字学を確立され、白川文字学といわれる程ユニークな学問を打ちたてられた。
ディズニーワールドのある新浦安には「日本一学」という学問ができそうである。地域特性を研究するもので、同類では「京都学」や「福井学」を上げることが出来よう。
私は日本という国の成り立ちから、現代に至る歴史をひもといてみて、世界中で、日本ほど変った国は数少ないことに気がついた。そして「日本学」というテーマで、種々の事柄について、考察してみようと考えた。その内容は「言語」であったり、「詩歌」であったり、「絵画」「工芸」など幅広い分野を考えている。「衣・食・住」から入り、産業、教育、芸術、スポーツ、宗教とすすみ、国学や民族学などへの考察も行えたらと望みは大きい。
まず「日本」と名のつく「もの」や「こと」、本などを集めだしている。いつの日にか、系統だった「日本学」の誕生につながればという淡いはかない夢を夢見ているのである。
研究の手法を「美」においた。「美」という切り口で「日本学」の中へ切り込んでいこうと考えている。
日本という国が21世紀の世界で果すべき役割を考える上で、日本という国を世界に昇華し、日本人の考え方、感じ方を理解してもらって、平和と安定のために人類すべてが心から協力しあえる社会の実現を目指していることを明確にしたい。
日本の歴史には、戦争の記述は驚く程少ない。相互扶助を前提とする水稲式農業社会という基盤の上に、日本という国が築かれてきたからであろうか。不敗を誇った神や仏や儒教の国、日本は、太平洋戦争という資源争奪戦争に敗れたが、あっという間に復興をなし遂げ、今また世界のリーダーとしての道を歩み始めなければならない。その時の灯の一つになればと思って「日本学」を研究したい。
2009年10月14日
老化について
平成21年10月14日
老化について
70歳をこえると、美術館や博物館の入場料が無料になる。バスや電車が無料になるところもある。65歳をすぎた時には、長い間かけてきた厚生年金を、2ヶ月毎にもらえるようになり、有難いという気になったものだ。70歳を超えた時には、友人達の多くは、そろそろ身辺整理をするのだという。私は社長を譲って会長となった。
老化のスピードには個人差が大きい。私の会社には私と同年の取締役や監査役が5人いる。5人共竹馬の友である。卒業した大学も違うし、職業も違うが、私が創業して間もない頃、友人達は徐々に定年に達し、非常勤の役員として私を支援してくれるようになった。
毎月の定例取締役会は、時には同級生の会合のように、遠慮会釈のない批判が飛び出してくる。執行役にとっては耳の痛いことも多い。しかし冷静に考えてみると誠に有難い忠告であることに気付く。
5人の友の健康状態は、それぞれが一病息災で、何らかの身体上の欠陥を持っている。老化とは何かを調べてみると、脳細胞の萎縮、減少、目の水晶体の弾力性が失われる、動脈硬化がすすむ、心臓病が起こる、肺機能の低下、皮膚にはりがなくなり、しわがよる、背骨がまがる、括約筋が弱くなる、骨がもろくなる、などが次々と起ってくる。
老化は避けて通れるものではない。人は必ず死ぬと決まっているが、何歳で死ぬのかは個人差が大きいのである。バランスよく加齢して、老いていくのが理想的といわれている。前に挙げた老化の数々を、全体的にカバーしながら、生活していくとよいという。
心の持ち方によって長寿を達成できるかどうかが決まるという学者も多い。長寿の原因は極端な肥満でないこと、前向きな考え方を持っていること、タバコは吸わないこと、適度の運動を続けていることなどが挙げられている。私は食事が大切だと考えている。日本食が何よりの長寿食と思っているが、中華もフランス料理も、時に大いに楽しんでいる。要は何事においてもバランスを考え乍ら対処していくことである。老化は避けて通れない。美しく、バランスよく老いていきたいものである。
2009年10月13日
黄沙灾害
21年10月13日
黄沙灾害
日本海岸遭受到的来自中国大陆的黄沙灾害，每年都在�甓叩�除了春天乘着偏西风飞来的沙尘，最近几乎一整年黄沙都带来不易察觉的灾害。停在自家停车场的汽车前窗，在风大的早晨，总是会蒙上一层黄色的薄膜。这些沙尘中含有SOX和NOX，我很担心他们对土壤造成污染。
最近人们一直在强调CO2的排放限制，但同时还要留意来自中国的黄沙中所包含的SOX和NOX所带来的灾害。我居住的公寓起居室的窗玻璃高2.3米，宽大约8米，令人头疼的是这么大的大面积因为黄沙的影响，无论怎么擦都会变成黄色。
北陆自动车道上，可以一边兜风一边欣赏日本海的绝景，不论什么时候都很舒服。但是最近海岸两边的松树每年都在枯死的，据说是因为害虫的侵蚀，我认为黄沙中包含的SOX的影响也不容忽视吧。因为即便把干枯的松树砍掉，再栽上新树，很快又会枯死。从北陆车道到能登半岛情况也一样，一边欣赏能登半岛美丽的自然风光，总是能同时想起来黄沙所带来的灾害。
我有个去中国植树造林的朋友，他说“对黄沙所带来的灾害一味感叹也无济于事”。解决问题的办法除了行动还是行动，他抱着这样的信念，每天都自费去志愿植树造林。我很赞赏他的勇气和行动能力。
中国的环境污染不仅对日本，对地球整体也带来极大的不良影响。对这一点中国和世界各国都有必要加深认识和理解，及早采取对策。我们应该做的事情除了植树造林，还应该出口所有的节能技术，把污染源一个一个消灭掉。我们剩余的时间已经不多了，要尽快采取行动。
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黄砂被害
平成21年10月13日
黄砂被害
中国大陸から飛来する黄砂の被害は、日本海側では年々顕著になってきている。偏西風に乗ってくる春の黄砂だけでなく、最近ではほぼ一年を通して目に見えない被害をもたらしている。自宅の駐車場に停めている車のフロントガラスに、風の強い日の朝には、黄色い膜が出来てしまう。SOXやNOXを含んだ黄砂のため、土壌汚染に繋がりかねないと心配している。
CO2排出規制がいわれているが、中国よりの黄砂の場合は、SOXやNOXの被害にも留意しなければならない。私の住んでいるマンションのリビングルームの窓ガラスは、高さが2.3ｍ、幅は二方向でトータル約8ｍの大きな面積である。ところがこのガラス面が黄砂の影響で、拭いても、拭いてもすぐ黄ばんでしまう。まことに困った現象である。
北陸自動車道は、日本海の絶景を楽しみながらドライブが出来る。いつ走っても気分がいい。ところが年々海岸に並んでいる松が立ち枯れていく。松くい虫の被害だというが、黄砂に含まれるSOXの影響が大きいと思われる。太い松が立ち枯れたのを切り倒し、その後に若木を植えていくが、すぐまた若木が枯れてしまう。北陸自動車道から能登半島へと車を進めていっても状況は同じだ。能登の自然の美しさを満喫しながらも黄砂の被害についてしみじみ考えさせられることとなる。
中国へ行って植林のボランティア活動をしている友人がいる。「黄砂被害を嘆いても始まらない」と彼はいう。その解決策は行動しかないとの信念で、毎年自費でボランティアの植林を行っている。その勇気と実行力に拍手を送りたい。
中国の地球環境汚染は日本だけでなく、地球全体に大きな悪影響を与えている。そのことに中国も、世界も認識を深め、早急に対策を立てる必要がある。やるべきことは植林だけではない。すべての省エネ技術を輸出し、汚染源を一つ一つなくしていかなければならない。残された時間はあまりない。急がねばならない。
2009年10月09日
百岁老人研究
21年10月9日
百岁老人研究
我毕业的大学――同志社大学是新岛襄在明治初年创立的，当时建校时期的梦想之一就是建立医学系，但是直到一百多年之后的今天这个梦想也没有实现。我一直期待着在不久的将来医学系能够建立起来。值得欣慰的是代替医学部的是（也许这个说法有点不妥）开设了两个研究“抗老化”的学科。我虽然不是医师，但对“抗老化”却有着非同寻常的兴趣，打心底希望这一领域的研究能够在日本开出硕大的花朵、并不断发展。
日本被称为百岁老人、超过100岁的人口在去年年末超过了4万人，超过1万人是在1998年，也就是说在短短十年间里百岁老人激�疥�4倍。现在不论是美国还是日本，针对“百岁老人的研究”都在受到关注。
百岁老人研究，在日本有超过4万人的研究对象，通过推动对这4万人的精神方面、身体方面的调查研究以及分析进行研究的可能性很大。特别是对他们的饮食、运动、喝酒、抽烟等习惯的分析等都在逐步进行。
另外也不能无视长寿者的地域性特征。为什么这么说呢？因为实际上冲绳县的女性一直保持着日本长寿第一的纪录。有的地方还有像世外桃源一样的长寿村，也有必要分析这一现象同地域特性的关系。
首先让我们来看一下对百岁老人的饮食习惯所进行的调查结果。结果表明他们喜欢的食品有：水果、鱼、甜品、生鱼片、寿司等等，其中水果排在第一位令人吃了一惊。水果和蔬菜都是弱碱性食品，除了维他命、矿物质、食物纤维之外，还含有很多抗酸化物质。
而鱼、生鱼片、寿司都是传统的日本食品、含有大量有效防止老化的DHA，另外还含有大量��强血管、促进血液循环的EPA以及对提高心脏和视力功能有效的牛磺酸。
关于运动，回答散步、轻体操、修理庭院、做家务等的百岁老人很多。也就是说虽然无法进行剧烈运动，但每天要保持适当运动。拥有自己能够做的事情坚持自己做的习惯的人很多。
最后精神方面也相当重要，长寿者有朋友多的特征，也就是说他们大多不愿独自呆在家里。他们大多性格开朗，在生活中经常唱歌或者跳舞。经常笑也是长寿的秘诀，还有长寿者说自己“从不生气”。这些精神方面的研究也将会在今后的“长寿者研究”中占据重要位置吧。期待着日本在这一领域的研究取得长足的进展。
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百寿者の研究
平成21年10月9日
百寿者の研究
私の卒業した同志社大学は新島襄が明治の初めに設立した。その当初から医学部の設立を夢見ていたが、百数十年を経過しても未だに達成できていない。いずれ遠くない時期に医学部が開設されることを期待している。そのかわりと言ってはおかしいが、「アンチエイジング学」を研究する二学部が開設された。私は医師ではないが、このアンチエイジングには並々ならぬ興味を持っている。この分野の研究が、日本で大きく開花し、発展していくことを願っている。
日本で百寿者といわれる、100歳を超えた人は昨年末で4万人を突破した。1万人を超えたのが1998年だったので、僅か10年間で百寿者は4倍に急増したことになる。アメリカや日本ではこの「百寿者の研究」をテーマにした学問が注目を集めている。
百寿者の研究は、日本の場合でも4万人を超える対象者が現実に存在しているので、その4万人の人々の精神面、身体面の調査分析、研究を押しすすめていくことによって可能性が広がっていく。特に、食事、運動などの分析、飲酒、喫煙の習慣等の分析がなされつつある。
また長寿者の地域特性を無視するわけにはいかない。なぜなら沖縄県の女性は長寿日本一をずっと維持し続けているからだ。桃源境といわれる長寿村もある。これも地域特性との関係で分析が必要になる。
まず百寿者の食べものを調査した結果を見ると、好きな食べ物は、果物・魚・甘いもの・刺身・寿司だという。果物が一位だというのに驚いた。果物や野菜は弱アルカリ食品であり、ビタミン、ミネラル、繊維分のほか、抗酸化物質が多く含まれている。
魚・刺身・寿司は日本食の定番である。加齢や老化防止に効果のあるDHAが多量に含まれており、血管を丈夫にし、血行をよくするEPAや心臓・視力によいタウリンも多い。
運動については、散歩や軽い体操、庭仕事や家事労働を挙げる百寿者が多い。激しい運動は出来ないが、毎日無理なく続けられることをしているとのこと。自分で出来ることは自分でやる習慣の人が多い。
また精神面も重要である。友人の数が多いのも特徴で、引きこもりにならず、明るい性格で、生活の中に歌やおどりを取り入れている。よく笑うのも長寿の秘訣であり、「おこらないこと」を挙げる人もいた。これ等の精神面の研究もこれからの「長寿者研究」の重要なポイントとなろう。日本においてこの分野の研究がすすむことを期待したい。
2009年10月08日
长寿国
21年10月8日
长寿国
中国古代史书之一《魏志倭人传》的作者为陈寿（233-297），他在这本书中写道“邪马台国，乃女王之所都”，这里所说的女王即卑弥呼。据说卑弥呼卒于弥生时代后期，公元247年前后。
另外书中还说“倭人长寿，可活到100岁或80、90岁”。长寿的秘诀在于“春夏秋冬都食用生菜”。
写于《魏志倭人传》之后150年的史书《后汉书倭传》中记述说“倭人大多长寿，寿至100岁以上的人很多”。其理由为“冬夏菜茹”，就是炖煮蔬菜，可以想象成煮得比较滥的蔬菜汤。
秦始皇为了追求长生不老药，在全世界收集有关信息的史实很有名。他把徐福派来了日本，可能是日本是长寿国的情报传到了中国。
传教士弗兰西斯克・扎比尔（西班牙人）在1549年来到日本，他向罗马汇报日本的饮食生活说“有时吃鱼，只吃少量的米和麦，吃很多蔬菜和山菜，但是却令人不可思议地健康，长寿者很多”。
日本从古代到中世，现代也同样都是世界上屈指可数的长寿国，其长寿源自被誉为“长寿食品”的日式饮食。
现在的具体情况怎么样呢？1988年超过百岁的日本人突破了1万人，而2008年10月1号为止的这一数字超过了4万人。90岁以上的人口有127.6万，占全体人口的1%。其中女性98.1万人、男性29.7万人，女性占多数。日本为世界第一长寿国，而且超过百岁的长寿者人口最近在急速�甓叩�
我所在的扶轮社，也有3名超过90岁的现役会员，每周我都有幸看到他们。我经常对他们说明年我们来庆祝99岁生日吧。每次都可以得到“干劲和精神”的扶轮社例会真令人开心。我也要效仿前辈们力争健康长寿。
長寿国
平成21年10月8日
長寿国
古代の中国の歴史書の一つ「魏志倭人伝」を書いたのは陳寿（233−297）である。そこに「邪馬台国は、女王の都する所」と記されている。「卑弥呼」である。卑弥呼の死んだのは247年前後といわれている。弥生時代の後期である。そして「倭人は長命で100歳、或いは80、90歳まで生きる」と記されている。そして長命の秘訣が「冬も夏も生菜を食う」という。
「魏志倭人伝」より150年後に書かれた「後漢書倭伝」によれば「倭人の多くは長生で100歳以上まで生きる者が多い」という。その理由は「冬夏菜茹」といっている。いわゆるお煮しめである。野菜のごった煮スープと思えばよい。
秦の始皇帝が不老長寿の薬を求めて、世界中から情報を集めたのは有名な史実である。そして徐福を日本へ向わせたとのことである。当時から日本は長寿国であるという情報が中国へ伝わっていたのである。
宣教師のフランシスコ・ザビエルは1549年に来日し、日本人の食生活をローマに報告している。「時に魚を食し、米、麦を少量食べているが、野菜や山菜を多くとり、不思議なほど元気で、高齢者も多い」。
日本は古代から中世も、現代と同様に、世界有数の長寿国であったのであり、その長寿の原因が「長寿食」といわれる日本食なのである。
現代はどうであろうか。百歳を超える日本人は1998年に1万人を突破した。2008年10月1日現在4万人を超えた。90歳以上の人は127.6万人と全人口の約1％を占めている。その内女性が98.1万人、男性が29.7万人と女性が多い。世界一の長寿国であり、しかも百歳を超える長寿者が最近になって急増しているのである。
私の所属するロータリークラブでも、現役の90歳台のメンバーが3人おられて、毎週拝顔の栄に浴している。来年には白寿のお祝いをやりましょうと申し上げている。「元気」をいただける例会は誠に楽しいものである。私も先輩にあやかって、元気で長生きを心がけようと思う。
2009年10月07日
生活
21年10月7日
生活
经济低迷时期生活决不是一件容易的事情，可以说各种各样的疑难问题每天都在等着我们。世界大恐慌带来了众多问题，雇用不安正在扩大，失业率达到了最大值。各个公司不仅裁减派遣社员、临时社员，甚至开始裁减正式员工，人们的精神压力越来越大。我曾经以为贫困问题在日本应该是已经解决的过去的问题，但是雇用环境的恶化进而影响到经济全体，特别是地方经济的低迷，导致日本地方各地的贫困问题不容忽视。
“生活”变得困难起来，收入的减少、突如其来的解雇和破产导致生活破落的例子�甓知察�“生活”本来应该是件美好的事情，如今却变成了艰辛、困苦的事情。我总是说“不论在什么样的环境下，都不能失去梦想和希望，只要向着目标默默前进，前途必定是光明的”。
另外我认为只考虑自己，活下去会很艰难。时刻不忘记周围的人们、公司的同事、邻居们、还有地方社会的事情，跟大家一起和和气气地生活才会有明天。如果失去梦想、希望和目标，生存的意志就会减退，那时我们该如何是好？
敞开心扉把自己的想法，烦恼等等告诉别人是个不错的办法，发邮件、写信、打电话都可以，总之要找个倾听者。这样一来心情一定会重新安定下来，也会不由自主地产生勇气。
意识到“人的能力并没有多大差别”这一点也很重要，还有养成从大视角看事物，不为小事所烦恼的习惯等等。
热衷于自己喜欢的事物，就会拥有生活下去的力量。“兴趣是最好的老师”，人在做自己喜欢的事情的时候，会自然而然地充满自信。前些日子我偶然认识了福井县鲭江市立待小学的岩堀美雪老师。她把“寻找自己的优点，家人的优点，朋友的优点作为教育的原点”指导孩子们。她说要教给孩子们“喜欢自己”，我感觉这是一件非常好的事情。歪理重复上百遍，也不如实实在在作一件自己认为好的事情重要。美雪老师把这种教育方针命名为“个人珍藏夹”。并出版了书籍，还举行各种研修会。我得知福井有这么优秀的老师的时候非常欣喜，也想在我们公司的员工研修（must会议）上提议一次。简单说明一下这个“个人珍藏夹”的内容就是首先在笔记本的封皮里页写上自己的梦想、目标。然后把自己的照片贴在右边的页面上，接着可以不断贴上自己喜欢的东西，或者自己认为好的事情，做成文件。这样一来笔记本或者文件夹自然会成为我们的宝贝。大家也不妨试着做一次，过去几十年里我也是这么用记事本或者日记本的，这些东西会成为自己的历史。美雪老师年纪轻轻就知道这么好的事情，并且很早就开始实行，这种勇气令人赞赏。
生きること
21年10月7日
生きること
この混迷の時代に生きることは、決して易しいことではない。難問題との出会いが毎日待っていると言ってもよい程だ。世界大恐慌かといわれる経済的な問題も多い。雇用不安が広がっている。失業率は最大値となっている。派遣社員、パート社員だけでなく、正社員のリストラが始まっており、その為の精神的なストレスが蓄積しているという。貧困の問題は、日本では既に解決ずみの過去のことと思っていたが、雇用環境の悪化は経済全体に及び、特に地方の景気は悪い。日本でも、地方でもそこに貧困問題が出てきたのを見逃すわけにはいかない。
「生きる」ということが難しくなってきたのである。収入が減少し突然の解雇や倒産により、生活が破綻するケースが増えている。「生きる」ということは、本来「美しい」もののはずである。それが辛いこと、苦しいこと、困難なことになっては大変である。私がいつも言っているのは「どんな環境になっても、夢や希望を失わず、その目標とするものに向って黙々と、前へ前へと進め、必ず前途に光明はある」と。
自分のことだけを考えていては、生き残ることは難しい。絶えずまわりの人々、会社の同僚、隣人達、地域社会のことを考えながら和気藹々と生活していくことによって明日はある。夢や希望や目標を見失うと、生きる意欲が減退してしまう。そんな時はどうすればよいのだろう。
そんな時、自分の思い、悩みなどを誰かに打ち明けるのはよい方法である。メールでも、手紙でも、電話でもよい。誰かに聞いてもらうのである。そこでまた気持が落ち着き、勇気が沸いてくる。
「人間の能力にそんな大差はない」ということに気付くことも大切である。ものごとを大きく見る「視点」を持つことによって、クヨクヨ、コセコセと些事にわずらわされないよう、大所高所から自分を見るクセをつけておくとよい。
好きなことに熱中すると、生きる力が出るとよくいわれている。「好きこそものの上手なれ」で、好きなことをやっていると自信が沸いてくるのだ。先日福井県鯖江市の立待小学校の岩堀美雪先生にあった。彼女は子供達を「自分のよい所を捜す、家族のみんなのよい所を捜す、友達のよい所を捜すことを教育の原点に置いて指導している」とのこと。「自分を好きになろう」を教えているとのこと。大変よいことだと感心した。へ理屈を何百遍重ねるよりも、よいと思うことを1つ実行するのが、何より重要である。美雪先生は、その教育方針を「パーソナルポートフォリオ」と名付けて、本を出したり、研修会を行っている。福井にも、こんなすばらしい先生がいることを知り、うれしくなった。私達の会社の社員研修（must会議）で一度提案してみようと考えている。その内容を簡単に説明すると、まずノートの表紙裏に自分の夢、目標をかく。そしてその右側のページに自分の写真を貼付。そして次々と自分が好きと思うもの、よいと思うことなどをドンドン貼付したり、ファイルしていく。そうするとそのノートやファイルは私達の宝物になるという。一度試してみるとよい。私はもう何十年もの間、手帳や日記帳をそのように使っている。それが自分史にもなるのである。美雪先生が若くして、これ程よいことに気付き、いち早く実行している勇気に拍手を送りたい。
2009年10月06日
秋意盎然
21年10月6日
秋意盎然
又到了一年一度的欣赏中秋明月，享受“山芋和清酒”的季节。更妙的是各地都在飒爽的秋风中，举行“野外茶会”。只见茶几铺着红布的茶几一字排开，身穿优雅和服的女性们正在享受秋天的时光。表千家、里千家、煎茶席位也名列其中。这情景只要远远看上一眼，作为日本人的喜悦之情就会涌上心头。能在大自然中品味如此优雅的时间的人们，世界上还有吗？我想起以茶道为代表的日本文化的难能可贵不由地热泪盈眶。
俗话说茶即是药，茶道先生一天不知道要喝上几十杯茶。据说他们出的汗都是绿色的，不能确定这是不是在开玩笑，但茶肯定不是毒药是确定无疑的。听说茶的药效是主要是因为其还有丰富的维他命，还有对高血压有好处。因此我最近尽量多喝茶。
野外茶会在越前陶艺村广阔的林子当中展开，喝茶之前先有和式点心端上来，点心入口之后绿莹莹的抹茶终于来了，那绿色美得难以名状。
我最近才开始注意到喝茶时点心所起到的重要作用。以前因为非常向往文人、画家们聚居的廉仓，曾经在廉仓住过一段时间。当时廉仓的各个寺庙、饭店、咖啡店等等都提供抹茶，而且都必然附送和式点心。我个人非常喜欢不太甜的和式点心，手工制作、色彩丰富、惹人怜爱的和式点心，每一个都是艺术品。和式点心在如今西洋点心盛行的时代，坚持奋斗实在难能可贵。
福井足羽山的爱宕坡上有个“茶道美术馆”，由福井市经营。那里也可以喝到抹茶，点心是干点心。我经常想点心协会要是挖掘福井的“抹茶胜地”，向这些地方提供美味的和式点心该有多好，特别是茶道美术馆就是个绝好的场所。
秋たけなわ
平成21年10月6日
秋たけなわ
仲秋の名月を賞でながら、「芋と酒」を楽しむ季節となった。昼はまた、爽やかな秋風の中、各地で「野点」のお茶会が開かれている。床几に赤毛せんを敷いて、着物を優雅に着飾った女性達が秋の一時を楽しんでいる。表千家、裏千家、煎茶の席もある。遠くから見ているだけで、日本人としての喜びが沸いてくる。こんな優雅な時間を、自然の中で味わえる人々が、世界にいるのであろうか。茶道という日本文化のありがたさについつい涙する。
茶は薬といわれるが、茶道の先生は一日何十杯ものお茶を飲んでいる。「緑色の汗が出る」とのこと、冗談なのかどうか定かではないが、毒でないことは確かである。薬としての効能はまずはビタミンを多く含むこと。高血圧にもよいとのことで、最近「おうす」を飲むよう心がけている。
野点は越前陶芸村の広大な林の中で開かれていた。抹茶をいただく前にまず和菓子が運ばれてくる。それを口に入れていると茶碗に入ったお抹茶がうやうやしく運ばれてくる。この緑色のお茶が何とも美しい。
お茶席の和菓子の重要さに気付いたのは最近である。文人や画家が数多く住んでいた鎌倉にあこがれて、しばらく鎌倉に住んだことがある。その時、寺院や料理店、喫茶店など各地でお抹茶が供せられていた。そして必ずおいしい和菓子を添えて出されるのである。私は甘くない和菓子が大好きである。手作りの、色彩豊かな、かわいい和菓子は、一つ一つが芸術品である。和菓子が洋菓子ブームの中で、けなげに健闘しているのは誠にありがたい。
福井の足羽山の愛宕坂に「茶道美術館」がある。市営である。そこでお抹茶を飲ましてくれるが、干菓子である。菓子組合の皆さんが福井市内各所にある「お抹茶どころ」を掘りおこし、おいしい和菓子を提供されるとよいと常日頃考えている。特に茶道美術館は絶好の場所である。
2009年10月05日
第6次産業
平成21年10月5日
第6次産業
20世紀に入って世界の人口が急増しつつある。そして地球温暖化の原因となっている地球環境悪化により、土地の枯渇、水質汚染がすすみ、水と食料の確保が日に日に難しくなってきている。いずれ遠からぬうちに「水と食料問題」は、人類の最大のウィークポイントになることと思われる。
20世紀は第2次産業である工業社会繁栄の時代から、第3次産業へのシフトが鮮明になってきた時代である。そして第3次産業のウェイトは、先進国を中心に、どんどん大きくなりつつある。それは相対的に、第1次産業である農業、林業、漁業のウェイトを下げることとなった。地下資源の乏しい日本は、第1次産業といえば、農業、林業、漁業のことである。この分野が、大きくウェイトを下げつつあるのである。
農業を保護するために、世界中が多かれ、少なかれ同じような規制を行っている。日本では「米」の輸入に対する規制が強い。ところが、農業を保護するはずの輸入規制が、保護政策となって競争原理が働かず、農業の競争力を奪う結果となった。今や、農業の将来に、黄信号が灯り出した。
1990年頃から、農業へ企業が参入することが、徐々に認められるようになった。敗戦後に、アメリカ進駐軍の統治下での農地解放以来、農家でないものの、農業への参入は、長い間認められなかった。それが解禁されたのである。そして世界的な食料難を背景に、企業が農業へ参入しだした。三菱ケミカルや住友化学など化学肥料会社、セブンアイや大手商社などの流通業者、そして野菜工場などを提案するバイオ、ベンチャー企業。いわゆる第2次や第3次産業の企業が、農業生産から流通までの統合を目指して、進出してきたのである。この傾向を第6次産業化という。
第6次とは1＋2＋3、又は１×2×3が、6になるので、第4次産業といわず、第6次産業と呼んでいる。この新しい産業は、第1次産業である食料等の生産から、第2次産業である加工分野を含み、更に末端消費者へ直接提供する第3次産業までを一手に引受けようとしている産業分野である。
私はこの第6次産業の誕生を見て、かつてのアサヒビールの快進撃を思い起こしていた。マーケットシェア10％割れまで激減したアサヒビールが、マーケットシェア60％を超えんとするキリンビールに対し、必死の挑戦をはじめた時の模様を思い出したのである。武器は新商品「アサヒスーパードライ」。この開発に際して、新商品を開発する開発部員と、いい商品を待ち望んでいるお客様や販売店の要望を聞いて歩いた営業部員達、そしてこの快進撃を支えた財務部員、その背後で支援した住友銀行と、それぞれの役割分担を責任をもって遂行した人々を思い出したのである。酵母菌を選定した開発部門は第1次産業の役割、爆発的に急成長した市場ニーズに遅れることなく製造施設を増やしていった製造部門は第２次産業、それ等を有効に機能させ、新しい産業と言ってもよい程の快挙（シェアトップを奪取）を成し遂げたアサヒビールは、第6次産業を既にもう20年前に実現しているように思えるのである。
このアサヒビールの例のように、今までは第1次産業と第2次産業更に第3次産業が親しく情報交換をしたり、共同開発をするケースは稀であった。それをやっていくのが、第6次産業なのである。今迄の常識は通用しない。農林漁業へ進出し、そこで新しい技術や研究開発により確保した資源を、加工し、集約し、ブランド等を付して、最終消費者まで届けるのである。その流れは一本であり、一体化している。それが第6次産業といわれるゆえんである。
この新しい産業は、グローバル化、環境汚染がすすむなか、必然的に増えていく。21世紀の人口爆発、水不足、食料不足をビジネスチャンスと把えてその解消に乗り出す企業は、ますます増えていく傾向にある。建設業や不動産業からの転職が、新しい勢力になる可能性がある。
2009年10月02日
茶道
平成21年10月2日
茶道
茶の起源は世界的に見ても古い。日本で、茶に関する史実が残っているのは、729年聖武天皇が宮中大極殿にて施茶の儀式ありとある。749年孝謙天皇が東大寺の大仏前で施茶。804年最澄が、茶の種を中国より持ち帰り、比叡山の麓の坂本に植えたとある。1191年栄西、宋より茶の種を持ち帰る。1206年明恵これを高山寺に植えた。1483年銀閣寺に同仁斎と称する茶室あり。1502年茶道の祖といわれる村田珠光没。珠光の前の茶は、茶道とは言わず、寺や公家、武家の間で行われていたが、村田珠光は今日の茶道にまで高めていったのである。
侘びや寂びを茶道の中心に据えたのである。それまでは特権階級が豪華な部屋で茶を楽しんでいたが、珠光は日常生活から脱却し、精神世界へ入るための「茶道」を追求したのである。村田珠光は「藁屋に、名馬つなぎたるがよし」と言っている。「月に叢雲」「動と静」「明と暗」「華美とさび」など、対極の美を表わしている。そして珠光から武野紹鴎へ、そして千利休へと続く茶道は、益々厳しさを増し、一期一会の精神性を加味し、世界に類のない発展を遂げつつある。
茶道は日本文化の中心といってもいい程に、その後の日本の芸術や文化生活に大きな影響を与えてきた。侘びや寂びの観念に通じるものを世界に捜せば、よく似たものはある。しかしそれを美の世界の頂点に位置づけ、さらに日本庭園、日本建築、特に茶室に凝縮していく、この徹底した侘びや寂びの精神文化は、比類ないものといわねばならない。
茶室の定型は4畳半である。国宝の茶室は、京都、山崎の妙喜庵の中の「待庵」、愛知、犬山の有楽苑の「如庵」、京都大徳寺の龍光院の「密庵席」の三つである。この三つの建物が国宝である。世界広しといえども、これ程小さな建物を国宝としている国は他に例がない。そして茶室へ入る「にじり口」の意匠、アイデアのすばらしさは圧巻である。その前の茶庭の入口から続く緊張感は正に日本独特の小宇宙である。千年の都、京都には、日本古来の美が凝縮して残っている。それが茶道を生み、育て、今日を迎えてきたのである。古いものを残すこと、そしてそれを育てること、更に「革新的なもの」は京都から始まることも忘れてはならない。
日本庭園から続く茶室を含む日本建築、そして茶室の中にある、床の間の掛け軸、香炉、花生、茶道具の数々、懐石料理、書道、華道、香道などを併せた伝統文化の数々、参会者の着物や持物に至るまで、きめ細かな一つ一つの品物が磨きぬかれた文化の粋となって表わされてきている。
日本画や歌道、俳諧の世界も茶道に連なっている。和菓子、陶芸、竹芸、木工芸、鉄器類、漆芸、和紙、織物などその裾野は広大である。武士が命のやりとりをする前に、小さな密室の中で、一期一会の茶を通じて、何ものかを感じあっていた頃から、茶道は急速に発展し、そして現在の未曾有の発展を遂げたのである。
茶道が確立しつつあった千利休、古田織部、松平不昧などの頃に返って、もう一度枯淡の文化を味わって見るのも一興と思うが、いかがであろうか。
2009年10月01日
シルバーウィーク
平成21年10月1日
シルバーウィーク
5日間のSW（シルバーウィーク）の特需が思いのほかに大きかったと、各方面から聞こえてくる。民主党への期待、高速道路料金千円乗り放題、秋の好天候、小売業者の低価格商品の品揃えなど、特需を引き出す条件が揃ったことがよかった原因のようである。
私の会社でもこのSWに注力した。まず最初の注力先は現在福井市で行っている分譲マンションの営業促進である。このSWの5日間での来場客数の目標を90組としていたが、106組の来場があった。当然契約も目標をオーバーすることが出来た。このマンション不況の中で、同業各社が苦戦している。それに対して私達のマンションだけがこんなに人気を集めたのであろうか。もしそうだとしたら何が原因だろうかと、今その原因を追求しようとしている。5日間のセールスキャンペーンを行ったことが、成功の第一原因であろう。認知度が高まってきたのもプラス要因と思われる。更に他の分譲マンションと異なった点のアピールが効いてきたことも考えられる。ハード面では「免震構造」「内廊下内階段」「トライアングル型」ソフト面では「花と緑と水」「優しく暖かいコンシェルジュ」「24時間フルメンテナンスの安心」など・・・。これを更にアピールし続けて完売を期していきたい。
もう一つ注力したのは、この期間中に第50回目を迎えたフェニックス研究会を開催したことである。今回は４人の識者を迎えて、私がコーディネートさせていただき、「中心市街地活性化」のための具体策を論じていただいた。大森県会議員、加藤商店街五連会長、塚田西武百貨店長、そして光野福井テレビ社長の4名の方々である。その主張するところは、
1.日本一の超コンパクトシティを活用する為、まちづくり会社を民主導型に脱皮し、常時意見をすりあわせする場をつくる。
2.空店舗を全面的に借上げ、リフォーム、運営管理するシステム作り（新会社）
3.情報の受発信をより活性化させる。
西武（池袋本店以下28点、セブンアイグループ全社と結ぶ）ホテルフジタ（椿山荘以下全ホテルと結ぶ）テレビ局（民放全社）新聞社（地方紙、全国紙）タウン誌（全国ネットワーク）、NHK、雑誌社などとのネットワークを生かす方法を考える。
4.「歴史のみち」にスポットライトを宛て、歩けるまち５コースを作る。歴史遺跡の堀りおこし。
5.魅力ある商品の堀りおこし。お市餅、ほととぎすマンジュウ、小督ケーキ、福井便のカタログづくり、お取り寄せシステムづくり等
6.おいしい町づくり、特長のあるレストラン、そばや等の誘致
7.郊外や他県を含む他地域より企業の店舗や事務所を誘致
8.公共への要望（まちなか居住補助継続、固定資産税引下げ、通年イベント助成、国、県、市職員を町へ出してほしい）
有意義な会合であった。まずお互いのベクトルを合わせて、今日から一つずつ実行に移していこうと堅く誓いあった一日となった。
5日間のSWで逆にマイナス効果が出たのが、本業のコインパーキングであった。都心型ビジネスの典型であるコインパーキング事業は、ゴールデンウィークもシルバーウィークも通常の日を下回る稼働率（全体でよくないが、観光地はプラスの所も多い）であった。